OpenGLシェーダー:フレームバッファオブジェクトと連携するフラグメントデータの場所取得 - glGetFragDataLocation()
QOpenGLExtraFunctions::glGetFragDataLocation()関数は、Qt GUIでOpenGL ES 3.x、OpenGL 3.x、またはOpenGL 4.xコンテキストを使用して、シェーダープログラムで定義されたフラグメントデータの場所を取得するために使用されます。この関数は、フレームバッファオブジェクトアタッチメントに割り当てられたフラグメントデータの場所を取得するために使用されます。
GLint QOpenGLExtraFunctions::glGetFragDataLocation(GLuint program, const GLchar *name);
引数
name
: 取得するフラグメントデータの名前program
: フラグメントデータの場所を取得するシェーダープログラムのID
戻り値
成功した場合、関数はフラグメントデータの場所を返します。失敗した場合、-1を返します。
エラー処理
glGetFragDataLocation()関数が失敗した場合、glGetError()関数を使用してエラーコードを取得する必要があります。
使用例
GLuint program = glCreateProgram();
glAttachShader(program, vertexShader);
glAttachShader(program, fragmentShader);
glLinkProgram(program);
GLint fragDataLocation = glGetFragDataLocation(program, "outColor");
if (fragDataLocation == -1) {
// エラー処理
}
glBindFragDataLocation(0, fragDataLocation);
この例では、"outColor"という名前のフラグメントデータの場所を取得し、フレームバッファオブジェクトアタッチメント0に割り当てています。
注意点
glGetFragDataLocation()関数は、シェーダープログラムがリンクされた後にのみ呼び出すことができます。
main.cpp
#include <QCoreApplication>
#include <QOpenGLWidget>
#include <QOpenGLExtraFunctions>
class MyGLWidget : public QOpenGLWidget {
public:
MyGLWidget() : QOpenGLWidget() {}
protected:
void initializeGL() override {
// シェーダープログラムを作成
GLuint program = glCreateProgram();
glAttachShader(program, vertexShader);
glAttachShader(program, fragmentShader);
glLinkProgram(program);
// フラグメントデータの場所を取得
GLint fragDataLocation = glGetFragDataLocation(program, "outColor");
if (fragDataLocation == -1) {
// エラー処理
}
// フレームバッファオブジェクトアタッチメントに割り当て
glBindFragDataLocation(0, fragDataLocation);
}
void paintGL() override {
// 描画処理
glClearColor(0.0f, 0.0f, 0.0f, 1.0f);
glDrawArrays(GL_TRIANGLES, 0, 3);
}
private:
GLuint vertexShader;
GLuint fragmentShader;
};
int main(int argc, char *argv[]) {
QCoreApplication a(argc, argv);
MyGLWidget widget;
widget.show();
return a.exec();
}
vertexShader.glsl
#version 330 core
layout (location = 0) in vec3 vertexPosition;
void main() {
gl_Position = vec4(vertexPosition, 1.0);
}
fragmentShader.glsl
#version 330 core
out vec4 outColor;
void main() {
outColor = vec4(1.0, 0.0, 0.0, 1.0);
}
説明
このコードは以下の処理を行います。
MyGLWidget
クラスを定義する。initializeGL()
関数で、シェーダープログラムを作成し、リンクします。glGetFragDataLocation()
関数を使用して、"outColor"という名前のフラグメントデータの場所を取得します。glBindFragDataLocation()
関数を使用して、フレームバッファオブジェクトアタッチメント0にフラグメントデータの場所を割り当てます。paintGL()
関数で、三角形を描画します。
- エラー処理が複雑になる可能性があります。
- シェーダープログラムがリンクされた後にのみ呼び出すことができます。
これらの制限を回避するために、glGetFragDataLocation()関数の代替方法を使用することができます。
glBindFragDataLocation()関数を使用する
glBindFragDataLocation()関数は、フレームバッファオブジェクトアタッチメントにフラグメントデータの場所を割り当てるために使用されます。この関数は、glGetFragDataLocation()関数よりも前に呼び出すことができます。
glBindFragDataLocation(0, 0);
この例では、フレームバッファオブジェクトアタッチメント0にシェーダープログラムの最初のフラグメントデータの場所を割り当てています。
シェーダープログラムのソースコードでフラグメントデータの場所を指定する
OpenGL ES 3.x、OpenGL 3.x、またはOpenGL 4.xでは、シェーダープログラムのソースコードでフラグメントデータの場所を直接指定することができます。
#version 330 core
layout (location = 0) out vec4 outColor;
void main() {
// ...
}
この例では、"outColor"という名前のフラグメントデータの場所を0に指定しています。
GLSL言語拡張を使用する
GLSL言語拡張を使用して、glGetFragDataLocation()関数よりも効率的な方法でフラグメントデータの場所を取得することができます。
- EXT_frag_depth
この拡張機能は、フラグメントデータの深度値を取得するために使用することができます。 - ARB_gl_shader_binding
この拡張機能は、シェーダープログラム内でフラグメントデータの場所を直接指定することができます。
これらの拡張機能は、すべてのOpenGL実装でサポートされているわけではないことに注意する必要があります。
OpenGL ES 2.0を使用する
OpenGL ES 2.0では、glGetFragDataLocation()関数はありません。代わりに、glVaryingOutFloat()関数を使用して、シェーダープログラムで定義されたフラグメントデータの場所を指定することができます。
#version 100
varying out vec4 outColor;
void main() {
// ...
outColor = vec4(1.0, 0.0, 0.0, 1.0);
}
QOpenGLExtraFunctions::glGetFragDataLocation()関数は、OpenGL ES 3.x、OpenGL 3.x、またはOpenGL 4.xコンテキストでシェーダープログラムで定義されたフラグメントデータの場所を取得するための一般的な方法ですが、いくつかの制限があります。これらの制限を回避するために、glBindFragDataLocation()関数、シェーダープログラムのソースコード、GLSL言語拡張、またはOpenGL ES 2.0を使用することができます。