Qt Widgetsでプログレスバーを逆方向に動かす：QProgressBar::invertedAppearanceの使い方と代替方法

QProgressBar::invertedAppearance プロパティは、プログレスバーの進行方向を制御します。このプロパティを true に設定すると、プログレスバーはデフォルトの方向とは逆方向に進行します。デフォルトの方向は、ウィジェットのレイアウト方向によって異なります。

例

以下のコードは、水平方向のプログレスバーを逆方向に進行させる例です。

QProgressBar progressBar;
progressBar.setValue(0);
progressBar.setInvertedAppearance(true);

プログレスバーの向きを垂直方向に変更するには、QProgressBar::orientation プロパティを使用します。

水平方向のプログレスバー

#include <QtWidgets/QApplication>
#include <QtWidgets/QProgressBar>

int main(int argc, char *argv[]) {
    QApplication app(argc, argv);

    QProgressBar progressBar;
    progressBar.setValue(0);
    progressBar.setInvertedAppearance(true);
    progressBar.show();

    return app.exec();
}

垂直方向のプログレスバー

#include <QtWidgets/QApplication>
#include <QtWidgets/QProgressBar>

int main(int argc, char *argv[]) {
    QApplication app(argc, argv);

    QProgressBar progressBar;
    progressBar.setValue(0);
    progressBar.setInvertedAppearance(true);
    progressBar.setOrientation(Qt::Vertical);
    progressBar.show();

    return app.exec();
}

説明

show() メソッドを使用して、プログレスバーウィジェットを表示します。
setInvertedAppearance(true) メソッドを使用して、プログレスバーを逆方向に進行させます。
setValue(0) メソッドを使用して、プログレスバーの初期値を 0 に設定します。
次に、QProgressBar オブジェクトを作成します。これは、プログレスバーウィジェットを表します。
上記のコードは、まず QApplication オブジェクトを作成します。これは、Qt アプリケーションに必要な基本的な機能を提供します。

実行方法

上記コードをコンパイルして実行するには、次の手順を実行します。

Qt Creator などの IDE を開きます。
新しい Qt Widgets アプリケーションプロジェクトを作成します。
上記のコードをメインウィジェットのソースコードファイルに追加します。
プロジェクトをビルドして実行します。

プログレスバーのスタイルをカスタマイズするには、スタイルシートを使用できます。
プログレスバーの値を更新するには、setValue() メソッドを使用します。
これらの例は、基本的な使用方法のみを示しています。QProgressBar には、他にも多くのプロパティとメソッドがあります。詳細については、Qt ドキュメントを参照してください。

スタイルシートを使用する

スタイルシートを使用して、プログレスバーの外観をカスタマイズできます。これには、QProgressBar クラスの value プロパティと stylesheet プロパティを使用します。

QProgressBar {
  /* 値が 0% のときのスタイル */
  background-color: red;

  /* 値が 100% のときのスタイル */
  background-color: green;
}

このスタイルシートは、プログレスバーの値が 0% のときは赤色、100% のときは緑色になるように設定します。

カスタムペイントイベントを使用する

QProgressBar クラスの paintEvent() メソッドを再実装して、プログレスバーをカスタムペイントすることもできます。これは、より複雑な外観を作成したい場合に役立ちます。

void QProgressBar::paintEvent(QPaintEvent *event) {
  QPainter painter(this);

  // カスタムペイント処理

  painter.end();
}

この例は、QProgressBar クラスの paintEvent() メソッドを再実装する方法を示しています。このメソッド内で、QPainter オブジェクトを使用してプログレスバーをカスタムペイントできます。

別のプログレスバーウィジェットを使用する

Qt には、QProgressBar 以外にもさまざまなプログレスバーウィジェットが用意されています。たとえば、QProgressDialog ウィジェットを使用して、進行状況とメッセージを表示するダイアログを作成できます。

QProgressDialog dialog;
dialog.setLabelText("処理中...");
dialog.setValue(0);

// 処理を実行

dialog.setValue(100);
dialog.close();

この例は、QProgressDialog ウィジェットを使用して、処理の進行状況とメッセージを表示するダイアログを作成する方法を示しています。

どの方法を選択するべきか

どの代替方法を選択するかは、状況によって異なります。

別のプログレスバーウィジェットを使用する場合は、進行状況とメッセージを表示する必要がある場合に適しています。
カスタムペイントイベントを使用する場合は、より複雑な外観を作成したい場合に適しています。
スタイルシートを使用する場合は、簡単な外観のカスタマイズに適しています。