Eigen3 回転処理:axis() 関数と代替手法の比較
Eigen::AngleAxis::axis() const の説明
Eigen::AngleAxis::axis() const
は、Eigen3ライブラリの Eigen::AngleAxis
クラスのメンバ関数の一つです。この関数は、角度軸表現(Angle-Axis representation) で表される3D回転の回転軸を返します。
詳細
- const 修飾子
関数名の末尾にconst
が付いているため、この関数はオブジェクトの状態を変更しません。つまり、axis()
関数を呼び出しても、元のEigen::AngleAxis
オブジェクトの内容は変わりません。 - 機能
Eigen::AngleAxis
オブジェクトは、3D空間内の回転を「ある軸を中心とした、ある角度の回転」として表現します。axis()
関数は、この回転の中心となる正規化された3次元ベクトル(回転軸)を返します。- 重要
返される軸ベクトルは常に単位ベクトル(長さが1のベクトル) であることが保証されています。Eigen::AngleAxis
オブジェクトが構築される際に、もし与えられた軸ベクトルが正規化されていなければ、内部的に正規化されます。
- 戻り値の型
const Eigen::Vector3d&
(またはテンプレートパラメータで指定されたスカラー型に応じたEigen::Vector3f&
など)- これは、3次元ベクトルへの定数参照です。つまり、返されるベクトルは
Eigen::Vector3d
型(double型を要素とする3次元ベクトル)であり、この関数を呼び出すことによってベクトルの内容が変更されることはありません。
- これは、3次元ベクトルへの定数参照です。つまり、返されるベクトルは
使用例
#include <iostream>
#include <Eigen/Geometry>
int main() {
// 角度と軸ベクトル(正規化されている必要はありません)でAngleAxisオブジェクトを初期化
Eigen::AngleAxisd rotation(Eigen::AngleAxisd::Angle(M_PI / 4), Eigen::Vector3d(1, 1, 0));
// 回転軸を取得
Eigen::Vector3d axis = rotation.axis();
std::cout << "回転軸: (" << axis.x() << ", " << axis.y() << ", " << axis.z() << ")" << std::endl;
return 0;
}
この例では、Z軸周りに45度回転する AngleAxisd
オブジェクトを作成し、axis()
関数を使ってその回転軸(この場合は (1/√2, 1/√2, 0) に正規化されたベクトル)を取得して表示しています。
Eigen::AngleAxis::axis() const
自体は、オブジェクトの状態を変更せず、単に内部に保存されている回転軸ベクトルへの定数参照を返すだけの関数なので、この関数自体が直接エラーを引き起こすことは稀です。
しかし、Eigen::AngleAxis
オブジェクトの生成や、axis()
関数の戻り値の誤った使用方法によって、予期せぬ動作やエラーが発生することがあります。以下に一般的なケースとトラブルシューティングを挙げます。
Eigen::AngleAxis オブジェクトが正しく初期化されていない
- トラブルシューティング
Eigen::AngleAxis
オブジェクトは、必ず角度と軸ベクトルを指定して初期化してください。Eigen::AngleAxisd rotation(angle, axis);
のように、コンストラクタに適切な値を渡します。- 軸ベクトルは正規化されていなくても構いませんが、
axis()
は正規化されたベクトルを返します。
- エラー
Eigen::AngleAxis
オブジェクトをデフォルトコンストラクタで作成した場合、角度と軸は初期化されません。このような状態でaxis()
を呼び出すと、未定義の値が返される可能性があります。
軸ベクトルがゼロベクトルである場合
- トラブルシューティング
Eigen::AngleAxis
オブジェクトを初期化する前に、軸ベクトルが非ゼロであることを確認してください。- 必要であれば、軸ベクトルの長さをチェックし、ゼロベクトルに近い場合は適切な処理(エラー報告、デフォルト値の設定など)を行ってください。
- 挙動
Eigen::AngleAxis
のコンストラクタに長さがゼロの軸ベクトルを渡すと、Eigen3は通常、エラーを発生させずに処理しようとします。しかし、その後の計算で問題が発生する可能性があります。axis()
はゼロベクトルを正規化できないため、結果が不定になることがあります。
axis() の戻り値の型に関する誤解
- トラブルシューティング
- 返された軸ベクトルを変更したい場合は、コピーを作成してから変更してください。
- 例:
Eigen::Vector3d modified_axis = rotation.axis(); modified_axis *= 2.0;
- エラー
axis()
はconst Eigen::Vector3d&
(またはテンプレートパラメータに応じた型) を返します。これは定数参照であるため、返されたベクトルを直接変更しようとするとコンパイルエラーになります。
axis() の戻り値が期待する方向と異なる
- トラブルシューティング
Eigen::AngleAxis
オブジェクトの初期化コードを見直し、正しい軸ベクトルが指定されているか確認してください。- 他の回転表現からの変換を行っている場合は、変換アルゴリズムが正しいことを確認してください。Eigen3は便利な変換関数を提供しているので、それらを活用することも検討してください(例:
Eigen::Quaterniond(rotation).normalized().toRotationMatrix()
から回転行列を得るなど)。 - 必要であれば、
Eigen::AngleAxis
オブジェクトが意図した回転を表しているか、他の方法(例えば、特定のベクトルを回転させて結果を確認するなど)で検証してください。
- 原因
Eigen::AngleAxis
オブジェクトの初期化時に、意図しない軸ベクトルを指定してしまった。- 他の回転表現(クォータニオン、回転行列など)から
Eigen::AngleAxis
に変換する際に、変換ロジックに誤りがある。
スカラー型に関する問題
- トラブルシューティング
Eigen::AngleAxis
オブジェクトを使用する際には、関連する他の Eigen オブジェクト(ベクトル、行列など)とスカラー型を一致させるようにしてください。- 必要であれば、明示的な型変換を行ってください(例:
.cast<double>()
)。
- エラー
異なるスカラー型(例:float
とdouble
) の Eigen オブジェクト間で演算を行おうとすると、コンパイルエラーが発生することがあります。
- トラブルシューティング
- 回転と並進を同時に扱いたい場合は、
Eigen::Affine3d
オブジェクトを作成し、そこに回転(Eigen::AngleAxis
から変換可能)と並進ベクトルを設定してください。
- 回転と並進を同時に扱いたい場合は、
- 誤解
Eigen::AngleAxis
は純粋な回転を表し、並進(移動)は含みません。回転と並進を同時に扱いたい場合は、Eigen::Affine3d
などの変換行列を使用する必要があります。
例1: 基本的な軸ベクトルの取得
#include <iostream>
#include <Eigen/Geometry>
int main() {
// Z軸周りに90度回転するAngleAxisオブジェクトを作成
Eigen::AngleAxisd rotation(Eigen::AngleAxisd::Angle(M_PI / 2), Eigen::Vector3d::UnitZ());
// 回転軸を取得
Eigen::Vector3d axis = rotation.axis();
std::cout << "回転軸: (" << axis.x() << ", " << axis.y() << ", " << axis.z() << ")" << std::endl;
return 0;
}
説明
- 最後に、取得した回転軸ベクトルの各成分を標準出力に表示します。この例では、出力は
回転軸: (0, 0, 1)
となります。 rotation.axis()
を呼び出すことで、rotation
オブジェクトの回転軸ベクトルがEigen::Vector3d
型のaxis
変数に返されます。Eigen::Vector3d::UnitZ()
は、Z軸方向の単位ベクトル (0, 0, 1) を表します。これが回転軸として設定されます。Eigen::AngleAxisd::Angle(M_PI / 2)
は、回転角をラジアンで指定しています(ここでは90度)。- この例では、まず
Eigen::AngleAxisd
型のrotation
オブジェクトを作成しています。
例2: 正規化されていない軸ベクトルでの初期化と軸の取得
#include <iostream>
#include <Eigen/Geometry>
int main() {
// 正規化されていない軸ベクトルでAngleAxisオブジェクトを作成
Eigen::AngleAxisd rotation(Eigen::AngleAxisd::Angle(M_PI / 4), Eigen::Vector3d(1, 1, 0));
// 回転軸を取得
Eigen::Vector3d axis = rotation.axis();
std::cout << "回転軸 (正規化後): (" << axis.x() << ", " << axis.y() << ", " << axis.z() << ")" << std::endl;
// 軸ベクトルのノルム(長さ)を確認
double norm = axis.norm();
std::cout << "回転軸のノルム: " << norm << std::endl;
return 0;
}
説明
axis.norm()
を使用して、返された軸ベクトルのノルム(長さ)を計算し、それが लगभग 1 になっていることを確認します。rotation.axis()
を呼び出すと、正規化された回転軸ベクトル(この場合は (1/√2, 1/√2, 0) ≈ (0.707, 0.707, 0))が返されます。Eigen::AngleAxis
のコンストラクタは、与えられた軸ベクトルを内部的に正規化します。- この例では、初期化時に正規化されていない軸ベクトル
Eigen::Vector3d(1, 1, 0)
を使用しています。
例3: 複数の AngleAxis オブジェクトの軸を比較
#include <iostream>
#include <Eigen/Geometry>
int main() {
// 異なる回転を表すAngleAxisオブジェクトを2つ作成
Eigen::AngleAxisd rotation1(Eigen::AngleAxisd::Angle(M_PI / 3), Eigen::Vector3d::UnitX());
Eigen::AngleAxisd rotation2(Eigen::AngleAxisd::Angle(M_PI / 6), Eigen::Vector3d::UnitY());
// それぞれの回転軸を取得
Eigen::Vector3d axis1 = rotation1.axis();
Eigen::Vector3d axis2 = rotation2.axis();
std::cout << "rotation1 の回転軸: (" << axis1.x() << ", " << axis1.y() << ", " << axis1.z() << ")" << std::endl;
std::cout << "rotation2 の回転軸: (" << axis2.x() << ", " << axis2.y() << ", " << axis2.z() << ")" << std::endl;
// 2つの軸ベクトルが等しいかどうかを比較
if (axis1 == axis2) {
std::cout << "rotation1 と rotation2 の回転軸は同じです。" << std::endl;
} else {
std::cout << "rotation1 と rotation2 の回転軸は異なります。" << std::endl;
}
return 0;
}
説明
- 最後に、取得した2つの軸ベクトルを
==
演算子で比較し、それらが等しいかどうかを出力します。この例では、X軸とY軸は異なるため、「回転軸は異なります。」と表示されます。 - それぞれの
axis()
関数を呼び出して回転軸を取得し、表示しています。 - この例では、X軸周りの回転 (
rotation1
) と Y軸周りの回転 (rotation2
) という、異なる回転を表す2つのEigen::AngleAxisd
オブジェクトを作成しています。
例4: 関数の引数として axis()
の戻り値を使用する
#include <iostream>
#include <Eigen/Geometry>
#include <cmath>
// 軸ベクトルと角度から回転ベクトル(ロドリゲスの公式)を計算する関数
Eigen::Vector3d angleAxisToRotationVector(const Eigen::AngleAxisd& angleAxis) {
return angleAxis.angle() * angleAxis.axis();
}
int main() {
// Z軸周りに60度回転するAngleAxisオブジェクトを作成
Eigen::AngleAxisd rotation(Eigen::AngleAxisd::Angle(M_PI / 3), Eigen::Vector3d::UnitZ());
// angleAxisToRotationVector 関数を呼び出し、回転ベクトルを取得
Eigen::Vector3d rotationVector = angleAxisToRotationVector(rotation);
std::cout << "回転ベクトル: (" << rotationVector.x() << ", " << rotationVector.y() << ", " << rotationVector.z() << ")" << std::endl;
return 0;
}
- 関数から返された回転ベクトルを表示します。この例では、回転角が π/3 で軸が (0, 0, 1) なので、回転ベクトルは (0, 0, π/3) ≈ (0, 0, 1.047) となります。
- メイン関数では、Z軸周りの60度の回転を表す
rotation
オブジェクトを作成し、angleAxisToRotationVector
関数に渡しています。 - 関数内で
angleAxis.axis()
を呼び出し、回転軸ベクトルを取得しています。 - この例では、
angleAxisToRotationVector
という関数を定義しています。この関数は、Eigen::AngleAxisd
オブジェクトを受け取り、その角度と回転軸ベクトルを使って回転ベクトル(ロドリゲスの公式による表現)を計算します。
回転行列 (Eigen::Matrix3d)
- 代替方法
Eigen::AngleAxis
オブジェクトから回転行列に変換し、その回転行列を使って点の回転などの操作を行います。 - 欠点
回転軸と回転角を直接的に表現していません。回転軸や角度を直感的に把握しにくい場合があります。 - 利点
複数の回転の合成が行列の積で容易に行えます。点の回転も行列とベクトルの積で効率的に計算できます。 - 説明
3x3の行列で回転を表現する方法です。Eigen::AngleAxis
オブジェクトはtoRotationMatrix()
メソッドを使って回転行列に変換できます。回転軸は、この回転行列から直接的に読み取ることは一般的には困難ですが、固有ベクトル解析などを行うことで抽出可能です(ただし、数値的な安定性の問題があります)。
#include <iostream>
#include <Eigen/Geometry>
int main() {
Eigen::AngleAxisd rotationAA(Eigen::AngleAxisd::Angle(M_PI / 4), Eigen::Vector3d::UnitZ());
Eigen::Matrix3d rotationMatrix = rotationAA.toRotationMatrix();
std::cout << "回転行列:\n" << rotationMatrix << std::endl;
// 回転行列を使って点を回転
Eigen::Vector3d point(1, 0, 0);
Eigen::Vector3d rotatedPoint = rotationMatrix * point;
std::cout << "点 (1, 0, 0) を回転: (" << rotatedPoint.x() << ", " << rotatedPoint.y() << ", " << rotatedPoint.z() << ")" << std::endl;
return 0;
}
クォータニオン (Eigen::Quaterniond)
- 代替方法
Eigen::AngleAxis
オブジェクトをクォータニオンに変換し、クォータニオンを使って回転の合成や点の回転を行います。必要であれば、クォータニオンから.axis()
や.angle()
を使って回転軸や角度を取得することも可能です。 - 欠点
回転軸と回転角が直接的な数値として表現されておらず、直感的な理解がやや難しい場合があります。 - 利点
特異点(ジンバルロック)の問題を回避できます。回転の補間(球面線形補間: slerp)が容易に行えます。複数の回転の合成も効率的に計算できます。 - 説明
4つの実数(スカラー部とベクトル部)で回転を表現する方法です。Eigen::AngleAxis
オブジェクトはEigen::Quaterniond(angleAxis)
のようにコンストラクタに渡すことでクォータニオンに変換できます。クォータニオンからも回転軸と回転角を抽出するメソッド (.axis()
と.angle()
) が存在します。
#include <iostream>
#include <Eigen/Geometry>
int main() {
Eigen::AngleAxisd rotationAA(Eigen::AngleAxisd::Angle(M_PI / 3), Eigen::Vector3d::UnitX());
Eigen::Quaterniond quaternion(rotationAA);
std::cout << "クォータニオン:\n" << quaternion.coeffs().transpose() << std::endl;
// クォータニオンを使って点を回転
Eigen::Vector3d point(0, 1, 0);
Eigen::Vector3d rotatedPoint = quaternion._transformVector(point);
std::cout << "点 (0, 1, 0) を回転: (" << rotatedPoint.x() << ", " << rotatedPoint.y() << ", " << rotatedPoint.z() << ")" << std::endl;
// クォータニオンから軸と角度を取得
Eigen::Vector3d axisFromQuat = quaternion.axis();
double angleFromQuat = quaternion.angle();
std::cout << "クォータニオンからの回転軸: (" << axisFromQuat.x() << ", " << axisFromQuat.y() << ", " << axisFromQuat.z() << ")" << std::endl;
std::cout << "クォータニオンからの回転角: " << angleFromQuat << " ラジアン" << std::endl;
return 0;
}
回転ベクトル (Eigen::Vector3d)
- 代替方法
Eigen::AngleAxis
オブジェクトから回転ベクトルを取得し、回転ベクトルの性質を利用した計算を行います。 - 欠点
回転軸と回転角が分離されていないため、個々の値を直接取得するには計算が必要です。 - 利点
指数写像と対数写像を通じて、回転群とリー代数の間の対応付けが容易になります。微小回転の扱いなどが簡便になります。 - 説明
回転軸を単位ベクトル u、回転角を θ とすると、回転ベクトルは θu で表されます。ロドリゲスの回転公式などで利用されます。Eigen::AngleAxis
オブジェクトは、.angle() * .axis()
で回転ベクトルに変換できます。
#include <iostream>
#include <Eigen/Geometry>
int main() {
Eigen::AngleAxisd rotationAA(Eigen::AngleAxisd::Angle(M_PI / 6), Eigen::Vector3d::UnitY());
Eigen::Vector3d rotationVector = rotationAA.angle() * rotationAA.axis();
std::cout << "回転ベクトル: (" << rotationVector.x() << ", " << rotationVector.y() << ", " << rotationVector.z() << ")" << std::endl;
// 回転ベクトルからAngleAxisに戻すことも可能
Eigen::AngleAxisd rotationAAFromVector(rotationVector.norm(), rotationVector.normalized());
Eigen::Vector3d axisFromVector = rotationAAFromVector.axis();
double angleFromVector = rotationAAFromVector.angle();
std::cout << "回転ベクトルからの回転軸: (" << axisFromVector.x() << ", " << axisFromVector.y() << ", " << axisFromVector.z() << ")" << std::endl;
std::cout << "回転ベクトルからの回転角: " << angleFromVector << " ラジアン" << std::endl;
return 0;
}
回転を直接操作する
- 代替方法
Eigen::AngleAxis
オブジェクトをそのまま使ってベクトルを回転させたり、他の回転表現と組み合わせたりします。 - 欠点
内部的な回転軸の情報が必要な処理には向きません。 - 利点
回転軸を意識せずに、高レベルな操作が可能です。 - 説明
回転軸を明示的に取得しなくても、Eigen::AngleAxis
オブジェクト自体が回転を表現しており、ベクトルや他の回転表現に対して直接作用させることができます。
#include <iostream>
#include <Eigen/Geometry>
int main() {
Eigen::AngleAxisd rotation(Eigen::AngleAxisd::Angle(M_PI / 4), Eigen::Vector3d::UnitZ());
Eigen::Vector3d point(1, 0, 0);
// AngleAxisオブジェクトを使って点を直接回転
Eigen::Vector3d rotatedPoint = rotation * point;
std::cout << "点 (1, 0, 0) を回転: (" << rotatedPoint.x() << ", " << rotatedPoint.y() << ", " << rotatedPoint.z() << ")" << std::endl;
// 別のAngleAxisオブジェクトと合成
Eigen::AngleAxisd anotherRotation(Eigen::AngleAxisd::Angle(M_PI / 6), Eigen::Vector3d::UnitX());
Eigen::AngleAxisd combinedRotation = rotation * anotherRotation;
Eigen::Vector3d combinedAxis = combinedRotation.axis();
double combinedAngle = combinedRotation.angle();
std::cout << "合成された回転軸: (" << combinedAxis.x() << ", " << combinedAxis.y() << ", " << combinedAxis.z() << ")" << std::endl;
std::cout << "合成された回転角: " << combinedAngle << " ラジアン" << std::endl;
return 0;
}
Eigen::AngleAxis::axis() const
は回転軸を直接取得する便利な方法ですが、Eigen3では他にも様々な回転の表現方法が提供されており、目的に応じて使い分けることができます。
- Eigen::AngleAxis オブジェクト自体
回転軸を意識せず、直接的な回転操作や他の回転表現との組み合わせが可能。 - 回転ベクトル
リー代数との関連が深く、微小回転の扱いや最適化などに利用される。 - クォータニオン
ジンバルロックを避けたい場合や、回転の補間に便利。回転軸と角度の抽出も可能。 - 回転行列
複数の回転の合成や点の回転に便利。