【初心者向け】Qt GUI で OpenGL サンプリングを極める: QOpenGLExtraFunctions::glSamplerParameteri() の完全ガイド

QOpenGLExtraFunctions::glSamplerParameteri() は、OpenGL サンプラーオブジェクトのパラメータを設定するために使用されます。サンプラーオブジェクトは、テクスチャサンプリングを制御するために使用される OpenGL オブジェクトです。glSamplerParameteri() を使用して、サンプラーオブジェクトのフィルタリング、ミッピング、比較モードなどのパラメータを設定できます。

使用方法

void glSamplerParameteri(GLuint sampler, GLenum pname, GLint param);

param: パラメータの値
pname: 設定するパラメータの名前
sampler: 設定するサンプラーオブジェクトの ID

パラメータ

glSamplerParameteri() で設定できるパラメータは多数あります。以下に、よく使用されるパラメータの例を示します。

GL_TEXTURE_COMPARE_FUNC: テクスチャ比較関数を設定します。
GL_TEXTURE_COMPARE_MODE: テクスチャ比較モードを設定します。
GL_TEXTURE_WRAP_T: テクスチャの T 方向のラッピングモードを設定します。
GL_TEXTURE_WRAP_S: テクスチャの S 方向のラッピングモードを設定します。
GL_TEXTURE_MIN_FILTER: テクスチャを縮小する際のフィルタリングモードを設定します。
GL_TEXTURE_MAG_FILTER: テクスチャを拡大する際のフィルタリングモードを設定します。

例

次のコードは、テクスチャを拡大するときにリニアフィルタリングを使用し、縮小するときにバイリニアフィルタリングを使用するようにサンプラーオブジェクトを設定します。

GLuint sampler;
glGenSamplers(1, &sampler);

glSamplerParameteri(sampler, GL_TEXTURE_MAG_FILTER, GL_LINEAR);
glSamplerParameteri(sampler, GL_TEXTURE_MIN_FILTER, GL_LINEAR_MIPMAP_LINEAR);

注意事項

glSamplerParameteri() は OpenGL 4.3 以降でのみ使用できます。古いバージョンの OpenGL を使用している場合は、代わりに glTexParameteri() を使用する必要があります。

この説明は、Qt GUI で QOpenGLExtraFunctions::glSamplerParameteri() を使用する基本的な方法を説明しています。詳細については、Qt ドキュメントと OpenGL 仕様を参照してください。

Qt には、OpenGL グラフィックスをより簡単に作成できるようにする Qt3D モジュールも用意されています。
Qt GUI で OpenGL を使用する場合は、QOpenGLWidget クラスを使用することをお勧めします。QOpenGLWidget は、OpenGL コンテキストとウィジェットを統合する便利なクラスです。

#include <QApplication>
#include <QGLWidget>

class MyGLWidget : public QGLWidget {
public:
    MyGLWidget() {
        setFormat(QGLFormat(QGL::SampleBuffers));
    }

protected:
    void initializeGL() override {
        // シェーダープログラムの初期化

        // テクスチャの読み込み

        // サンプラー オブジェクトの作成
        GLuint sampler;
        glGenSamplers(1, &sampler);

        // サンプラー オブジェクトのパラメータ設定
        glSamplerParameteri(sampler, GL_TEXTURE_MAG_FILTER, GL_LINEAR);
        glSamplerParameteri(sampler, GL_TEXTURE_MIN_FILTER, GL_LINEAR_MIPMAP_LINEAR);

        // テクスチャ ユニットのバインド
        glUseProgram(program);
        glUniform1i(glGetUniformLocation(program, "textureUnit"), 0);

        // バッファ オブジェクトのバインド

        // 描画設定

        glEnable(GL_DEPTH_TEST);
    }

    void paintGL() override {
        // クリア
        glClear(GL_COLOR_BUFFER_BIT | GL_DEPTH_BUFFER_BIT);

        // テクスチャのバインド
        glActiveTexture(GL_TEXTURE0);
        glBindTexture(GL_TEXTURE_2D, textureId);

        // サンプラー オブジェクトのバインド
        glBindSampler(0, sampler);

        // 描画
        glDrawArrays(GL_TRIANGLES, 0, 3);
    }
};

int main(int argc, char *argv[]) {
    QApplication app(argc, argv);

    MyGLWidget widget;
    widget.show();

    return app.exec();
}

このコードは、基本的なフレームワークのみを示しています。実際のアプリケーションでは、テクスチャの読み込み、シェーダープログラムの作成、バッファオブジェクトのバインド、描画設定など、より多くのコードが必要になります。

Qt には、OpenGL グラフィックスをより簡単に作成できるようにする Qt3D モジュールも用意されています。
Qt GUI で OpenGL を使用する場合は、QOpenGLWidget クラスを使用することをお勧めします。
このコードは、OpenGL 4.3 以降でのみ使用できます。古いバージョンの OpenGL を使用している場合は、代わりに glTexParameteri() を使用する必要があります。

代替方法

glTexParameteri() を使用する

glTexParameteri() は、OpenGL テクスチャオブジェクトのパラメータを設定するために使用されます。サンプラーオブジェクトは、テクスチャオブジェクトに関連付けられているため、glTexParameteri() を使用してサンプラーオブジェクトのパラメータを設定することもできます。

void glTexParameteri(GLuint texture, GLenum pname, GLint param);

glHint() を使用する

glHint() は、OpenGL ヒントを設定するために使用されます。ヒントは、パフォーマンスや動作を改善するために OpenGL ドライバーに推奨される方法を示します。glTexParameteri() と同等のヒントは、GL_TEXTURE_PARAMETER_FILTER_MODE です。

void glHint(GLenum target, GLenum mode, GLenum value);

例

次のコードは、glTexParameteri() を使用して、テクスチャを拡大するときにリニアフィルタリングを使用し、縮小するときにバイリニアフィルタリングを使用するようにサンプラーオブジェクトを設定します。

GLuint texture;
glGenTextures(1, &texture);

glBindTexture(GL_TEXTURE_2D, texture);

glTexParameteri(GL_TEXTURE_2D, GL_TEXTURE_MAG_FILTER, GL_LINEAR);
glTexParameteri(GL_TEXTURE_2D, GL_TEXTURE_MIN_FILTER, GL_LINEAR_MIPMAP_LINEAR);

glHint() は、ヒントにすぎないため、常に期待どおりに動作するとは限りません。
glTexParameteri() は、テクスチャオブジェクトのパラメータを設定するため、サンプラーオブジェクトのパラメータを直接設定するよりも効率的ではありません。

Qt には、OpenGL グラフィックスをより簡単に作成できるようにする Qt3D モジュールも用意されています。Qt3D では、サンプラーオブジェクトのパラメータをより簡単に設定できる API が提供されています。