Qt Widgets: QHeaderView::ResizeModeでテーブルレイアウトを自由自在に！列見出しのカスタマイズテクニック

QHeaderView::ResizeMode は、QHeaderView クラスで使用される列見出しのサイズ変更モードを定義する列挙型です。このモードは、列見出しのサイズ変更方法を制御するために使用されます。

列挙型の値

QHeaderView::ResizeMode には、以下の5つの値が定義されています。

Custom
ユーザー定義のサイズ変更関数を使用して列見出しをサイズ変更します。
ResizeToContents
列見出しは、その列のコンテンツに合わせてサイズ変更されます。
Stretch
列見出しは、利用可能なスペースに合わせて伸縮されます。
Fixed
列見出しのサイズは固定され、ユーザーによる変更はできません。
Interactive
ユーザーがマウス操作で列見出しを自由にサイズ変更できます。

使用方法

QHeaderView::ResizeMode は、QHeaderView クラスの以下のメソッドを使用して設定できます。

setSectionResizeMode(int logicalIndex, QHeaderView::ResizeMode): 指定された論理インデックスの列見出しのサイズ変更モードを設定します。
setResizeMode(QHeaderView::ResizeMode): すべての列見出しのサイズ変更モードを設定します。

例

以下の例では、QHeaderView クラスを使用して、すべての列見出しを伸縮するように設定する方法を示します。

QHeaderView* headerView = new QHeaderView(Qt::Horizontal);
headerView->setResizeMode(QHeaderView::Stretch);

Custom モードを使用する場合は、ユーザー定義のサイズ変更関数を提供する必要があります。
QHeaderView::ResizeMode は、QTableView や QTreeView などの他のウィジェットでも使用できます。

例1: すべての列見出しを伸縮する

#include <QApplication>
#include <QTableView>

int main(int argc, char* argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QTableView tableView;
  tableView.setModel(new QStandardItemModel(10, 5));

  QHeaderView* headerView = tableView.horizontalHeader();
  headerView->setResizeMode(QHeaderView::Stretch);

  tableView.show();

  return app.exec();
}

例2: 特定の列見出しを固定する

#include <QApplication>
#include <QTableView>

int main(int argc, char* argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QTableView tableView;
  tableView.setModel(new QStandardItemModel(10, 5));

  QHeaderView* headerView = tableView.horizontalHeader();
  headerView->setResizeMode(QHeaderView::Stretch);
  headerView->setSectionResizeMode(2, QHeaderView::Fixed);

  tableView.show();

  return app.exec();
}

例3: ユーザー定義のサイズ変更関数を使用する

#include <QApplication>
#include <QTableView>

class MySizeFunction : public QObject {
public:
  int sizeHint(const QHeaderView* header, int logicalIndex) const override {
    if (logicalIndex == 2) {
      return 100; // 特定の列のサイズを固定する
    } else {
      return QHeaderView::sizeHint(header, logicalIndex);
    }
  }
};

int main(int argc, char* argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QTableView tableView;
  tableView.setModel(new QStandardItemModel(10, 5));

  MySizeFunction* sizeFunction = new MySizeFunction;
  tableView.horizontalHeader()->setSizeHintFunction(sizeFunction);

  tableView.show();

  return app.exec();
}

これらの例は、QHeaderView::ResizeMode を使用して列見出しのサイズ変更モードを制御する方法を示すほんの一例です。具体的なニーズに合わせて、これらのコードを自由にカスタマイズしてください。

コードを実行するには、Qt Creator などの IDE と Qt ライブラリが必要です。

resizeSection() メソッドを使用する

QHeaderView クラスの resizeSection() メソッドを使用して、個々の列見出しを手動でサイズ変更できます。この方法は、特定の列のサイズを厳密に制御する場合に役立ちます。

headerView->resizeSection(logicalIndex, newSize);

setColumnWidth() メソッドを使用する

QTableView や QTreeView などの他のウィジェットの setColumnWidth() メソッドを使用して、列の幅を設定できます。この方法は、QHeaderView::ResizeMode を使用するよりもシンプルですが、列見出しのコンテンツに基づいてサイズ変更することはできません。

tableView->setColumnWidth(logicalIndex, newSize);

列ヘッダーのサイズヒントを設定する

QHeaderView クラスの setSizeHintFunction() メソッドを使用して、列ヘッダーのサイズヒントを設定できます。サイズヒントは、列見出しのサイズを決定するために使用される推奨値です。

sizeFunction = new MySizeFunction;
headerView->setSizeHintFunction(sizeFunction);

列ストレッチポリシーを設定する

QHeaderView クラスの setStretchLastSection() メソッドを使用して、最後の列を伸縮するように設定できます。これは、テーブル全体の幅に合わせて最後の列を自動的にサイズ変更する場合に役立ちます。

headerView->setStretchLastSection(true);

カスタムレイアウトを使用する

QHeaderView クラスは、カスタムレイアウトを使用して列見出しを配置することもできます。この方法は、高度なレイアウトが必要な場合に役立ちますが、複雑になる可能性があります。