Image.mirrorVertically
Image.mirrorVertically
の説明
- 注意点:
- このプロパティは、元の画像データ自体を変更するものではなく、あくまで表示方法を制御します。
Image.mirrorHorizontally
(水平方向の反転)プロパティと組み合わせて使用することも可能です。- Qtのバージョンによって導入された時期が異なります。一般的にはQt 6.2以降で利用可能です。
- 対象: 主にQMLの
Image
要素に適用されます。QQuickFramebufferObject
のようなより低レベルのグラフィックス要素でも、FBOのコンテンツを垂直にミラーリングするプロパティが存在することがあります。 - 用途:
- テクスチャの向きの調整: グラフィックスAPI(特にOpenGLなど)では、Y軸の向きがQtの通常のUI座標系と逆になっている場合があります。このような場合、テクスチャとして読み込んだ画像が上下逆さまに表示されることがあり、
mirrorVertically
プロパティを使って正しい向きに調整できます。 - UIデザイン: 特定の視覚効果やデザインのために、画像を垂直に反転させて表示したい場合に使用します。
- コンテンツのミラーリング: 例えば、水面に映る反射のような効果を作成する際に、元の画像を反転させて表示するために利用できます。
- テクスチャの向きの調整: グラフィックスAPI(特にOpenGLなど)では、Y軸の向きがQtの通常のUI座標系と逆になっている場合があります。このような場合、テクスチャとして読み込んだ画像が上下逆さまに表示されることがあり、
- 機能:
Image.mirrorVertically: true
と設定することで、画像がその中心線を基準に上下反転して表示されます。つまり、画像の上が下になり、下が上になります。
import QtQuick 2.0
Rectangle {
width: 300
height: 300
color: "lightgray"
// 通常の画像
Image {
id: originalImage
source: "qrc:/my_image.png" // ここに実際の画像パスを指定
x: 20
y: 20
width: 100
height: 100
fillMode: Image.PreserveAspectFit
}
// 垂直に反転させた画像
Image {
id: mirroredImage
source: "qrc:/my_image.png" // 同じ画像を使用
x: 160
y: 20
width: 100
height: 100
fillMode: Image.PreserveAspectFit
mirrorVertically: true // ここで垂直反転を有効にする
}
Text {
text: "Original"
x: 20
y: 130
font.pixelSize: 14
}
Text {
text: "Mirrored Vertically"
x: 160
y: 130
font.pixelSize: 14
}
}
Image.mirrorVertically が効かない/適用されない
考えられる原因
- 競合する変換: 同じ
Image
要素に対して、rotation
やtransform
プロパティなどで複雑な変換を適用している場合、mirrorVertically
の視覚的な効果が相殺されたり、予期しない結果になったりすることがあります。 - 非対応の要素:
Image
要素以外のカスタム描画や低レベルのグラフィックス要素に対してmirrorVertically
を直接適用しようとしている。このプロパティは主にImage
要素のために設計されています。 - QMLファイルのインポート: QMLファイルで適切なモジュールをインポートしていない可能性があります。通常、
Image
要素を使用する場合はimport QtQuick 2.x
が必要です。 - Qtのバージョン:
mirrorVertically
プロパティは、比較的新しいQtのバージョン(特にQt 6.2以降)で導入されました。古いQtバージョンを使用している場合、このプロパティが存在しないか、期待通りに機能しない可能性があります。
トラブルシューティング
- 他の変換を一時的に無効にする:
rotation
やtransform
など、他の視覚的な変換を一時的にコメントアウトまたは無効にして、mirrorVertically
が単独で機能するかどうかを確認します。もし競合している場合は、変換の適用順序や組み合わせ方を調整する必要があります。 - QMLのインポートを確認: QMLファイルの冒頭に
import QtQuick 2.x
(適切なバージョン番号に置き換える)があることを確認してください。 - Qtのバージョンを確認: 使用しているQtのバージョンが
Image.mirrorVertically
をサポートしているか、ドキュメントで確認してください。もし古いバージョンであれば、Qtのアップグレードを検討するか、QQuickItem
のtransform
プロパティやScale
変換を使用して手動で垂直反転を実装する必要があります。
画質が低下する/ギザギザになる
考えられる原因
- 非整数ピクセル位置: 画像がピクセル境界に正確に配置されていない場合、レンダリング時にわずかなズレが生じ、ぼやけたりギザギザになったりすることがあります。
- スケーリングとフィルタリング: 画像を拡大・縮小している場合、デフォルトのフィルタリング設定が原因で画質が低下することがあります。
トラブルシューティング
- 高解像度画像の使用: 小さい画像を大きく拡大している場合は、より高解像度の画像を使用することで、画質の低下を最小限に抑えられます。
- 画像を整数ピクセルに配置:
x
とy
座標、およびwidth
とheight
が整数値になっていることを確認します。これにより、レンダリング時のピクセルアライメントが改善されることがあります。 antialiasing
の確認: シーン全体や特定のItem
でアンチエイリアシングが有効になっているか確認します。smooth
プロパティを使用:Image
要素のsmooth
プロパティをtrue
に設定してみてください。これにより、画像のスケーリング時にスムーズなフィルタリング(バイリニア補間など)が適用され、画質が向上する可能性があります。Image { source: "qrc:/my_image.png" mirrorVertically: true smooth: true // これを追加 }
テクスチャ座標系とUI座標系の違い
考えられる原因
- OpenGLなどのグラフィックスAPIとの連携: OpenGLなど多くの3DグラフィックスAPIでは、Y軸が下から上に向かって増える(つまり、原点が左下にある)座標系が一般的です。一方、QtのQMLやUI要素のデフォルト座標系は、Y軸が上から下に向かって増える(原点が左上にある)座標系です。
QQuickFramebufferObject
などを利用してOpenGLで描画した内容をQMLのImage
で表示する際、この座標系の違いにより、画像が最初から垂直に反転してしまっていることがあります。この場合、mirrorVertically: true
を設定すると、さらに反転して結果的に元の向きに戻ってしまい、意図しない挙動に見えることがあります。
トラブルシューティング
- 複数回の反転の回避: もし画像がすでに反転しているために
mirrorVertically
が「逆効果」になっている場合、以下のいずれかの対応を検討します。- 描画ソース側で反転を修正: FBOへのレンダリング時など、画像が生成される段階で垂直反転を適用し、QML側では
mirrorVertically
を使用しない。 mirrorVertically: false
に設定: 意図的にmirrorVertically
をfalse
に設定し、反転させないことで正しい向きにする。
- 描画ソース側で反転を修正: FBOへのレンダリング時など、画像が生成される段階で垂直反転を適用し、QML側では
- 描画ソースの確認:
QQuickFramebufferObject
などを使用している場合は、その描画ロジックが画像をどのように生成しているか(例: FBOにレンダリングする際のY軸の反転など)を確認します。 - 画像がすでに反転しているか確認: 表示される画像がすでに垂直に反転しているかどうかを確認します。これは、
mirrorVertically
プロパティを適用する前の状態を注意深く観察することで判断できます。
考えられる原因
- アニメーションとの同期:
mirrorVertically
の状態がアニメーションの途中で切り替わると、視覚的なジャンプや不自然な遷移が発生することがあります。 - レイアウトの再計算:
mirrorVertically
の切り替えや、画像を囲む親要素のサイズ変更などによって、レイアウトが予期せず再計算され、位置がずれることがあります。
- アニメーションの設計:
mirrorVertically
プロパティ自体をアニメーションすることはできません。もし視覚的な反転効果をアニメーションで表現したい場合は、transform
プロパティのScale
変換 (Scale { yScale: -1 }
) をアニメーションさせるなどの代替手段を検討してください。 - レイアウトの安定性: 親要素の
Layout.fillWidth
やLayout.fillHeight
などのプロパティを適切に使用し、レイアウトが安定していることを確認します。
基本的な垂直反転
最も基本的な使用例で、画像を垂直に反転させて表示します。
// main.qml
import QtQuick 2.15 // 使用するQt Quickのバージョンに合わせて調整
Rectangle {
width: 400
height: 300
color: "lightgray"
// 元の画像
Image {
id: originalImage
source: "qrc:/images/example.png" // ここに実際の画像パスを指定
x: 50
y: 50
width: 128
height: 128
fillMode: Image.PreserveAspectFit
Text {
text: "元の画像"
anchors.horizontalCenter: parent.horizontalCenter
y: parent.height + 5
font.pixelSize: 14
}
}
// 垂直に反転させた画像
Image {
id: mirroredImage
source: "qrc:/images/example.png" // 同じ画像ソース
x: 220
y: 50
width: 128
height: 128
fillMode: Image.PreserveAspectFit
mirrorVertically: true // ここがポイント
Text {
text: "垂直反転画像"
anchors.horizontalCenter: parent.horizontalCenter
y: parent.height + 5
font.pixelSize: 14
}
}
}
説明
qrc:/images/example.png
は、Qtのリソースシステムに登録された画像ファイルへのパスを想定しています。プロジェクトにexample.png
という画像をimages
フォルダに入れてリソースファイルに追加してください。mirroredImage
の方にはmirrorVertically: true
が設定されており、画像が上下反転して表示されます。- 2つの
Image
要素が同じ画像ファイルを参照しています。
水平反転との組み合わせ
mirrorHorizontally
プロパティと組み合わせて、様々な反転パターンを作成します。
// main.qml
import QtQuick 2.15
Rectangle {
width: 400
height: 400
color: "white"
// 元の画像
Image {
source: "qrc:/images/icon.png" // アイコンのような簡単な画像が分かりやすい
x: 50; y: 50; width: 100; height: 100
Text { text: "オリジナル"; anchors.horizontalCenter: parent.horizontalCenter; y: parent.height + 5 }
}
// 垂直反転
Image {
source: "qrc:/images/icon.png"
x: 250; y: 50; width: 100; height: 100
mirrorVertically: true
Text { text: "垂直反転"; anchors.horizontalCenter: parent.horizontalCenter; y: parent.height + 5 }
}
// 水平反転
Image {
source: "qrc:/images/icon.png"
x: 50; y: 250; width: 100; height: 100
mirrorHorizontally: true
Text { text: "水平反転"; anchors.horizontalCenter: parent.horizontalCenter; y: parent.height + 5 }
}
// 水平 + 垂直反転 (180度回転と同じ結果になることが多い)
Image {
source: "qrc:/images/icon.png"
x: 250; y: 250; width: 100; height: 100
mirrorHorizontally: true
mirrorVertically: true
Text { text: "水平+垂直反転"; anchors.horizontalCenter: parent.horizontalCenter; y: parent.height + 5 }
}
}
説明
- 両方のプロパティを
true
にすると、結果的に画像を180度回転させたのと同じ効果が得られます。 mirrorHorizontally: true
を設定すると、画像が左右反転します。- 4つの
Image
要素を使って、それぞれ異なる反転パターンを表示します。
動的な切り替え(ボタンによる制御)
ボタンをクリックすることで、画像の垂直反転をオン/オフで切り替える例です。
// main.qml
import QtQuick 2.15
import QtQuick.Controls 2.15 // Buttonを使用するため
Rectangle {
width: 400
height: 300
color: "lightblue"
Image {
id: dynamicImage
source: "qrc:/images/another_image.png"
x: (parent.width - width) / 2
y: 50
width: 150
height: 150
fillMode: Image.PreserveAspectFit
// 状態を管理するプロパティ (初期値はfalse)
property bool isMirrored: false
mirrorVertically: isMirrored
}
Button {
text: dynamicImage.isMirrored ? "元に戻す" : "垂直に反転"
anchors.horizontalCenter: parent.horizontalCenter
y: dynamicImage.y + dynamicImage.height + 30
onClicked: {
dynamicImage.isMirrored = !dynamicImage.isMirrored // 状態をトグル
}
}
}
説明
Button
をクリックすると、isMirrored
の値が切り替わり、それに応じて画像が反転したり元に戻ったりします。mirrorVertically
プロパティをこのisMirrored
プロパティにバインドします。dynamicImage
というImage
要素に、カスタムプロパティisMirrored
を定義します。
上記の例でqrc:/images/example.png
のようなパスを使用するには、Qtリソースファイル(.qrcファイル)を作成し、プロジェクトに含める必要があります。
.qrcファイルの作成
プロジェクト内で右クリック -> 「Add New...」 -> 「Qt」 -> 「Qt Resource File」を選択し、例えばimages.qrc
という名前で作成します。
画像の追加
images.qrc
ファイルを開き、「Add Prefix」をクリックしてimages
のようなプレフィックス(任意の名前)を追加します。
次に、作成したプレフィックスを選択した状態で「Add Files」をクリックし、使用したい画像ファイル(例: example.png
, icon.png
, another_image.png
)を選択して追加します。
例: images.qrc
の内容
<RCC>
<qresource prefix="/images">
<file>example.png</file>
<file>icon.png</file>
<file>another_image.png</file>
</qresource>
</RCC>
プロジェクトファイル(.pro)への追加
.pro
ファイルに以下の行を追加して、リソースファイルをプロジェクトに含めます。
RESOURCES += \
images.qrc
これで、QMLファイルからqrc:/images/example.png
のように画像にアクセスできるようになります。
transform プロパティと Scale 要素を使用する (QML)
これは、Image.mirrorVertically
プロパティが利用できない場合や、より複雑な変換(例えば、反転しながらアニメーションさせるなど)が必要な場合に非常に柔軟な方法です。
- 垂直反転
yScale: -1
を設定し、Image
要素のtransformOrigin
を適切に設定します。
import QtQuick 2.15
Rectangle {
width: 400
height: 300
color: "lightgray"
Image {
id: imageUsingTransform
source: "qrc:/images/example.png"
x: 50
y: 50
width: 150
height: 150
fillMode: Image.PreserveAspectFit
// 反転の基準点を設定
// 中心点を基準に反転させるのが一般的
transformOrigin: Image.Center
transform: Scale {
yScale: -1 // Y軸を反転させる
}
Text {
text: "Transform (Scale)"
anchors.horizontalCenter: parent.horizontalCenter
y: parent.height + 5
font.pixelSize: 14
}
}
}
説明
Scale { yScale: -1 }
は、Y軸方向のスケールを-1倍にすることで、画像を垂直に反転させます。transformOrigin: Image.Center
は、画像の中心を基準にスケール変換を行うことを指定します。これにより、画像がその場で上下反転します。もしImage.Top
やImage.Bottom
を設定すると、その端を基準に反転するため、画像が移動してしまいます。
利点
rotation
やtranslation
など、他の変換と組み合わせることで、より複雑な視覚効果を実現できます。Animation
と組み合わせて、反転するアニメーション効果を作成できます(例:yScale
を0から-1にアニメーションさせる)。mirrorVertically
が利用できない古いQtバージョンでも使用できます。
欠点
mirrorVertically
に比べて、設定が少し複雑になります。特にtransformOrigin
の設定を誤ると、予期しない位置に画像が表示されることがあります。
ShaderEffect を使用する (QML)
より高度なグラフィック処理が必要な場合や、画像データ自体をピクセルレベルで操作したい場合に有効です。GLSL (OpenGL Shading Language) を使用して、画像の色や座標を直接操作します。
// main.qml
import QtQuick 2.15
import QtQuick.Window 2.15
import QtQuick.Controls 2.15
Window {
width: 400
height: 300
visible: true
title: "ShaderEffect Example"
ShaderEffect {
id: verticalMirrorShader
width: 200
height: 200
x: (parent.width - width) / 2
y: (parent.height - height) / 2
// 画像のテクスチャを入力として渡す
property variant source: Image { source: "qrc:/images/example.png" }
// バーテックスシェーダ (通常はデフォルトで十分)
vertexShader: "
#ifdef GL_ES
precision highp float;
#endif
attribute highp vec4 qt_Vertex;
attribute highp vec2 qt_TexCoord;
uniform highp mat4 qt_Matrix;
varying highp vec2 qt_UV;
void main() {
qt_UV = qt_TexCoord;
gl_Position = qt_Matrix * qt_Vertex;
}"
// フラグメントシェーダ
fragmentShader: "
#ifdef GL_ES
precision highp float;
#endif
varying highp vec2 qt_UV;
uniform sampler2D source;
void main() {
// UV座標のY値を反転させる
gl_FragColor = texture2D(source, vec2(qt_UV.x, 1.0 - qt_UV.y));
}"
}
}
説明
fragmentShader
内で、テクスチャ座標qt_UV
のY値を1.0 - qt_UV.y
とすることで、画像を垂直に反転させています。1.0
はテクスチャ座標の最大値(正規化された値)です。source
プロパティで入力となる画像をImage
要素として渡します。ShaderEffect
は、カスタムのシェーダ(GLSLコード)を適用してレンダリングを行うQML要素です。
利点
- カスタムエフェクトやフィルタの作成に最適です。
- 非常に柔軟性が高く、ピクセルレベルでの複雑な画像処理が可能です。
欠点
Image.mirrorVertically
やtransform
に比べて複雑で、オーバーヘッドも大きくなる可能性があります。- GLSLの知識が必要です。
QMLではなくC++のバックエンドで画像をロード・処理し、QMLに表示する方法です。QImage
やQPixmap
のメソッドを使用します。
// C++コード (例: QQmlApplicationEngineを使用するmain.cppなど)
#include <QGuiApplication>
#include <QQmlApplicationEngine>
#include <QImage>
#include <QDebug>
#include <QBuffer> // QImageをQMLに渡すために必要
// QMLに公開するヘルパークラス
class ImageProcessor : public QObject {
Q_OBJECT
public:
explicit ImageProcessor(QObject *parent = nullptr) : QObject(parent) {}
Q_INVOKABLE QUrl getMirroredImageAsUrl(const QUrl& originalImageUrl) {
// QMLから渡されたURLから画像を読み込む
QImage originalImage(originalImageUrl.toLocalFile());
if (originalImage.isNull()) {
qWarning() << "Failed to load image:" << originalImageUrl;
return QUrl();
}
// 画像を垂直に反転させる
QImage mirroredImage = originalImage.mirrored(false, true); // (horizontal, vertical)
// 反転した画像をバイト配列に変換し、データURLとしてQMLに渡す
// これにより、QML側で画像ファイルとして保存する必要なく表示できる
QByteArray imageData;
QBuffer buffer(&imageData);
buffer.open(QIODevice::WriteOnly);
// フォーマットを指定して保存 (PNGなど)
if (!mirroredImage.save(&buffer, "PNG")) {
qWarning() << "Failed to save mirrored image to buffer.";
return QUrl();
}
// データURLを構築
return QUrl(QStringLiteral("data:image/png;base64,") + imageData.toBase64());
}
};
int main(int argc, char *argv[]) {
QGuiApplication app(argc, argv);
// ImageProcessorをQMLに公開する
qmlRegisterType<ImageProcessor>("com.example.ImageProcessor", 1, 0, "ImageProcessor");
QQmlApplicationEngine engine;
const QUrl url(QStringLiteral("qrc:/main.qml"));
QObject::connect(&engine, &QQmlApplicationEngine::objectCreated,
&app, [url](QObject *obj, const QUrl &objUrl) {
if (!obj && url == objUrl)
QCoreApplication::exit(-1);
}, Qt::QueuedConnection);
engine.load(url);
return app.exec();
}
// QMLコード (main.qml)
import QtQuick 2.15
import QtQuick.Window 2.15
import com.example.ImageProcessor 1.0 // C++クラスをインポート
Window {
width: 400
height: 300
visible: true
title: "C++ Image Processing"
ImageProcessor {
id: imageProcessor
}
Image {
id: processedImage
// C++の関数を呼び出して反転した画像のURLを取得
source: imageProcessor.getMirroredImageAsUrl("qrc:/images/example.png")
x: (parent.width - width) / 2
y: (parent.height - height) / 2
width: 150
height: 150
fillMode: Image.PreserveAspectFit
Text {
text: "C++で処理された画像"
anchors.horizontalCenter: parent.horizontalCenter
y: parent.height + 5
font.pixelSize: 14
}
}
}
説明
qmlRegisterType
を使って、このC++クラスをQMLに登録します。- 反転した
QImage
をQBuffer
とQByteArray
を使ってPNG形式のバイト配列に変換し、data:image/png;base64,...
というデータURL形式でQMLに返します。QMLのImage
要素はこのデータURLを直接表示できます。 - このメソッド内で、
QImage::mirrored(bool horizontal, bool vertical)
関数を使って画像を垂直に反転させます。 - C++で
ImageProcessor
というQObject
を継承したクラスを作成し、Q_INVOKABLE
マクロを使ってQMLから呼び出せるgetMirroredImageAsUrl
メソッドを定義します。
利点
- Qt 6.2より前のバージョンで
mirrorVertically
が利用できない場合でも、C++で同等の処理が可能です。 - より複雑な画像処理(フィルタリング、サイズ変更など)をC++のパフォーマンスで行えます。
- QMLの表示ロジックから画像処理を分離できます。
- 画像をメモリ上で処理し、QMLに転送するため、特に大きな画像を頻繁に処理する場合はパフォーマンスに影響が出る可能性があります。
- C++のプログラミング知識が必要です。