Qt Widgetsにおけるヘッダーセクションの謎を解き明かす!QHeaderView::logicalIndex()の使い方から応用例まで


QHeaderView::logicalIndex()は、Qt WidgetsにおけるQHeaderViewクラスのメソッドで、ヘッダーセクションの論理インデックスを取得します。論理インデックスとは、ヘッダーセクションがモデル内のデータとどのように対応しているかを表す番号です。

用途

QHeaderView::logicalIndex()は、以下の用途に使用できます。

  • ヘッダーセクションの外観をカスタマイズする
  • モデルデータにアクセスする
  • 特定のヘッダーセクションに関連する操作を実行する

使用方法

QHeaderView::logicalIndex()は、以下の引数を取ります。

  • visualIndex: 視覚インデックス。これは、ヘッダーセクションが画面に表示される順序を表す番号です。

メソッドは、指定された視覚インデックスに対応する論理インデックスを返します。視覚インデックスが有効でない場合、-1を返します。

以下のコードは、QHeaderView::logicalIndex()を使用して、現在のソート順序が設定されているヘッダーセクションの論理インデックスを取得します。

int logicalIndex = headerView->sortIndicator();
if (logicalIndex != -1) {
    // 特定のヘッダーセクションに関連する操作を実行する
}
  • ヘッダーセクションの外観をカスタマイズするには、paintSection()メソッドを使用する必要があります。
  • ヘッダーセクションの論理インデックスは、モデルデータのインデックスとは異なる場合があります。モデルデータのインデックスを取得するには、QAbstractItemModel::indexFromItem()を使用する必要があります。


#include <QApplication>
#include <QTableView>
#include <QHeaderView>
#include <QStandardItemModel>

int main(int argc, char *argv[]) {
    QApplication app(argc, argv);

    // モデルを作成
    QStandardItemModel model(4, 5);
    for (int row = 0; row < model.rowCount(); ++row) {
        for (int col = 0; col < model.columnCount(); ++col) {
            model.setData(model.index(row, col), QString("Row %1, Column %2").arg(row).arg(col));
        }
    }

    // テーブルビューを作成
    QTableView tableView;
    tableView.setModel(&model);

    // ヘッダービューを取得
    QHeaderView *headerView = tableView.horizontalHeader();

    // ヘッダーセクションがクリックされたときにシグナルに接続
    connect(headerView, &QHeaderView::sectionClicked, [headerView](int logicalIndex) {
        // 論理インデックスを表示
        qDebug() << "Logical index clicked:" << logicalIndex;
    });

    // テーブルビューを表示
    tableView.show();

    return app.exec();
}

このコードを実行すると、テーブルビューが表示されます。ヘッダーセクションをクリックすると、対応する論理インデックスがコンソールに表示されます。

  • シグナルハンドラでは、クリックされたヘッダーセクションの論理インデックスがコンソールに表示されます。
  • ヘッダーセクションがクリックされたときにシグナルに接続されます。
  • モデルには、4行5列のデータが入力されます。
  • main()関数では、モデル、テーブルビュー、ヘッダービューを作成します。
  • コードを実行するには、Qt Widgetsライブラリがインストールされている必要があります。
  • このコードは、Qt CreatorなどのIDEを使用してコンパイルして実行できます。


QHeaderView::sectionAt(index)

  • 欠点:
    • 視覚インデックスではなく論理インデックスを渡す必要があることに注意する必要があります。
    • ヘッダーセクションが非表示の場合、このメソッドは nullptr を返します。
  • 利点:
    • より直感的な API です。インデックスを渡すだけで、対応するヘッダーセクションを取得できます。
    • QHeaderView::logicalIndex()よりも高速に動作する可能性があります。


int index = 2; // 論理インデックス 2 のヘッダーセクションを取得
QHeaderViewSection *section = headerView->sectionAt(index);
if (section) {
    // セクションが存在する場合のみ操作を実行する
}

QModelIndex::section()

  • 欠点:
    • ヘッダービューではなくモデルにアクセスする必要があるため、若干コードが煩雑になります。
    • ヘッダーセクションがモデルに存在しない場合、このメソッドは無効なインデックスを返します。
  • 利点:
    • モデルデータと密接に関連しているため、モデルベースの操作に適しています。


QModelIndex index = model->index(row, column); // 行と列のインデックスからモデルインデックスを取得
int section = index.section(); // モデルインデックスからセクション番号を取得

カスタムロジック

  • 欠点:
    • 複雑でエラーが発生しやすい可能性があります。
    • パフォーマンスが低下する可能性があります。
  • 利点:
    • 完全に制御できます。


int logicalIndex = 0;
for (int i = 0; i < headerView->count(); ++i) {
    if (headerView->sectionHidden(i)) {
        continue;
    }
    if (logicalIndex == visualIndex) {
        break;
    }
    logicalIndex++;
}

最適な代替方法を選択するには

  • エラー処理の容易さ
  • モデルとの密接な関係
  • パフォーマンス
  • 操作のシンプルさ

などを考慮する必要があります。

  • Qt の最新バージョンでは、新しい API が導入されている可能性があります。 最新のドキュメントを参照してください。
  • ヘッダービューの種類によっては、QHeaderView::logicalIndex() の代替方法が制限される場合があります。