【応用例満載】Qt Widgets：スピンボックスで実現できる高度な表示カスタマイズ！QDoubleSpinBox::textFromValue()

QDoubleSpinBox::textFromValue() は、QDoubleSpinBox ウィジェットで使用される仮想関数です。この関数は、内部の double 型の値を、スピンボックスに表示されるテキストに変換するために使用されます。デフォルトの実装では、QWidget::locale().toString() を使用して値をフォーマットし、小数点以下の桁数、接頭辞、接尾辞を考慮します。

構文

virtual QString textFromValue(double value) const;

引数

• value: 変換する double 型の値

戻り値

• 値を文字列として表した QString オブジェクト

例

class MyDoubleSpinBox : public QDoubleSpinBox
{
public:
    QString textFromValue(double value) const override
    {
        // 値を 10 倍して表示
        value *= 10.0;

        // デフォルトのフォーマットを使用
        QString text = QDoubleSpinBox::textFromValue(value);

        // 接尾辞を追加
        text += " m";

        return text;
    }
};

この例では、textFromValue() 関数をオーバーライドして、内部の値を 10 倍して表示し、接尾辞として "m" を追加しています。

• 小数点以下の桁数は、decimals() プロパティを使用して設定できます。
• 接頭辞と接尾辞は、prefix() と suffix() プロパティを使用して設定できます。
• この関数をオーバーライドすることで、スピンボックスに表示されるテキストを自由にカスタマイズできます。
• QDoubleSpinBox::textFromValue() 関数は、スピンボックスの値が変更されるたびに呼び出されます。

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値を 10 倍して表示する

class MyDoubleSpinBox : public QDoubleSpinBox
{
public:
    QString textFromValue(double value) const override
    {
        // 値を 10 倍して表示
        value *= 10.0;

        // デフォルトのフォーマットを使用
        QString text = QDoubleSpinBox::textFromValue(value);

        return text;
    }
};

接尾辞を追加する

class MyDoubleSpinBox : public QDoubleSpinBox
{
public:
    QString textFromValue(double value) const override
    {
        // デフォルトのフォーマットを使用
        QString text = QDoubleSpinBox::textFromValue(value);

        // 接尾辞を追加
        text += " m";

        return text;
    }
};

小数点以下の桁数を指定する

class MyDoubleSpinBox : public QDoubleSpinBox
{
public:
    QString textFromValue(double value) const override
    {
        // 小数点以下の桁数を 2 に設定
        setDecimals(2);

        // デフォルトのフォーマットを使用
        QString text = QDoubleSpinBox::textFromValue(value);

        return text;
    }
};

科学的記数法を使用する

class MyDoubleSpinBox : public QDoubleSpinBox
{
public:
    QString textFromValue(double value) const override
    {
        // 科学的記数法を使用
        setNotation(QDoubleSpinBox::ScientificNotation);

        // デフォルトのフォーマットを使用
        QString text = QDoubleSpinBox::textFromValue(value);

        return text;
    }
};

カスタムフォーマットを使用する

class MyDoubleSpinBox : public QDoubleSpinBox
{
public:
    QString textFromValue(double value) const override
    {
        // カスタムフォーマットを設定
        setFormat("0.0000 [m]");

        // デフォルトのフォーマットを使用
        QString text = QDoubleSpinBox::textFromValue(value);

        return text;
    }
};

これらの例はほんの一例です。QDoubleSpinBox::textFromValue() 関数を活用することで、様々なニーズに合わせたテキスト表示を可能にすることができます。

上記以外にも、QDoubleSpinBox::textFromValue() 関数と組み合わせることで実現できる機能は多数あります。例えば、以下のようなカスタマイズが可能です。

• 値を別の単位に変換して表示する
• 入力された値を検証する
• 特定の値の範囲内のみ有効な値を表示する

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QSpinBox を使用する

QDoubleSpinBox の代わりに QSpinBox を使用することで、小数点以下の桁数を表示せずに整数の値のみを表示することができます。

QSpinBox spinBox;
spinBox.setRange(0, 100);
spinBox.setValue(50);

QLabel と QSlider を組み合わせる

QLabel と QSlider を組み合わせることで、スピンボックスと同様の機能を実現することができます。

QLabel label;
label.setText("50");

QSlider slider;
slider.setRange(0, 100);
slider.setValue(50);

connect(slider, SIGNAL(valueChanged(int)), &label, SLOT(setText(const QString&)));

カスタムデリゲートを使用する

QItemDelegate を継承したカスタムデリゲートを作成することで、スピンボックスの表示を完全に制御することができます。

class MyDelegate : public QItemDelegate
{
public:
    QString textFromValue(const QVariant &value) const override
    {
        // 独自のフォーマットで値を文字列に変換
        double val = value.toDouble();
        return QString::number(val * 10.0) + " m";
    }
};

サブクラスを作成する

QDoubleSpinBox を継承したサブクラスを作成することで、textFromValue() 関数をオーバーライドして独自の実装を提供することができます。

class MyDoubleSpinBox : public QDoubleSpinBox
{
public:
    QString textFromValue(double value) const override
    {
        // 独自のフォーマットで値を文字列に変換
        return QString::number(value * 10.0) + " m";
    }
};

上記以外にも、QDoubleSpinBox::textFromValue() の代替となる方法はいくつか考えられます。例えば、以下のような方法があります。

• 第三者のライブラリを使用する
• Qt Model/View フレームワークを使用する