【保存版】C++ でファイルシステムを操作: QFileSystemModel と ~QFileSystemModel() 関数の使い方


QFileSystemModel::~QFileSystemModel() は、Qt GUI フレームワークにおける QFileSystemModel クラスのデストラクタ関数です。この関数は、QFileSystemModel オブジェクトが破棄されるときに自動的に呼び出され、オブジェクトが保持していたリソースを解放します。

機能

この関数は以下の処理を行います。

  1. 信号の切断
    QFileSystemModel オブジェクトによって発行されていたシグナルの接続を解除します。これにより、オブジェクトが破棄された後にシグナルが誤って発行されるのを防ぎます。
  2. 親オブジェクトへの通知
    QFileSystemModel オブジェクトが QObject 派生クラスである場合、この関数は destroyed() シグナルを親オブジェクトに発行します。

注意事項

QFileSystemModel::~QFileSystemModel() 関数は、オブジェクトがまだ使用されているときに明示的に呼び出すべきではありません。オブジェクトが破棄される際に自動的に呼び出されるように設計されています。

  • オブジェクトが破棄された後にモデルを使用しようとすると、予期しない動作が発生する可能性があります。
  • オブジェクトが破棄される前に、モデルから取得したデータのコピーを作成する必要があります。
  • QFileSystemModel オブジェクトが破棄されると、モデルによって管理されていたファイルシステム情報へのアクセスはできなくなります。
QFileSystemModel* model = new QFileSystemModel(this);
// ... モデルを使用する ...

delete model; // QFileSystemModel::~QFileSystemModel() が自動的に呼び出される


#include <QApplication>
#include <QFileSystemModel>
#include <QTreeView>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // ファイルシステムモデルを作成
  QFileSystemModel model;
  model.setRootPath("/home/user"); // ルートディレクトリを設定

  // ツリービューを作成
  QTreeView treeView;
  treeView.setModel(&model); // モデルをツリービューに設定

  // ウィンドウを表示
  treeView.show();

  return app.exec();
}

このコードを実行すると、以下のようになります。

  1. /home/user ディレクトリの内容が表示されるツリービューが表示されます。
  2. ユーザーがツリービューのアイテムをクリックすると、対応するファイルまたはディレクトリの情報が表示されます。
  3. アプリケーションを終了すると、QFileSystemModel オブジェクトが破棄され、QFileSystemModel::~QFileSystemModel() 関数が自動的に呼び出されます。


代替方法

QFileSystemModel::~QFileSystemModel() 関数の代替方法として、以下の方法があります。

  1. delete 演算子を使用する
    QFileSystemModel オブジェクトを delete 演算子で削除することで、オブジェクトが破棄され、QFileSystemModel::~QFileSystemModel() 関数が自動的に呼び出されます。
QFileSystemModel* model = new QFileSystemModel(this);
// ... モデルを使用する ...

delete model; // QFileSystemModel::~QFileSystemModel() が自動的に呼び出される
  1. QObject::deleteLater() メソッドを使用する
    QObject::deleteLater() メソッドを呼び出すことで、オブジェクトの削除をイベントループの終了後に遅らせることができます。これは、オブジェクトがまだ使用されている可能性がある場合に役立ちます。
QFileSystemModel* model = new QFileSystemModel(this);
// ... モデルを使用する ...

model->deleteLater(); // QFileSystemModel::~QFileSystemModel() がイベントループ終了後に呼び出される
  1. QObject::destroy() メソッドを使用する
    QObject::destroy() メソッドを呼び出すことで、オブジェクトを即座に破棄することができます。これは、オブジェクトがもう不要になった場合に役立ちます。
QFileSystemModel* model = new QFileSystemModel(this);
// ... モデルを使用する ...

model->destroy(); // QFileSystemModel::~QFileSystemModel() が即座に呼び出される
  • オブジェクトが破棄された後にモデルを使用しようとすると、予期しない動作が発生する可能性があります。
  • オブジェクトが破棄される前に、モデルから取得したデータのコピーを作成する必要があります。
  • QFileSystemModel オブジェクトを明示的に破棄する場合は、オブジェクトがまだ使用されている可能性があることに注意する必要があります。
  • オブジェクトを即座に破棄する必要がある場合は、QObject::destroy() メソッドを使用します。
  • オブジェクトの削除を遅らせる必要がある場合は、QObject::deleteLater() メソッドを使用します。
  • オブジェクトを破棄する必要があるかどうかは、状況によって異なります。一般的には、delete 演算子を使用するのが最も簡単で安全な方法です。