【初心者必見】Qt GUIプログラミング：QFileSystemModelでファイルシステムを可視化

QFileSystemModel::rootPath()は、Qt GUIアプリケーションにおいて、ファイルシステムモデルのルートパスを取得するために使用されるメソッドです。ファイルシステムモデルは、ファイルシステムを階層構造で表現するモデルであり、ツリービューやリストビューなどのウィジェットと連携して、ファイルやディレクトリの表示に使用されます。

使用方法

QFileSystemModel::rootPath()メソッドは、以下の形式で使用されます。

QString QFileSystemModel::rootPath() const;

このメソッドは、現在のファイルシステムモデルのルートパスをQString型の値として返します。ルートパスは、ファイルシステム内の特定のディレクトリを指すパスです。

例

以下のコード例は、QFileSystemModel::rootPath()メソッドを使用して、現在のファイルシステムモデルのルートパスを取得し、コンソールに出力する方法を示しています。

QFileSystemModel model;
model.setRootPath("/home/user");

QString rootPath = model.rootPath();
std::cout << "Root path: " << rootPath.toStdString() << std::endl;

このコードを実行すると、以下の出力がコンソールに出力されます。

Root path: /home/user

• ルートパスを設定すると、ファイルシステムモデルはルートパス以下のファイルとディレクトリのみを表示します。
• QFileSystemModel::rootPath()メソッドは、読み取り専用のメソッドです。ルートパスの変更は、QFileSystemModel::setRootPath()メソッドを使用して行う必要があります。

• QFileSystemModel::rootPath()メソッドは、マルチスレッド環境で安全に使用できます。
• QFileSystemModel::rootPath()メソッドは、ファイルシステムモデルが初期化されていない場合、空文字列を返します。

---

#include <QApplication>
#include <QFileSystemModel>
#include <QTreeView>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // ファイルシステムモデルを作成
  QFileSystemModel model;

  // ルートパスを設定
  model.setRootPath("/home/user/Documents");

  // ツリービューを作成
  QTreeView treeView;

  // モデルをツリービューに設定
  treeView.setModel(&model);

  // ツリービューを表示
  treeView.show();

  return app.exec();
}

このコードを実行すると、以下のようになります。

• ユーザーは、ツリービューを操作して、ファイルやディレクトリを選択することができます。
• /home/user/Documents ディレクトリ以下のファイルとディレクトリがツリー構造で表示されます。

カレントディレクトリをルートパスとして設定

この例では、QDir::currentPath()関数を使用して、カレントディレクトリをルートパスとして設定し、そのディレクトリ以下のファイルとディレクトリをリストビューに表示する方法を示します。

#include <QApplication>
#include <QFileSystemModel>
#include <QListView>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // ファイルシステムモデルを作成
  QFileSystemModel model;

  // カレントディレクトリをルートパスとして設定
  model.setRootPath(QDir::currentPath());

  // リストビューを作成
  QListView listView;

  // モデルをリストビューに設定
  listView.setModel(&model);

  // リストビューを表示
  listView.show();

  return app.exec();
}

• ユーザーは、リストビューを操作して、ファイルやディレクトリを選択することができます。
• カレントディレクトリ以下のファイルとディレクトリがリスト形式で表示されます。

ファイルアイコンを表示

この例では、QFileSystemModel::setIconSize()メソッドを使用して、ファイルアイコンのサイズを設定し、QFileSystemModel::setColumnData()メソッドを使用して、ファイルサイズと最終更新日時を列に表示する方法を示します。

#include <QApplication>
#include <QFileSystemModel>
#include <QTreeView>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // ファイルシステムモデルを作成
  QFileSystemModel model;

  // ルートパスを設定
  model.setRootPath("/home/user/Pictures");

  // ファイルアイコンのサイズを設定
  model.setIconSize(QSize(32, 32));

  // 列ヘッダーを設定
  model.setHeaderData(1, Qt::Horizontal, QObject::tr("Size"));
  model.setHeaderData(2, Qt::Horizontal, QObject::tr("Last Modified"));

  // ファイルサイズと最終更新日時を列に表示
  for (int row = 0; row < model.rowCount(); ++row) {
    QModelIndex index = model.index(row, 0);
    QFileInfo fileInfo = model.fileInfo(index);

    model.setData(index, fileInfo.size(), Qt::DisplayRole);
    model.setData(index, fileInfo.lastModified(), Qt::DisplayRole);
  }

  // ツリービューを作成
  QTreeView treeView;

  // モデルをツリービューに設定
  treeView.setModel(&model);

  // ツリービューを表示
  treeView.show();

  return app.exec();
}

• ファイルサイズと最終更新日時が列に表示されます。
• ファイルアイコンが表示されます。
• /home/user/Pictures ディレクトリ以下のファイルとディレクトリがツリー構造で表示されます。

• QFileSystemModel::setColumnData() [無効な URL を

---

QDir::currentPath()

カレントディレクトリをルートパスとして設定したい場合は、QDir::currentPath()関数を使用することができます。この関数は、現在のワーキングディレクトリのパスをQString型の値として返します。

QString rootPath = QDir::currentPath();

QDir::homePath()

ユーザーのホームディレクトリをルートパスとして設定したい場合は、QDir::homePath()関数を使用することができます。この関数は、ユーザーのホームディレクトリのパスをQString型の値として返します。

QString rootPath = QDir::homePath();

QSettings

アプリケーション設定からルートパスを取得したい場合は、QSettingsクラスを使用することができます。QSettingsクラスは、アプリケーションの設定を保存および取得するために使用されます。

QSettings settings("MyApp", "MyOrg");
QString rootPath = settings.value("rootPath", "/home/user").toString();

コマンドライン引数

コマンドライン引数からルートパスを取得したい場合は、QApplication::arguments()関数を使用することができます。この関数は、コマンドライン引数のリストをQStringList型の値として返します。

QStringList args = QApplication::arguments();
QString rootPath = args.value(1);

カスタムロジック

上記の方法でルートパスを取得できない場合は、カスタムロジックを実装する必要があります。カスタムロジックは、アプリケーションの要件に応じて自由に設計することができます。

選択の指針

どの方法を選択するかは、以下の点に基づいて判断する必要があります。

• コマンドライン引数からルートパスを取得する必要があるか？
• ルートパスはアプリケーション設定に保存する必要があるか？
• ルートパスは変更される可能性があるか？
• ルートパスはどのように設定されるべきか？

例

以下の例は、QFileSystemModel::rootPath()の代替方法を示しています。

例 1: カレントディレクトリをルートパスとして設定

#include <QApplication>
#include <QFileSystemModel>
#include <QTreeView>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // ファイルシステムモデルを作成
  QFileSystemModel model;

  // カレントディレクトリをルートパスとして設定
  model.setRootPath(QDir::currentPath());

  // ツリービューを作成
  QTreeView treeView;

  // モデルをツリービューに設定
  treeView.setModel(&model);

  // ツリービューを表示
  treeView.show();

  return app.exec();
}

例 2: ユーザーのホームディレクトリをルートパスとして設定

#include <QApplication>
#include <QFileSystemModel>
#include <QTreeView>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // ファイルシステムモデルを作成
  QFileSystemModel model;

  // ユーザーのホームディレクトリをルートパスとして設定
  model.setRootPath(QDir::homePath());

  // ツリービューを作成
  QTreeView treeView;

  // モデルをツリービューに設定
  treeView.setModel(&model);

  // ツリービューを表示
  treeView.show();

  return app.exec();
}

#include <QApplication>
#include <QFileSystemModel>
#include <QTreeView>
#include <QSettings>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // ファイルシステムモデルを作成
  QFileSystemModel model;

  // QSettingsオブジェクトを作成
  QSettings settings("MyApp", "MyOrg");

  // 設定からルートパスを取得
  QString rootPath = settings.value("rootPath", "/home/user").toString();

  // ルートパスを設定
  model.setRootPath(rootPath);

  // ツリービューを作成
  QTreeView treeView;

  // モデルをツリービューに設定
  treeView.setModel(&model);

  // ツリービューを表示
  treeView.show();

  return app.exec();
}