【保存版】Qt GUIでキーボードショートカットを操る：QKeySequence::operator<()の使い方とサンプルコード

Qt GUIのQKeySequenceクラスは、キーボードショートカットを表すために使用されます。QKeySequence::operator<()は、2つのQKeySequenceオブジェクトを比較するために使用される演算子です。この演算子は、左側のキーシーケンスが右側のキーシーケンスよりも小さいかどうかを返します。

比較方法

QKeySequence::operator<()は、以下の基準に基づいて2つのキーシーケンスを比較します。

キー数: キー数の少ないキーシーケンスが小さくなります。
修飾キー: 修飾キー数の少ないキーシーケンスが小さくなります。
キーコード: 同じ数の修飾キーを持つキーシーケンスの場合、キーコードの小さいキーシーケンスが小さくなります。

例

以下の例は、QKeySequence::operator<()の使い方を示しています。

QKeySequence key1(Qt::CTRL + Qt::Key_A);
QKeySequence key2(Qt::ALT + Qt::Key_A);
QKeySequence key3(Qt::CTRL + Qt::Key_B);

if (key1 < key2) {
  std::cout << "key1 is smaller than key2" << std::endl;
} else {
  std::cout << "key1 is not smaller than key2" << std::endl;
}

if (key2 < key3) {
  std::cout << "key2 is smaller than key3" << std::endl;
} else {
  std::cout << "key2 is not smaller than key3" << std::endl;
}

このコードは、以下の出力を生成します。

key1 is smaller than key2
key2 is smaller than key3

注意点

QKeySequence::operator<()は、キーシーケンスの順序付けにのみ使用できます。キーシーケンスの等価性を比較するには、QKeySequence::operator==()を使用する必要があります。

キーシーケンスの表現

QKeySequenceオブジェクトは、文字列または整数配列を使用して表現できます。文字列表現では、修飾キーとキーコードがカンマで区切られます。整数配列表現では、各要素が修飾キーまたはキーコードを表します。

例

以下の例は、QKeySequenceオブジェクトを文字列と整数配列で表現する方法を示しています。

QKeySequence key1("Ctrl+A"); // 文字列表現
QKeySequence key2(Qt::CTRL, Qt::Key_A); // 整数配列表現

標準キーシーケンス

Qt GUIは、一般的なキーボードショートカットを表す標準キーシーケンスを定義しています。標準キーシーケンスは、QKeySequence::StandardKey列挙体を使用して参照できます。

例

以下の例は、QKeySequence::StandardKey列挙体を使い、Ctrl+Sキーシーケンスを取得する方法を示しています。

QKeySequence key = QKeySequence(QKeySequence::Save);

このコードは、Ctrl+Sキーシーケンスを表すQKeySequenceオブジェクトを作成します。

#include <QCoreApplication>
#include <QKeySequence>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QCoreApplication app(argc, argv);

  QKeySequence key1(Qt::CTRL + Qt::Key_A);
  QKeySequence key2(Qt::ALT + Qt::Key_A);
  QKeySequence key3(Qt::CTRL + Qt::Key_B);

  if (key1 < key2) {
    std::cout << "key1 is smaller than key2" << std::endl;
  } else {
    std::cout << "key1 is not smaller than key2" << std::endl;
  }

  if (key2 < key3) {
    std::cout << "key2 is smaller than key3" << std::endl;
  } else {
    std::cout << "key2 is not smaller than key3" << std::endl;
  }

  return 0;
}

このコードを実行すると、以下の出力が生成されます。

key1 is smaller than key2
key2 is smaller than key3

例2：標準キーシーケンスの使用

この例では、QKeySequence::StandardKey列挙体を使用して、標準キーシーケンスを取得します。

#include <QCoreApplication>
#include <QKeySequence>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QCoreApplication app(argc, argv);

  QKeySequence key = QKeySequence(QKeySequence::Save);
  std::cout << key.toString().toStdString() << std::endl;

  return 0;
}

Ctrl+S

例3：キーシーケンスの文字列表現と整数配列表現

この例では、QKeySequenceオブジェクトを文字列と整数配列で表現する方法を示します。

#include <QCoreApplication>
#include <QKeySequence>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QCoreApplication app(argc, argv);

  QKeySequence key1("Ctrl+A");
  QKeySequence key2(Qt::CTRL, Qt::Key_A);

  std::cout << key1.toString().toStdString() << std::endl;
  std::cout << key2.toString().toStdString() << std::endl;

  return 0;
}

Ctrl+A
Ctrl+A

これらの例は、QKeySequence::operator<()と関連する機能を理解するのに役立つはずです。

キーシーケンスを整数配列に変換する
キーシーケンスを文字列に変換する
特定のキーまたは修飾キーを含むキーシーケンスを検索する

カスタム比較関数を使用する

QKeySequence::operator<()は、キー数、修飾キー数、キーコードの順序に基づいてキーシーケンスを比較します。しかし、特定のアプリケーションでは、異なる比較基準が必要になる場合があります。このような場合は、カスタム比較関数を使用して、独自の比較ロジックを実装することができます。

例

以下の例は、キーシーケンスを修飾キーの有無に基づいて比較するカスタム比較関数を示しています。

bool compareKeySequences(const QKeySequence &key1, const QKeySequence &key2) {
  if (key1.hasModifiers() != key2.hasModifiers()) {
    return key1.hasModifiers();
  } else {
    return key1 < key2;
  }
}

このカスタム比較関数を使用するには、以下のコードのようにstd::sort()関数に渡すことができます。

std::vector<QKeySequence> keys = {
  QKeySequence(Qt::CTRL + Qt::Key_A),
  QKeySequence(Qt::ALT + Qt::Key_A),
  QKeySequence(Qt::Key_A),
};

std::sort(keys.begin(), keys.end(), compareKeySequences);

QVariant::compare()を使用する

QKeySequenceオブジェクトは、QVariantに変換することができます。QVariant::compare()関数を使用して、2つのQVariantオブジェクトを比較することができます。この関数は、オブジェクトの型に基づいて適切な比較演算子を選択します。

例

以下の例は、QVariant::compare()を使用して2つのQKeySequenceオブジェクトを比較する方法を示しています。

QKeySequence key1(Qt::CTRL + Qt::Key_A);
QKeySequence key2(Qt::ALT + Qt::Key_A);

QVariant variant1 = key1;
QVariant variant2 = key2;

int result = variant1.compare(variant2);

if (result < 0) {
  std::cout << "key1 is smaller than key2" << std::endl;
} else if (result > 0) {
  std::cout << "key2 is smaller than key1" << std::endl;
} else {
  std::cout << "key1 and key2 are equal" << std::endl;
}

文字列比較を使用する

QKeySequenceオブジェクトは、文字列に変換することができます。文字列比較関数を使用して、2つの文字列を比較することができます。この方法は、キーシーケンスの比較に厳密な精度が必要ない場合に役立ちます。

例

以下の例は、文字列比較を使用して2つのQKeySequenceオブジェクトを比較する方法を示しています。

QKeySequence key1(Qt::CTRL + Qt::Key_A);
QKeySequence key2(Qt::ALT + Qt::Key_A);

std::string str1 = key1.toString().toStdString();
std::string str2 = key2.toString().toStdString();

if (str1 < str2) {
  std::cout << "key1 is smaller than key2" << std::endl;
} else if (str1 > str2) {
  std::cout << "key2 is smaller than key1" << std::endl;
} else {
  std::cout << "key1 and key2 are equal" << std::endl;
}

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