キーボードショートカットで快適操作！Qt GUIのQShortcutEvent完全ガイド

QShortcutEvent::~QShortcutEvent()は、Qt GUIにおけるQShortcutEventクラスのデストラクタ関数です。この関数は、QShortcutEventオブジェクトを解放するために使用されます。

詳細

QShortcutEventクラスは、ユーザーがキーボードショートカットを押したときに生成されるイベントを表します。QShortcutEvent::~QShortcutEvent()関数は、このイベントオブジェクトが不要になったときに呼び出されます。

この関数は引数を取らず、戻り値もありません。

例

QShortcut* shortcut = new QShortcut(QKeySequence("Ctrl+S"), this);
connect(shortcut, SIGNAL(activated()), this, SLOT(save()));

// ...

delete shortcut;

上記の例では、Ctrl+Sキーが押されたときにsave()スロットが呼び出されるようにQShortcutオブジェクトを作成します。delete shortcut;ステートメントが実行されると、QShortcutオブジェクトが解放され、QShortcutEvent::~QShortcutEvent()関数が呼び出されます。

注意事項

QShortcutEvent::~QShortcutEvent()関数は、QShortcutオブジェクトが解放される際に自動的に呼び出されます。この関数を明示的に呼び出す必要はありません。

QShortcutEventクラスには、以下のメンバ関数が用意されています。

shortcutId(): イベントを発生させたQShortcutオブジェクトのIDを返します。
key(): イベントを発生させたキーシーケンスを返します。
isAmbiguous(): キーシーケンスが曖昧かどうかを返します。

キーボードショートカットを使用したファイル保存

#include <QApplication>
#include <QTextEdit>
#include <QShortcut>

class MyWidget : public QTextEdit {
public:
    MyWidget(QWidget* parent = nullptr);

protected:
    virtual void keyPressEvent(QKeyEvent* event) override;
};

MyWidget::MyWidget(QWidget* parent) : QTextEdit(parent) {
    QShortcut* shortcut = new QShortcut(QKeySequence("Ctrl+S"), this);
    connect(shortcut, SIGNAL(activated()), this, SLOT(save()));
}

void MyWidget::save() {
    // ファイルを保存する処理
    qDebug() << "File saved";
}

int main(int argc, char* argv[]) {
    QApplication app(argc, argv);
    MyWidget widget;
    widget.show();
    return app.exec();
}

このコードを実行すると、テキストエディタウィンドウが表示されます。Ctrl+Sキーを押すと、save()スロットが呼び出され、ファイルが保存されます。

キーボードショートカットを使用したウィンドウの閉じる

この例では、Escキーが押されたときにウィンドウが閉じられるようにQShortcutオブジェクトを作成します。

#include <QApplication>
#include <QWidget>
#include <QShortcut>

class MyWidget : public QWidget {
public:
    MyWidget(QWidget* parent = nullptr);

protected:
    virtual void closeEvent(QCloseEvent* event) override;
};

MyWidget::MyWidget(QWidget* parent) : QWidget(parent) {
    QShortcut* shortcut = new QShortcut(QKeySequence(Qt::Key_Escape), this);
    connect(shortcut, SIGNAL(activated()), this, SLOT(close()));
}

void MyWidget::closeEvent(QCloseEvent* event) {
    if (event->reason() == QCloseEvent::User) {
        // ユーザーがウィンドウを閉じようとした場合
        qDebug() << "Window closed";
    }
}

int main(int argc, char* argv[]) {
    QApplication app(argc, argv);
    MyWidget widget;
    widget.show();
    return app.exec();
}

このコードを実行すると、ウィンドウが表示されます。Escキーを押すと、ウィンドウが閉じられます。

この例では、Ctrl+SまたはCtrl+Shift+Sキーが押されたときにsave()スロットが呼び出されるようにQShortcutオブジェクトを作成します。

#include <QApplication>
#include <QTextEdit>
#include <QShortcut>

class MyWidget : public QTextEdit {
public:
    MyWidget(QWidget* parent = nullptr);

protected:
    virtual void keyPressEvent(QKeyEvent* event) override;
};

MyWidget::MyWidget(QWidget* parent) : QTextEdit(parent) {
    QShortcut* shortcut = new QShortcut(QKeySequence("Ctrl+S,Ctrl+Shift+S"), this);
    connect(shortcut, SIGNAL(activated()), this, SLOT(save()));
}

void MyWidget::save() {
    // ファイルを保存する処理
    qDebug() << "File saved";
}

int main(int argc, char* argv[]) {
    QApplication app(argc, argv);
    MyWidget widget;
    widget.show();
    return app.exec();
}

このコードを実行すると、テキストエディタウィンドウが表示されます。Ctrl+SまたはCtrl+Shift+Sキーを押すと、save()スロットが呼び出され、ファイルが保存されます。

代替方法

QShortcutEvent::~QShortcutEvent()の代わりに、以下の方法でQShortcutEventオブジェクトを解放することができます。

delete演算子を使用する

QShortcutEvent* event = new QShortcutEvent(QKeySequence("Ctrl+S"));
delete event;

std::unique_ptrを使用する

std::unique_ptr<QShortcutEvent> event(new QShortcutEvent(QKeySequence("Ctrl+S")));

注意事項

std::unique_ptrを使用する場合は、スマートポインタの所有権ルールを理解する必要があります。
delete演算子を使用する場合は、QShortcutEventオブジェクトがまだ使用されていないことを確認する必要があります。

上記以外にも、QShortcutEventオブジェクトを解放する方法はいくつかあります。

カスタムデストラクタを実装する
メモリ管理ライブラリを使用する
QSharedPointerを使用する

最適な方法

どの方法が最適かは、状況によって異なります。一般的には、以下の方法が推奨されます。

複雑な場合は、カスタムデストラクタを実装する。
メモリ管理を意識する必要がある場合は、std::unique_ptrを使用する。
シンプルな場合は、delete演算子を使用する。