【初心者向け】Qt Widgetsでグラフィックスアイテムを自在に操る: QGraphicsObject::y徹底解説
使用方法
QGraphicsObject* item = new QGraphicsEllipseItem();
item->setPos(100, 50); // アイテムを(100, 50)の位置に配置
qreal y = item->y(); // アイテムのY座標を取得 (50を返す)
item->setY(75); // アイテムのY座標を75に変更
重要なポイント
- 関連プロパティ
QGraphicsObject::xプロパティは、アイテムの水平方向の位置を表します。QGraphicsObject::setPos()とQGraphicsObject::move()メソッドは、アイテムの位置を設定するために使用できます。 - 単位
QGraphicsObject::yは、浮動小数点数値で返されます。これは、アイテムの位置をピクセル単位で表します。 - 読み取り/書き込み
QGraphicsObject::yは、アイテムのY座標を読み取ったり設定したりするために使用できます。 - 座標系
QGraphicsObject::yは、シーン座標系におけるY座標を返します。これは、アイテムが配置されているQGraphicsScene内の座標系です。
例
次のコードは、楕円形アイテムを作成し、シーン内の(100, 50)の位置に配置します。その後、アイテムを垂直方向に25ピクセル移動し、その新しいY座標を出力します。
QGraphicsScene scene;
QGraphicsView view(&scene);
QGraphicsEllipseItem* item = new QGraphicsEllipseItem();
item->setPos(100, 50);
scene.addItem(item);
view.show();
item->moveBy(0, 25);
qreal newY = item->y();
qDebug() << "New Y coordinate:" << newY;
このコードは次の出力を生成します。
New Y coordinate: 75
例1: アイテムの位置設定
この例では、楕円形アイテムを作成し、シーン内の特定の座標に配置します。
QGraphicsScene scene;
QGraphicsView view(&scene);
QGraphicsEllipseItem* item = new QGraphicsEllipseItem();
item->setPos(150, 75); // アイテムを(150, 75)の位置に配置
scene.addItem(item);
view.show();
例2: アイテムのY座標取得
この例では、アイテムのY座標を取得し、コンソールに出力します。
QGraphicsScene scene;
QGraphicsView view(&scene);
QGraphicsEllipseItem* item = new QGraphicsEllipseItem();
item->setPos(100, 50);
scene.addItem(item);
view.show();
qreal y = item->y();
qDebug() << "Item's Y coordinate:" << y;
例3: アイテムの垂直方向移動
この例では、アイテムを垂直方向に特定の距離だけ移動します。
QGraphicsScene scene;
QGraphicsView view(&scene);
QGraphicsEllipseItem* item = new QGraphicsEllipseItem();
item->setPos(100, 50);
scene.addItem(item);
view.show();
item->moveBy(0, 25); // アイテムを25ピクセル垂直方向に移動
例4: アイテムのY座標設定
この例では、アイテムのY座標を特定の値に設定します。
QGraphicsScene scene;
QGraphicsView view(&scene);
QGraphicsEllipseItem* item = new QGraphicsEllipseItem();
item->setPos(100, 50);
scene.addItem(item);
view.show();
item->setY(30); // アイテムのY座標を30に設定
これらの例は、QGraphicsObject::yプロパティを使用してアイテムの位置を制御する方法を示しています。ご自身のニーズに合わせてコードを自由にカスタマイズしてください。
代替方法
- QGraphicsObject::boundingRect().top(): このメソッドは、アイテムの境界矩形の最上部のY座標を返します。これは、アイテムが回転されている場合に役立ちます。
qreal y = item->boundingRect().top();
- QGraphicsObject::scenePos().y(): このメソッドは、アイテムのシーン座標系におけるY座標を返します。これは、アイテムが親アイテムを持っている場合に役立ちます。
qreal y = item->scenePos().y();
- localTransform().translate().y(): このメソッドは、アイテムのローカル変換におけるY座標オフセットを返します。これは、アイテムがスケーリングまたは回転されている場合に役立ちます。
qreal y = item->localTransform().translate().y();
選択の基準
どの方法を使用するかは、状況によって異なります。
- 変換
アイテムがスケーリングまたは回転されている場合は、localTransform().translate().y()を使用する必要があります。 - 親アイテム
アイテムが親アイテムを持っている場合は、QGraphicsObject::scenePos().y()を使用する必要があります。 - 回転
アイテムが回転されている場合は、QGraphicsObject::boundingRect().top()を使用する必要があります。 - シンプルさ
QGraphicsObject::yは、最もシンプルで使いやすい方法です。
例
次のコードは、楕円形アイテムを作成し、シーン内の(100, 50)の位置に配置します。その後、アイテムを45度回転し、その新しいY座標を出力します。
QGraphicsScene scene;
QGraphicsView view(&scene);
QGraphicsEllipseItem* item = new QGraphicsEllipseItem();
item->setPos(100, 50);
item->setRotation(45);
scene.addItem(item);
view.show();
qreal y = item->boundingRect().top();
qDebug() << "New Y coordinate:" << y;
New Y coordinate: 70.7107