C++プログラマーのためのQt GUI: QPointingDeviceクラスでマウスやタッチスクリーンの情報を取得する方法

QPointingDevice クラスは、Qt GUI におけるマウス、タッチスクリーン、タブレットなどのポインティングデバイスに関する情報を提供します。このクラスは、ポインティングデバイスの種類、機能、現在の位置、状態などを取得するために使用できます。

主な機能

• ポインティングデバイスのイベントをシグナルで受信する: pointerPressed(), pointerMoved(), pointerReleased() メソッド
• ポインティングデバイスの状態を取得する: isPressed() メソッド
• ポインティングデバイスの現在の位置を取得する: pos() メソッド
• ポインティングデバイスの機能を取得する: capabilities() メソッド
• ポインティングデバイスの種類を取得する: deviceType() メソッド

// マウスの現在の位置を取得する
QPoint position = pointingDevice->pos();

// タッチスクリーンが押されているかどうかを確認する
bool isPressed = pointingDevice->isPressed();

// ポインティングデバイスが押されたときにシグナルを接続する
connect(pointingDevice, &QPointingDevice::pointerPressed, this, &MyClass::onPointerPressed);

• ポインティングデバイスに関するイベントを処理するには、QPointingDevice クラスと関連する他のクラス (例如、QPointerEvent クラス) を組み合わせて使用する必要があります。
• QPointingDevice クラスは、Qt GUI のコアクラスであり、多くの Qt GUI アプリケーションで使用されています。

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#include <QApplication>
#include <QMainWindow>
#include <QPointingDevice>

class MyWindow : public QMainWindow
{
public:
    MyWindow(QWidget *parent = nullptr);

protected:
    void mouseMoveEvent(QMouseEvent *event) override;
    void mousePressEvent(QMouseEvent *event) override;
};

MyWindow::MyWindow(QWidget *parent) :
    QMainWindow(parent)
{
    setCentralWidget(new QWidget);
}

void MyWindow::mouseMoveEvent(QMouseEvent *event)
{
    QPoint position = event->position();
    qDebug() << "マウスが移動しました: " << position;
}

void MyWindow::mousePressEvent(QMouseEvent *event)
{
    QPoint position = event->position();
    qDebug() << "マウスがクリックされました: " << position;
}

int main(int argc, char *argv[])
{
    QApplication app(argc, argv);
    MyWindow window;
    window.show();
    return app.exec();
}

説明

• mousePressEvent() メソッドは、マウスボタンがクリックされるたびに呼び出されます。このメソッドは、クリックされた位置を qDebug() 関数を使用してログに記録します。
• mouseMoveEvent() メソッドは、マウスがウィンドウ内を移動するたびに呼び出されます。このメソッドは、マウスの現在の位置を qDebug() 関数を使用してログに記録します。
• このコードは、MyWindow という名前のメインウィンドウクラスを定義します。

実行方法

このコードを実行するには、次の手順を実行します。

1. Qt Creator などの IDE を開き、新しい Qt GUI アプリケーションプロジェクトを作成します。
2. 上記のコードをプロジェクトのメインウィンドウクラスに追加します。
3. プロジェクトをビルドして実行します。

• QPointingDevice クラスを使用して、他の種類のポインティングデバイスイベント (例如、タッチスクリーンイベント) を処理することもできます。
• このコードはあくまで例であり、ニーズに合わせて変更する必要があります。

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代替方法の検討

• Qt 5.12 以前を使用している場合
  
  • QInputEvent クラスを使用する
• よりシンプルな方法が必要な場合
  
  • QCursor クラスを使用して、現在のマウスカーソルの位置と状態を取得する
• 特定のポインティングデバイスのみを扱う場合
  
  • マウス: QMouseEvent クラスを使用する
  • タッチスクリーン: QTouchEvent クラスを使用する
  • ペンタブレット: QTabletEvent クラスを使用する

各代替方法の詳細

QMouseEvent クラス

• マウスの現在の位置、ボタンの状態、修飾キーの状態などの情報を取得できます。
• マウスのボタン押下、移動、解放などのイベントを処理するために使用します。

QTouchEvent クラス

• 複数のタッチポイントを同時に処理できます。
• タッチスクリーンのタッチ、移動、離脱などのイベントを処理するために使用します。

QTabletEvent クラス

• ペン圧、傾き、方位などの情報を取得できます。
• ペンタブレットのペン移動、ペン押下、ペン離脱などのイベントを処理するために使用します。

QCursor クラス

• カーソルを移動したり、形状を変更したりできます。
• 現在のマウスカーソルの位置と状態を取得するために使用します。

QInputEvent クラス (Qt 5.12 以前)

• QMouseEvent、QKeyEvent、QTouchEvent などのより具体的なクラスにサブクラス化できます。
• マウス、キーボード、タッチスクリーンなどのさまざまな入力デバイスからのイベントを処理するために使用します。

最適な代替方法の選択

最適な代替方法は、具体的なニーズによって異なります。

• Qt 5.12 以前を使用している場合は、QInputEvent クラスを使用する必要があります。
• よりシンプルな方法が必要な場合は、QCursor クラスを使用するのが良いでしょう。
• 特定のポインティングデバイスのみを扱う場合は、そのデバイスに特化したクラスを使用するのが最善です。