【保存版】QHeaderView::stretchSectionCount() 関数の使い方と代替方法

QHeaderView::stretchSectionCount() 関数は、ヘッダービューにおいて、伸縮するセクションの数を取得する関数です。伸縮するセクションとは、ビューの利用可能なスペースに合わせて自動的にサイズが調整されるセクションのことです。

構文

int QHeaderView::stretchSectionCount() const;

戻り値

伸縮するセクションの数を返します。

詳細

QHeaderView::stretchSectionCount() 関数は、ヘッダービューに設定されている stretchLastSection フラグと、個々のセクションに設定されている stretchFactor プロパティに基づいて伸縮するセクションの数を計算します。

個々のセクションに stretchFactor プロパティが設定されている場合、そのプロパティの値が 0 より大きい場合、そのセクションが伸縮するセクションとしてカウントされます。
stretchLastSection フラグが true の場合、最後のセクションが伸縮するセクションとしてカウントされます。

例

QHeaderView *headerView = new QHeaderView(Qt::Horizontal);

// 最後のセクションを伸縮する
headerView->setStretchLastSection(true);

// 3 番目のセクションを伸縮する
headerView->setStretchFactor(2, 1);

// 伸縮するセクションの数を取得
int stretchSectionCount = headerView->stretchSectionCount();

std::cout << "伸縮するセクションの数: " << stretchSectionCount << std::endl;

この例では、最後のセクションと 3 番目のセクションが伸縮するセクションとしてカウントされるため、stretchSectionCount() 関数は 2 を返します。

例 1: 最後のセクションを伸縮する

#include <QApplication>
#include <QTableView>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // テーブルビューを作成
  QTableView tableView;

  // ヘッダービューを取得
  QHeaderView *headerView = tableView.horizontalHeader();

  // 最後のセクションを伸縮する
  headerView->setStretchLastSection(true);

  // モデルを作成
  QStandardItemModel model(4, 5);

  // モデルにデータを設定
  for (int row = 0; row < model.rowCount(); ++row) {
    for (int col = 0; col < model.columnCount(); ++col) {
      model.setData(model.index(row, col), QString("Row %1, Col %2").arg(row + 1).arg(col + 1));
    }
  }

  // モデルをテーブルビューに設定
  tableView.setModel(&model);

  // テーブルビューを表示
  tableView.show();

  return app.exec();
}

このコードを実行すると、次のようになります。

最後のセクションが他のセクションよりも幅広く表示されています。

例 2: 個々のセクションを伸縮する

#include <QApplication>
#include <QTableView>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // テーブルビューを作成
  QTableView tableView;

  // ヘッダービューを取得
  QHeaderView *headerView = tableView.horizontalHeader();

  // 2 番目のセクションと 4 番目のセクションを伸縮する
  headerView->setStretchFactor(1, 1);
  headerView->setStretchFactor(3, 2);

  // モデルを作成
  QStandardItemModel model(4, 5);

  // モデルにデータを設定
  for (int row = 0; row < model.rowCount(); ++row) {
    for (int col = 0; col < model.columnCount(); ++col) {
      model.setData(model.index(row, col), QString("Row %1, Col %2").arg(row + 1).arg(col + 1));
    }
  }

  // モデルをテーブルビューに設定
  tableView.setModel(&model);

  // テーブルビューを表示
  tableView.show();

  return app.exec();
}

2 番目のセクションと 4 番目のセクションが他のセクションよりも幅広く表示されています。

これらの例は、QHeaderView::stretchSectionCount() 関数を使用して、ヘッダービューの伸縮するセクションを制御する方法を示しています。

これらの例では、QStandardItemModel クラスを使用してシンプルなテーブルモデルを作成しています。実際のアプリケーションでは、より複雑なモデルを使用する可能性があります。

そのため、伸縮するセクションの実際のサイズを取得したい場合は、QHeaderView::stretchSectionCount() 関数ではなく、以下の代替方法を使用することができます。

QHeaderView::sectionSize() 関数を使用する

QHeaderView::sectionSize() 関数は、指定されたセクションのサイズを取得する関数です。この関数を伸縮するすべてのセクションに対して呼び出すことで、伸縮するセクションの実際のサイズを取得することができます。

int stretchSectionCount = headerView->stretchSectionCount();

for (int i = 0; i < stretchSectionCount; ++i) {
  int sectionSize = headerView->sectionSize(i);
  std::cout << "セクション " << i << " のサイズ: " << sectionSize << std::endl;
}

QHeaderView::geometries() 関数を使用する

QHeaderView::geometries() 関数は、すべてのセクションのジオメトリを取得する関数です。この関数を呼び出すことで、伸縮するすべてのセクションのジオメトリを取得することができます。

QList<QRect> geometries = headerView->geometries();

for (const QRect &geometry : geometries) {
  std::cout << "セクションのジオメトリ: " << geometry << std::endl;
}

カスタム関数を作成する

伸縮するセクションの実際のサイズを取得するために、カスタム関数を作成することもできます。このカスタム関数は、QHeaderView::stretchSectionCount() 関数と QHeaderView::sectionSize() 関数または QHeaderView::geometries() 関数を組み合わせて使用することができます。

QList<int> getStretchSectionSizes(QHeaderView *headerView) {
  QList<int> sizes;

  int stretchSectionCount = headerView->stretchSectionCount();

  for (int i = 0; i < stretchSectionCount; ++i) {
    int sectionSize = headerView->sectionSize(i);
    sizes.append(sectionSize);
  }

  return sizes;
}