【超便利】Qt GUIにおける多角形移動：QPolygonF::translate()の使い方とサンプルコード

QPolygonF::translate()は、Qt GUIライブラリで提供される関数であり、2D平面上の多角形の位置を移動するために使用されます。具体的には、多角形を構成するすべての点を指定された距離だけ水平方向と垂直方向に移動します。

関数詳細

QPolygonF::translate()は以下の2つのオーバーロード関数を提供します。

void translate(qreal dx, qreal dy): 多角形をdxだけ水平方向に、dyだけ垂直方向に移動します。
QPolygonF translated(qreal dx, qreal dy) const: 新しい多角形を作成し、元の多角形をdxだけ水平方向に、dyだけ垂直方向に移動したものを返します。

使用方法

以下のコード例は、QPolygonF::translate()を使用して多角形を(5, 10)だけ移動する方法を示しています。

QPolygonF polygon;
polygon << QPointF(0, 0) << QPointF(100, 0) << QPointF(100, 50) << QPointF(0, 50);

// 多角形を(5, 10)だけ移動
polygon.translate(5, 10);

// 移動後の多角形の頂点座標を表示
for (int i = 0; i < polygon.size(); ++i) {
    QPointF point = polygon.at(i);
    qDebug() << "点 " << i << ": (" << point.x() << ", " << point.y() << ")";
}

このコードを実行すると、以下の出力が得られます。

点 0: (5, 10)
点 1: (105, 10)
点 2: (105, 60)
点 3: (5, 60)

多角形を回転またはスケーリングするには、QTransformクラスを使用する必要があります。
QPolygonF::translated()は、移動後の新しい多角形を作成する必要がある場合に使用します。
QPolygonF::translate()は、多角形を描画する前に使用すると、多角形全体の位置を移動することができます。

上記以外にも、QPolygonF::translate()に関する情報は以下のリソースで確認できます。

#include <QApplication>
#include <QLabel>
#include <QPainter>
#include <QPolygonF>

int main(int argc, char *argv[]) {
    QApplication app(argc, argv);

    // 多角形を作成
    QPolygonF polygon;
    polygon << QPointF(50, 50) << QPointF(150, 50) << QPointF(150, 150) << QPointF(50, 150);

    // ラベルを作成
    QLabel label;
    label.setFixedSize(200, 200);

    // ペイントイベントハンドラを設定
    label.installEventFilter(new QEventFilter([&polygon, &label](QEvent *event) {
        if (event->type() == QEvent::Paint) {
            QPainter painter(&label);

            // ペンとブラシを設定
            painter.setPen(Qt::black);
            painter.setBrush(Qt::red);

            // 移動後の多角形を描画
            painter.translate(25, 25);
            painter.drawPolygon(polygon);

            return true;
        }
        return false;
    }));

    // ウィンドウを表示
    label.show();

    return app.exec();
}

このコードを実行すると、以下のようになります。

四角形は(25, 25)だけ移動されています。
赤色の四角形が画面に表示されます。

QPolygonFオブジェクトを作成し、四角形の頂点座標を設定します。
QLabelオブジェクトを作成し、固定サイズを設定します。
installEventFilter()を使用して、QEventFilterオブジェクトをラベルにインストールします。
QEventFilterオブジェクトのeventFilter()メソッド内で、event->type()がQEvent::Paintであるかどうかを確認します。
QPainterオブジェクトを作成し、ラベルに関連付けます。
ペンとブラシを設定します。
painter.translate(25, 25)を使用して、描画原点を(25, 25)だけ移動します。
painter.drawPolygon(polygon)を使用して、多角形を描画します。
label.show()を使用して、ラベルを表示します。

アニメーションを使用して、多角形を回転またはスケーリングできるようにコードを拡張できます。
ユーザー入力を使用して、多角形を移動できるようにコードを拡張できます。
さまざまな形状 (三角形、円形など) を描画するようにコードを拡張できます。

代替方法

QTransformクラスを使用する

QTransformクラスは、2D平面上のオブジェクトを回転、スケーリング、移動するための汎用的な方法を提供します。QPolygonFオブジェクトを移動するには、以下のコードを使用できます。

QPolygonF polygon;
polygon << QPointF(0, 0) << QPointF(100, 0) << QPointF(100, 50) << QPointF(0, 50);

// QTransformオブジェクトを作成
QTransform transform;

// 多角形を(5, 10)だけ移動
transform.translate(5, 10);

// 変換された多角形を作成
QPolygonF transformedPolygon = polygon * transform;

// 変換された多角形の頂点座標を表示
for (int i = 0; i < transformedPolygon.size(); ++i) {
    QPointF point = transformedPolygon.at(i);
    qDebug() << "点 " << i << ": (" << point.x() << ", " << point.y() << ")";
}

このコードは、QPolygonF::translate() と同じ結果を生成します。しかし、QTransformクラスは、回転やスケーリングなどの他の操作にも使用できるため、より汎用性が高いです。

ループを使用して各点を移動する

単純な多角形の場合は、ループを使用して各点を個別に移動することもできます。以下のコードは、QPolygonF::translate() と同じ結果を生成します。

QPolygonF polygon;
polygon << QPointF(0, 0) << QPointF(100, 0) << QPointF(100, 50) << QPointF(0, 50);

// 多角形の各点を(5, 10)だけ移動
for (int i = 0; i < polygon.size(); ++i) {
    QPointF &point = polygon[i];
    point.setX(point.x() + 5);
    point.setY(point.y() + 10);
}

// 移動後の多角形の頂点座標を表示
for (int i = 0; i < polygon.size(); ++i) {
    QPointF point = polygon.at(i);
    qDebug() << "点 " << i << ": (" << point.x() << ", " << point.y() << ")";
}

この方法は、特に多角形を回転またはスケーリングする必要がない場合に役立ちます。

QPainter::translate()`関数を使用する

QPainter::translate()関数は、ペイントキャンバスを移動するために使用できます。この関数を使用して、多角形を描画する前にキャンバスを移動することで、多角形を間接的に移動することができます。

独自の関数を作成する

特定のニーズに合致する代替方法がない場合は、独自の関数を作成することができます。この関数は、QPolygonFオブジェクトを新しい位置に移動する必要があるすべての操作を実行する必要があります。