【初心者向け】Qt WidgetsでQItemDelegateを理解しよう！ 〜デストラクタQItemDelegate::~QItemDelegate()徹底解説〜

QItemDelegate::~QItemDelegate() は、Qt Widgets ライブラリにおける QItemDelegate クラスのデストラクタ関数です。この関数は、QItemDelegate オブジェクトが破棄されるときに自動的に呼ばれ、オブジェクトに関連するメモリとリソースを解放します。

構文

virtual void QItemDelegate::~QItemDelegate()

説明

QItemDelegate オブジェクトが破棄されるときに、~QItemDelegate() 関数が自動的に呼び出されます。この関数は、オブジェクトに関連するメモリとリソースを解放します。具体的には、以下の処理が行われます。

• オブジェクトが使用しているすべての内部データ構造が解放されます。
• オブジェクトが所有するすべてのウィジェットが破棄されます。

注意点

QItemDelegate オブジェクトを明示的に破棄する場合は、delete 演算子を使用する必要があります。このとき、~QItemDelegate() 関数は自動的に呼び出されます。

例

QItemDelegate* delegate = new QItemDelegate();
// ... ここで delegate を使用する ...

delete delegate;

• QItemDelegate オブジェクトが破棄されると、そのオブジェクトによって作成されたすべてのエディタウィジェットも破棄されます。
• QItemDelegate オブジェクトは、QObject クラスから継承されています。そのため、QObject クラスのデストラクタ関数も呼び出されます。

• オブジェクトが不要になったらできるだけ早く破棄するようにしてください。
• QItemDelegate オブジェクトが破棄されると、そのオブジェクトによって作成されたすべてのエディタウィジェットも破棄されます。
• QItemDelegate オブジェクトを明示的に破棄する場合は、delete 演算子を使用する必要があります。

---

#include <QtWidgets/QApplication>
#include <QtWidgets/QItemDelegate>
#include <QtWidgets/QTableView>
#include <QtWidgets/QModelIndex>
#include <QtCore/QVariant>

class MyDelegate : public QItemDelegate
{
public:
    MyDelegate(QObject* parent = nullptr) : QItemDelegate(parent) {}

    virtual void paint(QPainter* painter, const QStyleOptionViewItem& option, const QModelIndex& index) const override
    {
        // ここに描画処理を書く
        painter->drawText(option.rect(), Qt::AlignCenter, index.data().toString());
    }

    virtual QWidget* createEditor(QWidget* parent, const QStyleOptionViewItem& option, const QModelIndex& index) const override
    {
        // ここにエディタウィジェットを作成する処理を書く
        QLineEdit* editor = new QLineEdit(parent);
        editor->setText(index.data().toString());
        return editor;
    }

    virtual void setEditorData(QWidget* editor, const QModelIndex& index) const override
    {
        // ここにエディタウィジェットにデータを設定する処理を書く
        QLineEdit* lineEdit = qobject_cast<QLineEdit*>(editor);
        if (lineEdit) {
            lineEdit->setText(index.data().toString());
        }
    }

    virtual QVariant editorData(QWidget* editor, const QModelIndex& index) const override
    {
        // ここにエディタウィジェットからデータを取得する処理を書く
        QLineEdit* lineEdit = qobject_cast<QLineEdit*>(editor);
        if (lineEdit) {
            return lineEdit->text();
        }
        return QVariant();
    }
};

int main(int argc, char* argv[])
{
    QApplication app(argc, argv);

    QTableView tableView;
    QStandardItemModel model;
    model.setColumnCount(1);
    model.insertRows(0, 10);

    MyDelegate delegate;
    tableView.setItemDelegate(&delegate);
    tableView.setModel(&model);

    tableView.show();

    // 5秒後に delegate オブジェクトを破棄する
    QTimer::singleShot(5000, [] {
        delete delegate;
    });

    return app.exec();
}

このコードを実行すると、以下のようになります。

1. MyDelegate クラスのインスタンスが作成されます。
2. QTableView ウィジェットと QStandardItemModel モデルが作成されます。
3. MyDelegate オブジェクトが QTableView ウィジェットに設定されます。
4. QTableView ウィジェットが表示されます。
5. 5秒後に MyDelegate オブジェクトが破棄されます。

このコードは、QItemDelegate オブジェクトを明示的に破棄する方法を示すためのものです。実際のアプリケーションでは、オブジェクトが不要になったらできるだけ早く破棄するようにしてください。

• QItemDelegate オブジェクトを QObject クラスの setParent(nullptr) メソッドを使用して親オブジェクトから切り離し、自動的に破棄されるようにするコード
• QItemDelegate オブジェクトを QObject クラスの deleteLater() メソッドを使用して破棄するコード

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しかし、~QItemDelegate() を明示的に呼び出すことは推奨されていません。これは、オブジェクトがまだ使用されている可能性があり、予期しない動作を引き起こす可能性があるためです。

代替方法

QItemDelegate オブジェクトを破棄する代わりに、以下の代替方法を検討してください。

1. QObject クラスの deleteLater() メソッドを使用する

deleteLater() メソッドは、オブジェクトをイベントループの終了時に破棄するようにスケジュールします。これにより、オブジェクトがまだ使用されている可能性のある場合でも、安全に破棄することができます。

QItemDelegate* delegate = new MyDelegate();
// ... ここで delegate を使用する ...

delegate->deleteLater();

1. QObject クラスの setParent(nullptr) メソッドを使用して親オブジェクトから切り離す

setParent(nullptr) メソッドは、オブジェクトを親オブジェクトから切り離します。親オブジェクトが破棄されると、子オブジェクトも自動的に破棄されます。

QItemDelegate* delegate = new MyDelegate();
// ... ここで delegate を使用する ...

delegate->setParent(nullptr);

1. スマートポインタを使用する

スマートポインタは、オブジェクトのメモリ管理を自動的に行う C++ ライブラリの機能です。スマートポインタを使用すると、オブジェクトが不要になったら自動的に破棄されるため、明示的に delete 演算子を使用する必要はありません。

std::unique_ptr<QItemDelegate> delegate(new MyDelegate());
// ... ここで delegate を使用する ...

QItemDelegate オブジェクトを破棄する場合は、~QItemDelegate() を明示的に呼び出すのではなく、上記の代替方法を使用することをお勧めします。