見やすく、使いやすい！Qt GUI アクションのフォントをカスタマイズ

Qt GUI における QAction::font プロパティは、アクションに適用されるフォントを制御するために使用されます。これは、アクションのテキストラベル、アイコンテキスト、およびツールチップの表示に影響を与えます。デフォルトでは、QAction::font はアプリケーションのデフォルトフォントに設定されます。

使用方法

QAction::font プロパティを設定するには、QFont オブジェクトを setFont() メソッドに渡します。

QAction* action = new QAction("My Action", this);
QFont font("Arial", 12);
action->setFont(font);

このコードは、"Arial" フォント、12ポイントサイズのアクションを作成します。

例

以下の例は、QAction::font プロパティを使用して、異なるフォントスタイルのアクションを作成する方法を示します。

QAction* boldAction = new QAction("Bold Action", this);
QFont boldFont("Arial", 12, QFont::Bold);
boldAction->setFont(boldFont);

QAction* italicAction = new QAction("Italic Action", this);
QFont italicFont("Arial", 12, QFont::Italic);
italicAction->setFont(italicFont);

QAction* underlineAction = new QAction("Underline Action", this);
QFont underlineFont("Arial", 12, QFont::Underline);
underlineAction->setFont(underlineFont);

スタイルシートを使用して、アクションのフォントをより詳細に制御することができます。
QAction::font プロパティを設定しても、すべてのプラットフォームで同じように表示されるとは限りません。オペレーティングシステムのフォント設定に依存する場合があります。
QAction::font プロパティは、アクションのテキストラベル、アイコンテキスト、およびツールチップにのみ影響を与えます。アクションのアイコンには影響しません。

#include <QApplication>
#include <QMainWindow>
#include <QMenu>
#include <QAction>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QMainWindow window;
  window.setWindowTitle("Font Actions");

  QMenu *fileMenu = window.menuBar()->addMenu("File");

  QAction *boldAction = new QAction("Bold Action", &window);
  QFont boldFont("Arial", 12, QFont::Bold);
  boldAction->setFont(boldFont);
  fileMenu->addAction(boldAction);

  QAction *italicAction = new QAction("Italic Action", &window);
  QFont italicFont("Arial", 12, QFont::Italic);
  italicAction->setFont(italicFont);
  fileMenu->addAction(italicAction);

  QAction *underlineAction = new QAction("Underline Action", &window);
  QFont underlineFont("Arial", 12, QFont::Underline);
  underlineAction->setFont(underlineFont);
  fileMenu->addAction(underlineAction);

  window.show();

  return app.exec();
}

このコードを実行すると、以下のメニューが表示されます。

各アクションをクリックすると、対応するフォントスタイルでテキストが表示されます。

特定のサイズのアクションを作成する:

QFont font("Arial", 16);
action->setFont(font);

特定のスタイルのアクションを作成する:

QFont font("Arial", 12, QFont::Bold | QFont::Italic);
action->setFont(font);

システムフォントを使用する:

QFont font(QApplication::font());
action->setFont(font);

スタイルシートを使用してアクションのフォントを制御する:

QAction {
  font: 14pt "Arial";
}

スタイルシートの使用

スタイルシートは、Qt GUI ウィジェットの外観を記述するための強力なツールです。QAction ウィジェットにもスタイルシートを適用して、フォントを含むさまざまなプロパティを制御できます。スタイルシートを使用する利点は次のとおりです。

アプリケーション全体のスタイルを統一しやすい
集中管理が容易
コードが簡潔で読みやすくなる

スタイルシートを使用してアクションのフォントを制御するには、次の手順に従います。

スタイルシートファイルを作成します。
QAction セレクタを使用してアクションをターゲットにします。
font プロパティを使用して、アクションのフォントを設定します。

たとえば、以下のスタイルシートは、すべての QAction ウィジェットのフォントを "Arial" フォント、12ポイントサイズに設定します。

QAction {
  font: 12pt "Arial";
}

カスタムペイントイベントの使用

QAction ウィジェットは、独自のペイントイベントハンドラを実装して、テキストとアイコンをレンダリングすることができます。この方法を使用すると、フォントを含むアクションの外観を完全に制御できます。カスタムペイントイベントを使用する利点は次のとおりです。

複雑なレイアウトを作成できる
完全にカスタマイズ可能

ただし、カスタムペイントイベントを使用するには、より多くのコーディングが必要となります。

カスタムペイントイベントを使用してアクションのフォントを制御するには、次の手順に従います。

paintEvent() メソッドをオーバーライドします。
QFont オブジェクトを使用して、アクションのフォントを設定します。
drawText() や drawIcon() などの描画関数をを使用して、テキストとアイコンを描画します。

サブクラス化

QAction クラスをサブクラス化して、独自の setFont() メソッドを実装することもできます。このメソッドは、アクションに新しいフォントを設定するために使用されます。サブクラス化を使用する利点は次のとおりです。

既存の QAction API を拡張できる
コードをカプセル化できる

ただし、サブクラス化はより複雑な手法であり、すべての状況に適しているわけではありません。

QAction をサブクラス化してフォントを設定するには、次の手順に従います。

QAction クラスから派生した新しいクラスを作成します。
setFont() メソッドをオーバーライドします。
オーバーライドされた setFont() メソッド内で、アクションのフォントを設定します。

プラットフォーム固有の API の使用

一部のプラットフォームでは、QAction::font プロパティよりも優れたフォント制御を提供するプラットフォーム固有の API が用意されています。たとえば、Windows では、HFONT ハンドルを使用してアクションのフォントを設定できます。

プラットフォーム固有の API を使用するには、対応するプラットフォームのドキュメントを参照する必要があります。