【初心者向け】Qt GUIアプリケーションにおけるキーボードイベント処理：QKeyEvent::key()を使いこなそう

QKeyEvent::key()は、Qt GUIアプリケーションでキーボードイベントを処理する際に重要な役割を果たす関数です。この関数は、押されたキーのコードを返します。このコードを使用して、特定のキーが押されたかどうかを判断し、それに応じてアプリケーションの動作を制御することができます。

QKeyEvent::key()の詳細

QKeyEvent::key()は、QKeyEventクラスのメンバー関数です。この関数は、int型の値を返します。この値は、Qt::Key列挙体で定義されているキーコードに対応しています。

int QKeyEvent::key() const

例：特定のキーが押されたかどうかを判断する

以下のコード例は、'A'キーが押されたかどうかを判断する例です。

void MyClass::keyPressEvent(QKeyEvent *event) {
  if (event->key() == Qt::Key_A) {
    // 'A'キーが押された場合の処理
  }
}

• isAutoRepeat(): キーが自動リピートされているかどうかを判断します。
• text(): 押されたキーに対応する文字列を取得します。
• modifiers(): 修飾キーの状態を取得します。(例：Ctrlキー、Shiftキーなど)

QKeyEvent::key()は、Qt GUIアプリケーションでキーボードイベントを処理する際に欠かせない関数です。この関数を理解することで、より洗練されたで使いやすいアプリケーションを作成することができます。

• 上記以外にも、QKeyEvent::key()に関する情報は、Qt公式ドキュメントやオンラインチュートリアルなどで確認できます。

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特定のキーが押されたときにラベルのテキストを変更する

#include <QtWidgets/QApplication>
#include <QtWidgets/QLabel>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QLabel label("ラベル");
  label.show();

  QObject::connect(&label, &QLabel::keyPressEvent,
                   [&label](QKeyEvent *event) {
                     if (event->key() == Qt::Key_A) {
                       label.setText("Aキーが押されました");
                     }
                   });

  return app.exec();
}

修飾キーを押しながらキーが押されたかどうかを判断する

この例では、QKeyEvent::modifiers()を使用して修飾キーの状態を取得し、Ctrlキーを押しながら 'A'キーが押されたかどうかを判断します。押された場合は、ラベルのテキストを "Ctrl + Aキーが押されました" に変更します。

#include <QtWidgets/QApplication>
#include <QtWidgets/QLabel>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QLabel label("ラベル");
  label.show();

  QObject::connect(&label, &QLabel::keyPressEvent,
                   [&label](QKeyEvent *event) {
                     if (event->key() == Qt::Key_A &&
                         event->modifiers() & Qt::ControlModifier) {
                       label.setText("Ctrl + Aキーが押されました");
                     }
                   });

  return app.exec();
}

押されたキーに対応する文字列を取得する

この例では、QKeyEvent::text()を使用して押されたキーに対応する文字列を取得し、ラベルに表示します。

#include <QtWidgets/QApplication>
#include <QtWidgets/QLabel>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QLabel label("ラベル");
  label.show();

  QObject::connect(&label, &QLabel::keyPressEvent,
                   [&label](QKeyEvent *event) {
                     label.setText(event->text());
                   });

  return app.exec();
}

この例では、QKeyEvent::isAutoRepeat()を使用してキーが自動リピートされているかどうかを判断し、ラベルに表示します。

#include <QtWidgets/QApplication>
#include <QtWidgets/QLabel>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QLabel label("ラベル");
  label.show();

  QObject::connect(&label, &QLabel::keyPressEvent,
                   [&label](QKeyEvent *event) {
                     if (event->isAutoRepeat()) {
                       label.setText("キーが自動リピートされています");
                     } else {
                       label.setText("キーが押されました");
                     }
                   });

  return app.exec();
}

上記以外にも、QKeyEvent::key()を使用して様々な処理を行うことができます。以下に、いくつかの例を紹介します。

• ショートカットキーを実装する
• ゲームの入力処理を行う
• 特定のキーの組み合わせが押されたときにアクションを実行する

• Qtの最新バージョンでは、APIや機能が変更されている可能性があることに注意してください。
• 上記のコード例はあくまでも例であり、実際のアプリケーションで使用するには適宜修正する必要があります。

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QKeySequence を使用する

QKeySequence クラスは、キーのシーケンスを表すためのものです。 特定のキーの組み合わせが押されたかどうかを判断する必要がある場合は、QKeyEvent::key() の代わりに QKeySequence を使用することができます。

QKeySequence sequence(Qt::Key_Control | Qt::Key_A);

if (event->keySequence() == sequence) {
  // Ctrl + Aキーが押された場合の処理
}

rawScanCode を使用する

rawScanCode は、物理的なキーボードのキーに対応するコードです。 キーボードのレイアウトが異なる場合など、キーコードに依存したくない場合は、rawScanCode を使用することができます。

if (event->nativeScanCode() == 47) {
  // Aキーが押された場合の処理
}

文字列を比較する

QKeyEvent::text() 関数は、押されたキーに対応する文字列を取得します。 特定の文字が入力されたかどうかを判断する必要がある場合は、QKeyEvent::key() の代わりに QKeyEvent::text() を使用し、文字列を比較することができます。

if (event->text() == "A") {
  // "A"キーが押された場合の処理
}

カスタムイベントを使用する

上記の方法でニーズを満たせない場合は、カスタムイベントを使用することができます。 カスタムイベントは、独自のイベントタイプを定義し、そのイベントをアプリケーション内で処理することができます。

class MyKeyEvent : public QKeyEvent {
public:
  MyKeyEvent(Type type, int key, Qt::KeyboardModifiers modifiers,
             const QString &text = QString(), bool autorep = false,
             quint16 count = 1)
      : QKeyEvent(type, key, modifiers, text, autorep, count) {}

  bool isSpecialKey() const {
    return key() == Qt::Key_A && modifiers() & Qt::ControlModifier;
  }
};

void MyClass::keyPressEvent(QKeyEvent *event) {
  if (event->isInstanceOf<MyKeyEvent>()) {
    MyKeyEvent *myEvent = static_cast<MyKeyEvent *>(event);
    if (myEvent->isSpecialKey()) {
      // Ctrl + Aキーが押された場合の処理
    }
  }
}

最適な方法の選択

方法	利点	欠点
QKeySequence	特定のキーの組み合わせを簡単に処理できる	キーボードレイアウトに依存する可能性がある
rawScanCode	キーボードレイアウトに依存しない	キーコードを把握する必要がある
文字列比較	特定の文字を簡単に処理できる	大文字小文字を区別する必要がある場合がある
カスタムイベント	柔軟性が高い	複雑な処理が必要になる可能性がある

上記の情報に加え、以下の点にも注意する必要があります。

• 状況によっては、QKeyEvent::key() が依然として最良の選択肢である場合があります。
• Qt の最新バージョンでは、API や機能が変更されている可能性があることに注意してください。