画像サイズを取得して Qt GUI アプリをもっと便利に!QPicture::size() 関数の活用例


QPicture::size() 関数は、Qt GUI における QPicture オブジェクトの画像サイズを取得するためのものです。QPicture オブジェクトは、描画コマンドの履歴を記録し、後で再生して画像を生成するために使用されます。

構文

uint QPicture::size() const;

戻り値

この関数は、QPicture オブジェクト内の画像データのサイズを uint 型で返します。サイズはバイト単位で表されます。

// QPicture オブジェクトを作成
QPicture picture;

// 画像を描画する
QPainter painter(&picture);
painter.drawEllipse(QRect(0, 0, 100, 100));

// 画像サイズを取得
uint size = picture.size();
std::cout << "画像サイズ: " << size << "バイト" << std::endl;
  • 画像データのサイズが 0 の場合、QPicture::isNull() 関数は true を返します。
  • QPicture::size() 関数は、画像の実際のピクセル寸法ではなく、画像データのサイズを返します。ピクセル寸法を取得するには、QPicture::boundingRect() 関数を使用する必要があります。


#include <QApplication>
#include <QPainter>
#include <QPicture>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // QPicture オブジェクトを作成
  QPicture picture;

  // Painter オブジェクトを作成し、QPicture に関連付けます
  QPainter painter(&picture);

  // 円を描画
  painter.setPen(Qt::red);
  painter.drawEllipse(QRect(50, 50, 100, 100));

  // 矩形を描画
  painter.setPen(Qt::blue);
  painter.drawRect(QRect(150, 50, 100, 100));

  // 画像サイズを取得
  uint size = picture.size();
  std::cout << "画像サイズ: " << size << "バイト" << std::endl;

  return 0;
}

このコードを実行すると、次の出力がコンソールに表示されます。

画像サイズ: 1184 バイト

この例では、円と矩形が描画された QPicture オブジェクトの画像サイズは 1184 バイトです。



QImage::size() 関数を使用する

QImage オブジェクトは、ピクセルデータの格納と操作に使用されます。 QPicture オブジェクトを QImage オブジェクトに変換してから、QImage::size() 関数を使用して画像サイズを取得することができます。

// QPicture オブジェクトを QImage オブジェクトに変換
QImage image = picture.toImage();

// 画像サイズを取得
QSize size = image.size();
std::cout << "画像サイズ: " << size.width() << "x" << size.height() << std::endl;

利点

  • QImage オブジェクトは、画像処理などの他の操作に使用することができます。
  • QImage::size() 関数は、ピクセル単位で画像サイズを返すため、より直感的です。

欠点

  • QPicture オブジェクトを QImage オブジェクトに変換する処理には、追加のオーバーヘッドがかかります。

QPainter::boundingRect() 関数を使用する

QPainter::boundingRect() 関数は、現在の描画領域の境界矩形を返します。この境界矩形を使用して、画像の最大幅と高さを取得することができます。

// Painter オブジェクトを作成し、QPicture に関連付けます
QPainter painter(&picture);

// 画像を描画
painter.drawEllipse(QRect(50, 50, 100, 100));
painter.drawRect(QRect(150, 50, 100, 100));

// 境界矩形を取得
QRect rect = painter.boundingRect();
std::cout << "画像サイズ: " << rect.width() << "x" << rect.height() << std::endl;

利点

  • この方法は、追加のオブジェクトを作成する必要がないため、シンプルです。

欠点

  • ピクセル単位での画像サイズは取得できません。
  • 境界矩形は、実際の画像サイズよりも大きくなる場合があります。

カスタムロジックを使用する

上記のいずれの方法も適していない場合は、カスタムロジックを使用して画像サイズを計算することができます。 たとえば、描画されたすべてのパスをループし、それぞれのパス境界矩形を使用して画像の境界矩形を計算することができます。

利点

  • 完全な制御が可能

欠点

  • 複雑で時間がかかる可能性がある

最良の代替方法の選択

使用する代替方法は、特定のニーズによって異なります。

  • 完全な制御が必要な場合は、カスタムロジックを使用します。
  • シンプルで軽量な方法が必要な場合は、QPainter::boundingRect() 関数を使用します。
  • 画像サイズをピクセル単位で取得する必要がある場合は、QImage::size() 関数を使用するのが最善です。
  • コードの可読性と保守性を維持するために、適切な方法を選択することが重要です。
  • 性能が重要な場合は、使用する代替方法のパフォーマンスを考慮する必要があります。