Qt GUIでPDFファイルのタイトルを設定:QPdfWriter::setTitle()を徹底解説
QPdfWriter::setTitle()
は、Qt GUIライブラリでPDFファイルを生成する際に、そのドキュメントのタイトルを設定するために使用されるメソッドです。これは、PDFファイルのプロパティを設定する機能の一つであり、生成されたPDFファイルのメタデータ情報として保存されます。
構文
void QPdfWriter::setTitle(const QString &title);
引数
title
: 設定するドキュメントタイトルを表すQString
型の引数です。
戻り値
なし
詳細
QPdfWriter::setTitle()
メソッドは、生成されるPDFファイルのドキュメントタイトルを設定します。このタイトルは、PDFファイルを開いたときに表示される情報ウィンドウなどに表示されます。
このメソッドを使用するには、まずQPdfWriter
オブジェクトを作成する必要があります。その後、setTitle()
メソッドを呼び出して、設定したいタイトルをQString
型の引数として渡します。
例
QPdfWriter writer("myfile.pdf");
writer.setTitle("My Document Title");
// ... 描画処理 ...
writer.close();
この例では、"myfile.pdf"という名前のPDFファイルを作成し、そのドキュメントタイトルを"My Document Title"に設定しています。
- ドキュメントタイトル以外にも、作者情報や作成日などのメタデータを設定するメソッドも用意されています。
QPdfWriter::setTitle()
メソッドは、PDFファイルの生成処理が開始される前に呼び出す必要があります。
QPdfWriter::setDocumentXmpMetadata()
QPdfWriter::creator()
QPdfWriter writer("myfile.pdf");
writer.setTitle("My Document Title");
writer.setCreator("John Doe");
// ... 描画処理 ...
writer.close();
この例では、"myfile.pdf"という名前のPDFファイルを作成し、ドキュメントタイトルを"My Document Title"、作成者を"John Doe"に設定しています。
例2:PDFファイルに埋め込むカスタムメタデータを設定する
QPdfWriter writer("myfile.pdf");
writer.setTitle("My Document Title");
writer.setCreator("John Doe");
QVariantMap metadata;
metadata["Keywords"] = "keyword1, keyword2";
metadata["Subject"] = "This is a sample document";
writer.setDocumentXmpMetadata(metadata);
// ... 描画処理 ...
writer.close();
この例では、"myfile.pdf"という名前のPDFファイルを作成し、ドキュメントタイトルを"My Document Title"、作成者を"John Doe"に設定しています。さらに、setDocumentXmpMetadata()
メソッドを使用して、"Keywords"と"Subject"というカスタムメタデータを設定しています。
例3:PDFファイルに埋め込むカスタムメタデータを設定する (XML形式)
QPdfWriter writer("myfile.pdf");
writer.setTitle("My Document Title");
writer.setCreator("John Doe");
QString xml = "<xmp:XMPMetadata xmlns:xmp=\"http://ns.adobe.com/xmp/\">"
"<xmp:Keywords>keyword1, keyword2</xmp:Keywords>"
"<xmp:Subject>This is a sample document</xmp:Subject>"
"</xmp:XMPMetadata>";
writer.setDocumentXmpMetadata(xml);
// ... 描画処理 ...
writer.close();
この例では、"myfile.pdf"という名前のPDFファイルを作成し、ドキュメントタイトルを"My Document Title"、作成者を"John Doe"に設定しています。さらに、setDocumentXmpMetadata()
メソッドを使用して、XML形式のカスタムメタデータを設定しています。
- 上記の例はあくまで一例であり、状況に合わせて様々な方法で活用することができます。
- 実際の開発環境に合わせて、適切なライブラリのバージョンとAPIを使用してください。
以下、QPdfWriter::setTitle()
の代替方法として考えられるいくつかの方法をご紹介します。
PDFファイルのドキュメント情報プロパティを直接編集する
QPdfWriter
クラスは、PDFファイルのドキュメント情報プロパティを直接編集するためのメソッドを提供しています。これらのメソッドを使用して、ドキュメントタイトルを含む様々なプロパティを設定することができます。
例
QPdfWriter writer("myfile.pdf");
// ドキュメントタイトルを設定
writer.setDocumentInfo(QPdfDocumentInfo::Title, "My Document Title");
// ... 描画処理 ...
writer.close();
この例では、"myfile.pdf"という名前のPDFファイルを作成し、setDocumentInfo()
メソッドを使用してドキュメントタイトルを"My Document Title"に設定しています。
QPdfWriter::setDocumentXmpMetadata()メソッドを使用する
QPdfWriter::setDocumentXmpMetadata()
メソッドは、PDFファイルにXMP形式のカスタムメタデータを設定することができます。このメタデータの中には、ドキュメントタイトルの情報を含めることも可能です。
例
QPdfWriter writer("myfile.pdf");
QVariantMap metadata;
metadata["xmp:dc:title"] = "My Document Title";
writer.setDocumentXmpMetadata(metadata);
// ... 描画処理 ...
writer.close();
この例では、"myfile.pdf"という名前のPDFファイルを作成し、setDocumentXmpMetadata()
メソッドを使用してXMP形式のカスタムメタデータを設定しています。このメタデータには、"xmp:dc:title"というキーでドキュメントタイトル情報が設定されています。
PDFファイル生成ライブラリの独自機能を使用する
Qt GUI以外にも、様々なPDFファイル生成ライブラリが存在します。これらのライブラリの中には、QPdfWriter::setTitle()
とは異なる方法でドキュメントタイトルを設定できるものがあります。
例
#include <Poppler/Poppler.h>
Poppler::Document doc("myfile.pdf");
doc.setTitle("My Document Title");
// ... 描画処理 ...
doc.save();
この例では、Popplerライブラリを使用して"myfile.pdf"という名前のPDFファイルを作成し、setTitle()
メソッドを使用してドキュメントタイトルを"My Document Title"に設定しています。
どの方法を選択するべきか
どの方法を選択するべきかは、状況によって異なります。
- 使用しているPDFファイル生成ライブラリに独自機能がある場合は、その機能を活用するのも良いでしょう。
- カスタムメタデータを設定したい場合は、
setDocumentXmpMetadata()
メソッドを使用する必要があります。 - ドキュメントの他のプロパティも設定したい場合は、
setDocumentInfo()
メソッドを使用するのが良いでしょう。 - 単純にドキュメントタイトルを設定したい場合は、
QPdfWriter::setTitle()
メソッドが最も簡単です。
- 詳細については、使用しているライブラリのドキュメントを参照してください。
- 上記の例はあくまで一例であり、状況に合わせて様々な方法で活用することができます。