Qt GUIでOpenGLシェーダーに3つの整数を設定!QOpenGLExtraFunctions::glProgramUniform3ui()徹底解説
この解説では、Qt GUIプログラミングにおいて、OpenGL拡張機能であるQOpenGLExtraFunctionsクラスのglProgramUniform3ui()
関数を用いて、シェーダープログラムに3つの整数を設定する方法について、分かりやすく説明します。
glProgramUniform3ui()
関数は、OpenGLシェーダープログラム内の変数に3つの整数を設定するために使用されます。この関数は、ユニフォーム変数と呼ばれる特殊な変数に値を割り当てることで、シェーダープログラムの動作を制御します。
使用方法
void glProgramUniform3ui(GLuint program, GLint location, GLuint v0, GLuint v1, GLuint v2);
v0
,v1
,v2
: 設定する3つの整数値location
: ユニフォーム変数の場所program
: シェーダープログラムのID
詳細
v0
,v1
,v2
: 設定する3つの整数値を指定します。location
: ユニフォーム変数の場所を指定します。これは、glGetUniformLocation()
関数で取得することができます。program
:glCreateProgram()
関数で作成されたシェーダープログラムのIDを指定します。
例
// シェーダープログラムを作成
GLuint program = glCreateProgram();
// シェーダーソースコードを読み込み、コンパイルする
...
// ユニフォーム変数の場所を取得
GLint uniformLocation = glGetUniformLocation(program, "myUniform");
// ユニフォーム変数に値を設定
glProgramUniform3ui(program, uniformLocation, 10, 20, 30);
// シェーダープログラムを使用する
glUseProgram(program);
// ...
- 設定する整数値は、シェーダープログラムで使用されているデータ型と一致する必要があります。
- ユニフォーム変数の場所が分からない場合は、
glGetUniformLocation()
関数を使用して取得する必要があります。 glProgramUniform3ui()
関数は、シェーダープログラムが使用されている場合にのみ呼び出す必要があります。
#include <QApplication>
#include <QGLWidget>
class MyGLWidget : public QGLWidget {
public:
MyGLWidget() {
setFormat(QGLFormat(QGL::SingleBuffer | QGL::DepthBuffer));
}
protected:
void initializeGL() override {
// シェーダープログラムを作成
GLuint program = glCreateProgram();
// 頂点シェーダーソースコード
const char* vertexShaderSource =
"attribute vec3 position;\n"
"void main() {\n"
" gl_Position = vec4(position, 1.0);\n"
"}\n";
// フラグメントシェーダーソースコード
const char* fragmentShaderSource =
"precision highp float;\n"
"uniform vec3 color;\n"
"void main() {\n"
" gl_FragColor = vec4(color, 1.0);\n"
"}\n";
// 頂点シェーダーをコンパイル
GLuint vertexShader = glCreateShader(GL_VERTEX_SHADER);
glShaderSource(vertexShader, 1, &vertexShaderSource, NULL);
glCompileShader(vertexShader);
// フラグメントシェーダーをコンパイル
GLuint fragmentShader = glCreateShader(GL_FRAGMENT_SHADER);
glShaderSource(fragmentShader, 1, &fragmentShaderSource, NULL);
glCompileShader(fragmentShader);
// シェーダープログラムをリンク
glAttachShader(program, vertexShader);
glAttachShader(program, fragmentShader);
glLinkProgram(program);
// シェーダープログラムを使用する
glUseProgram(program);
// ユニフォーム変数の場所を取得
GLint uniformLocation = glGetUniformLocation(program, "color");
// ユニフォーム変数に値を設定
glProgramUniform3ui(program, uniformLocation, 1.0f, 0.5f, 0.0f);
// 三角形の頂点データを作成
GLfloat vertices[] = {
-0.5f, -0.5f, 0.0f,
0.5f, -0.5f, 0.0f,
0.0f, 0.5f, 0.0f
};
// 頂点バッファオブジェクトを作成
GLuint vbo;
glGenBuffers(1, &vbo);
glBindBuffer(GL_ARRAY_BUFFER, vbo);
glBufferData(GL_ARRAY_BUFFER, sizeof(vertices), vertices, GL_STATIC_DRAW);
// 頂点属性を設定
glVertexAttribPointer(0, 3, GL_FLOAT, GL_FALSE, 0, 0);
glEnableVertexAttribArray(0);
}
void paintGL() override {
// 三角形を描画
glDrawArrays(GL_TRIANGLES, 0, 3);
}
};
int main(int argc, char* argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
MyGLWidget widget;
widget.show();
return app.exec();
}
説明
MyGLWidget
クラスを定義します。このクラスは、OpenGLウィジェットを表します。initializeGL()
関数で、シェーダープログラムを作成、コンパイル、リンクします。paintGL()
関数で、三角形の頂点データを作成し、頂点バッファオブジェクトに格納します。glVertexAttribPointer()
関数とglEnableVertexAttribArray()
関数を使用して、頂点属性を設定します。glDrawArrays()
関数を使用して、三角形を描画します。main()
関数で、Qtアプリケーションを作成し、MyGLWidget
ウィジェットを表示します。
実行方法
このコードを実行するには、Qt CreatorなどのIDEを使用してコンパイルし、実行する必要があります。
- このコードは、Qt GUIプログラミングとOpenGLプログラミングの基礎的な知識が必要です。
glUniform3i()関数
glUniform3i()
関数は、OpenGLコア機能の一部であり、glProgramUniform3ui()
関数よりも軽量で高速です。ただし、この関数はシェーダープログラムではなく、現在のOpenGLコンテキストに値を設定します。そのため、この関数はシェーダープログラム内でグローバル変数として使用される整数値を設定する場合にのみ使用できます。
void glUniform3i(GLint location, GLint v0, GLint v1, GLint v2);
利点
- シェーダープログラムをコンパイルする必要がない
- 軽量で高速
欠点
- グローバル変数として使用される整数値のみ設定できる
- シェーダープログラム内のローカル変数には使用できない
glUniformMatrix3fv()関数
glUniformMatrix3fv()
関数は、3x3行列をシェーダープログラムに設定するために使用できます。この関数は、glProgramUniform3ui()
関数よりも汎用性が高く、行列演算を含むシェーダープログラムで使用できます。
void glUniformMatrix3fv(GLint location, GLsizei count, GLboolean transpose, const GLfloat* value);
利点
glProgramUniform3ui()
関数よりも汎用性が高い- 3x3行列をシェーダープログラムに設定できる
欠点
- 行列データを個別に設定するよりも効率が悪い
glProgramUniform3ui()
関数よりも処理速度が遅い
UBO (Uniform Buffer Object)
利点
- CPUとGPU間のデータ転送を削減できる
- 大量のデータを効率的に転送できる
- 古いバージョンのOpenGLではサポートされていない
- UBOの使用には、より複雑なプログラミングが必要です