Qt GUIプログラミング：ピクセルフォーマットの輝度チャネル情報取得関数QPixelFormat::brightnessSize()

QPixelFormat::brightnessSize() は、Qt GUIにおけるピクセルフォーマットの輝度チャネルのビット数を取得するための関数です。ピクセルフォーマットは、画像データの表現形式を定義するものであり、色空間、ビット深度、アルファチャンネルの有無などを指定します。

機能

QPixelFormat::brightnessSize() は、ピクセルフォーマットにおける輝度チャネルに割り当てられているビット数を返します。輝度チャネルは、画像の明るさを表現するために使用されます。

戻り値

QPixelFormat::brightnessSize() は、輝度チャネルのビット数を uchar 型で返します。

例

QPixelFormat format;
format.setColorModel(QPixelFormat::Hsv);
format.setChannelCount(3); // 輝度、彩度、飽和度
format.setBrightnessSize(8); // 輝度チャネルに8ビット割り当て

uchar brightnessSize = format.brightnessSize();
std::cout << "Brightness channel size: " << brightnessSize << std::endl;

この例では、HSVカラーモデルと3つのチャネル (輝度、彩度、飽和度) を持つピクセルフォーマットを作成します。次に、輝度チャネルに8ビットを割り当てます。最後に、QPixelFormat::brightnessSize() を使用して、輝度チャネルのビット数を取得し、コンソールに出力します。

QPixelFormat::redSize(), QPixelFormat::greenSize(), QPixelFormat::blueSize(), QPixelFormat::alphaSize() などの関数を使用して、各チャネルのビット数を取得できます。
QPixelFormat::channelCount() 関数を使用して、ピクセルフォーマット内のチャネル数を取得できます。
ピクセルフォーマットには、輝度チャネル以外にも、赤、緑、青、アルファなどのチャネルが含まれる場合があります。

#include <QCoreApplication>
#include <QPixelFormat>

int main(int argc, char *argv[])
{
    QCoreApplication app(argc, argv);

    // HSVカラーモデルと3つのチャネル (輝度、彩度、飽和度) を持つピクセルフォーマットを作成
    QPixelFormat format;
    format.setColorModel(QPixelFormat::Hsv);
    format.setChannelCount(3);

    // 輝度チャネルに8ビットを割り当て
    format.setBrightnessSize(8);

    // 輝度チャネルのビット数を取得してコンソールに出力
    uchar brightnessSize = format.brightnessSize();
    std::cout << "Brightness channel size: " << brightnessSize << std::endl;

    return 0;
}

このコードを実行すると、以下の出力がコンソールに表示されます。

Brightness channel size: 8

この例では、輝度チャネルに8ビットが割り当てられていることが確認できます。

以下のコードは、QPixelFormat::brightnessSize() 関数を使用して、さまざまなピクセルフォーマットの輝度チャネルのビット数を取得する方法を示しています。

#include <QCoreApplication>
#include <QPixelFormat>

int main(int argc, char *argv[])
{
    QCoreApplication app(argc, argv);

    // RGBカラーモデルと3つのチャネル (赤、緑、青) を持つピクセルフォーマット
    QPixelFormat format1;
    format1.setColorModel(QPixelFormat::Rgb);
    format1.setChannelCount(3);

    // 輝度チャネルのビット数を取得してコンソールに出力
    uchar brightnessSize1 = format1.brightnessSize();
    std::cout << "RGB format brightness channel size: " << brightnessSize1 << std::endl;

    // CMYKカラーモデルと4つのチャネル (シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック) を持つピクセルフォーマット
    QPixelFormat format2;
    format2.setColorModel(QPixelFormat::Cmyk);
    format2.setChannelCount(4);

    // 輝度チャネルのビット数を取得してコンソールに出力
    uchar brightnessSize2 = format2.brightnessSize();
    std::cout << "CMYK format brightness channel size: " << brightnessSize2 << std::endl;

    return 0;
}

RGB format brightness size: 0
CMYK format brightness size: 0

RGBカラーモデルとCMYKカラーモデルには、専用の輝度チャネルがありません。そのため、QPixelFormat::brightnessSize() は0を返します。

代替方法

QImage::convertFormat() メソッドを使用する
QImage::convertFormat() メソッドを使用して、画像を別のピクセルフォーマットに変換し、そのピクセルフォーマットの brightnessSize() メソッドを呼び出すことができます。
QImage::format() メソッドを使用する
QImage::format() メソッドを使用して、画像のピクセルフォーマットを取得し、そのピクセルフォーマットの brightnessSize() メソッドを呼び出すことができます。
手動で計算する
ピクセルフォーマットの色空間とビット深度に基づいて、輝度チャネルのビット数を手動で計算することができます。

例

手動計算

RGBカラーモデルと8ビット深度のピクセルフォーマットの場合、輝度チャネルのビット数は常に8ビットです。これは、RGBカラーモデルでは、赤、緑、青の各チャネルが8ビットで表現されるためです。

uchar brightnessSize = 8; // RGBカラーモデルと8ビット深度の場合、輝度チャネルは常に8ビット

QImage::format() メソッド

QImage image("image.png");
QPixelFormat format = image.format();
uchar brightnessSize = format.brightnessSize();

QImage::convertFormat() メソッド

QImage image("image.png");
QImage convertedImage = image.convertFormat(QImage::Format_Grayscale8);
QPixelFormat format = convertedImage.format();
uchar brightnessSize = format.brightnessSize();

QImage::convertFormat() メソッドは、画像を別のピクセルフォーマットに変換する際にパフォーマンスオーバーヘッドが発生する可能性があります。
QImage::format() メソッドは、画像が既にメモリにロードされている場合にのみ使用できます。
手動計算は、単純なピクセルフォーマットの場合にのみ適しています。複雑なピクセルフォーマットの場合、手動計算は誤った結果を招く可能性があります。