【保存版】Qt GUIでアイコンを利用する：QIcon::fromTheme()の解説とサンプルコード

QIcon::fromTheme() は、Qt GUI アプリケーションでテーマアイコンを簡単に利用するための便利な関数です。この関数は、指定されたテーマアイコン名に基づいて、現在のテーマから対応するアイコンを取得します。テーマアイコンは、アプリケーションの外観と一貫性を保つために役立ちます。

構文

QIcon QIcon::fromTheme(const QString &themeIconName);

引数

themeIconName: 取得するテーマアイコンの名前。これは、テーマアイコンデータベースに定義されている名前である必要があります。

戻り値

失敗した場合、空の QIcon オブジェクトが返されます。
成功した場合、対応する QIcon オブジェクトが返されます。

例

// "edit-undo" というテーマアイコンを取得して、QPushButton に設定する
QIcon undoIcon = QIcon::fromTheme("edit-undo");
myButton->setIcon(undoIcon);

テーマアイコンが利用できない場合、空の QIcon オブジェクトが返されます。この場合、アプリケーション独自のアイコンを使用する必要があります。
QIcon::fromTheme() 関数は、静的に使用できます。つまり、オブジェクトをインスタンス化する必要はありません。

プラットフォーム固有のアイコンを処理する必要がなくなります。
アプリケーションの外観と一貫性を保ちやすくなります。
コードが簡潔になり、読みやすくなります。

#include <QApplication>
#include <QPushButton>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // プッシュボタンを作成
  QPushButton button;

  // "edit-undo" というテーマアイコンを取得してボタンに設定
  QIcon undoIcon = QIcon::fromTheme("edit-undo");
  button.setIcon(undoIcon);

  // ボタンを表示
  button.show();

  return app.exec();
}

このコードを実行すると、以下のようなボタンが表示されます。

このコードは、QIcon::fromTheme() 関数の基本的な使用方法を示しています。この関数は、さまざまな種類のテーマアイコンを取得するために使用できます。

テーマアイコンの状態を変更する (例: アクティブ、無効)
テーマアイコンのサイズを変更する
複数のボタンに異なるテーマアイコンを設定する

QPixmap を使用してアイコンを作成する

QIcon::fromTheme() の代わりに、QPixmap を使用してアイコンを作成することができます。QPixmap は、ピクセルベースの画像データを格納するクラスです。以下のコードは、QPixmap を使用して "edit-undo" アイコンを作成する方法を示しています。

#include <QApplication>
#include <QPushButton>
#include <QPixmap>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // プッシュボタンを作成
  QPushButton button;

  // "edit-undo" アイコンを作成
  QPixmap undoPixmap(":/icons/edit-undo.png"); // アイコンファイルのパスを指定
  QIcon undoIcon(undoPixmap);

  // ボタンにアイコンを設定
  button.setIcon(undoIcon);

  // ボタンを表示
  button.show();

  return app.exec();
}

QStandardIcon を使用する

QStandardIcon は、一般的なアイコン (例: ファイル、フォルダ、ゴミ箱) を提供するクラスです。以下のコードは、QStandardIcon を使用して "edit-undo" アイコンを取得してボタンに設定する方法を示しています。

#include <QApplication>
#include <QPushButton>
#include <QStandardPaths>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // プッシュボタンを作成
  QPushButton button;

  // "edit-undo" アイコンを取得
  QIcon undoIcon = QStandardPaths::standardIcon(QStandardPaths::IconEditUndo);

  // ボタンにアイコンを設定
  button.setIcon(undoIcon);

  // ボタンを表示
  button.show();

  return app.exec();
}

サードパーティ製のライブラリを使用する

QIcon::fromTheme() の代替として、サードパーティ製のライブラリを使用することができます。たとえば、FontAwesome や Font Awesome Flutter などのライブラリは、ベクターアイコンを簡単に利用することができます。

カスタムアイコンを作成する

必要なアイコンが見つからない場合は、カスタムアイコンを作成することができます。アイコンは、画像編集ソフトを使用して作成することができます。

最適な方法の選択

QIcon::fromTheme() は、多くの場合、テーマアイコンを使用するのに最適な方法です。ただし、以下の場合は、代替方法を検討する必要があります。

サードパーティ製のライブラリで提供されているアイコンを使用したい場合
カスタムアイコンが必要な場合
テーマアイコンが利用できない場合