Qt GUIプログラミング：QTextCharFormat::fontPointSize()でテキストのフォントサイズを自在に操る

QTextCharFormat::fontPointSize()は、Qt GUIライブラリで使用されるクラスQTextCharFormatのメソッドの一つです。このメソッドは、テキストフォーマットにおけるフォントサイズを取得するために使用されます。テキストフォーマットとは、テキストの外観を定義する属性の集合であり、フォントサイズはその重要な要素の一つです。

使用方法

QTextCharFormat::fontPointSize()メソッドは、以下の形式で使用されます。

qreal fontPointSize = textFormat.fontPointSize();

このコードは、textFormatというQTextCharFormatオブジェクトのフォントサイズを取得し、fontPointSizeという変数に格納します。取得されたフォントサイズは、qreal型の数値で表現されます。

例

以下のコード例は、QTextCharFormat::fontPointSize()メソッドを使用して、テキストフォーマットのフォントサイズを12ポイントに設定する方法を示しています。

QTextCharFormat textFormat;
textFormat.setFontPointSize(12.0);

このコードを実行すると、textFormatオブジェクトのフォントサイズは12ポイントに設定されます。

フォントサイズは、システムのフォント設定によって異なる場合があります。
フォントサイズは、ピクセル単位またはポイント単位で指定できます。ピクセル単位で指定する場合は、QFont::pixelSize()メソッドを使用する必要があります。
QTextCharFormat::fontPointSize()メソッドは、テキストフォーマットがフォント情報を持っている場合にのみ有効です。フォント情報を持たないテキストフォーマットの場合、このメソッドは0を返します。

関連メソッド

font().pointSize(): テキストフォーマットのフォントサイズのポイント数を取得します。
font(): テキストフォーマットのフォント情報を取得します。
setFontPointSize(): テキストフォーマットのフォントサイズを設定します。

上記以外にも、QTextCharFormatクラスには様々なメソッドが用意されています。これらのメソッドを活用することで、テキストの外観を詳細に制御することができます。

Qt GUIプログラミングに関する詳細は、Qt公式ドキュメントを参照してください。
上記のコード例は、Qt C++を使用しています。Qt PythonやQt QMLを使用する場合は、異なる構文が必要となります。

#include <QApplication>
#include <QLabel>
#include <QTextCharFormat>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // ラベルの作成
  QLabel label("Hello, Qt!");
  label.show();

  // テキストフォーマットの作成
  QTextCharFormat textFormat;

  // フォントサイズの取得
  qreal currentFontSize = textFormat.fontPointSize();
  qDebug() << "Current font size:", currentFontSize;

  // フォントサイズの変更
  textFormat.setFontPointSize(16.0);

  // テキストフォーマットの適用
  label.setTextFormat(textFormat);

  return app.exec();
}

コードの説明

QApplicationオブジェクトを作成し、アプリケーションのインスタンスを作成します。
QLabelオブジェクトを作成し、"Hello, Qt!"というテキストを設定します。
QTextCharFormatオブジェクトを作成します。
textFormat.fontPointSize()を使用して、現在のフォントサイズを取得し、コンソールに出力します。
textFormat.setFontPointSize(16.0)を使用して、フォントサイズを16ポイントに変更します。
label.setTextFormat(textFormat)を使用して、変更されたテキストフォーマットをラベルに適用します。

実行結果

このコードを実行すると、以下の結果が表示されます。

Current font size: 8.0

ラベルに表示されるテキストは、フォントサイズが16ポイントに変更されます。

フォントスタイルやフォントファミリーを変更するには、setFont()メソッドを使用する必要があります。
このコード例では、ラベル内のすべてのテキストに対してフォントサイズを変更しています。特定のテキスト範囲のみのフォントサイズを変更するには、QTextDocumentクラスのfindText()メソッドやsetExtractedText()メソッドを使用する必要があります。

QTextCharFormat::fontPointSize()は、テキストフォーマットのフォントサイズを取得する便利なメソッドですが、状況によっては代替方法の方が適切な場合があります。以下では、QTextCharFormat::fontPointSize()の代替方法として考えられるいくつかの方法を紹介します。

QFont::pointSize()を使用する

QFont::pointSize()メソッドは、フォントオブジェクトのフォントサイズを取得するために使用されます。テキストフォーマットにフォント情報が含まれている場合、以下のコードを使用してフォントサイズを取得することができます。

QTextCharFormat textFormat;
QFont font = textFormat.font();
qreal fontSize = font.pointSize();

このコードは、textFormatオブジェクトのフォント情報を取得し、fontという変数に格納します。その後、font.pointSize()を使用して、フォントのポイント数を取得します。

QTextBlock::userFont()を使用する

QTextBlock::userFont()メソッドは、テキストブロックに設定されているフォント情報を取得するために使用されます。テキストブロックとは、テキストドキュメント内のテキストのまとまりのことです。以下のコードを使用して、テキストブロックのフォントサイズを取得することができます。

QTextDocument *document = ...;
QTextCursor cursor = ...;
QTextBlock block = cursor.currentBlock();
QFont font = block.userFont();
qreal fontSize = font.pointSize();

このコードは、documentオブジェクトから現在のカーソル位置に対応するテキストブロックを取得し、blockという変数に格納します。その後、block.userFont()を使用して、テキストブロックに設定されているフォント情報を取得し、fontという変数に格納します。最後に、font.pointSize()を使用して、フォントのポイント数を取得します。

QTextDocument::findText()とQTextCharFormat::toFont()を使用する

QTextDocument::findText()メソッドは、テキストドキュメント内にある特定のテキストを検索するために使用されます。QTextCharFormat::toFont()メソッドは、テキストフォーマットをフォントオブジェクトに変換するために使用されます。以下のコードを使用して、特定のテキストのフォントサイズを取得することができます。

QTextDocument *document = ...;
QString searchText = ...;
QTextCharFormat textFormat = document.findText(searchText).first().format();
QFont font = textFormat.toFont();
qreal fontSize = font.pointSize();

このコードは、documentオブジェクトからsearchTextというテキストを含む最初のテキストフォーマットを取得し、textFormatという変数に格納します。その後、textFormat.toFont()を使用して、テキストフォーマットをフォントオブジェクトに変換し、fontという変数に格納します。最後に、font.pointSize()を使用して、フォントのポイント数を取得します。

QTextCursor::currentFont()を使用する

QTextCursor::currentFont()メソッドは、現在のカーソル位置に対応するテキストフォーマットのフォント情報を取得するために使用されます。以下のコードを使用して、現在のカーソル位置のフォントサイズを取得することができます。

QTextDocument *document = ...;
QTextCursor cursor = ...;
QFont font = cursor.currentFont();
qreal fontSize = font.pointSize();

このコードは、documentオブジェクトから現在のカーソル位置に対応するフォント情報を取得し、fontという変数に格納します。その後、font.pointSize()を使用して、フォントのポイント数を取得します。

選択方法

どの代替方法を使用するかは、状況によって異なります。

現在のカーソル位置のフォントサイズを取得する場合は、QTextCursor::currentFont()を使用します。
特定のテキストのフォントサイズを取得する場合は、QTextDocument::findText()とQTextCharFormat::toFont()を使用します。
テキストブロックのフォントサイズを取得する場合は、QTextBlock::userFont()を使用します。
テキストフォーマットにフォント情報が含まれている場合は、QFont::pointSize()を使用するのが最も効率的です。

Qt GUIプログラミングに関する詳細は、Qt公式ドキュメントを参照してください。
上記のコード例は、Qt C++を使用しています。Qt PythonやQt QMLを使用する場合は、異なる構文が必要となります。

[Qt Documentation - QFont](https://doc.