ネイティブプラットフォームサーフェスイベントをQt GUIで駆使：QPlatformSurfaceEvent::QPlatformSurfaceEvent() 関数

QPlatformSurfaceEvent::QPlatformSurfaceEvent() 関数は、Qt GUI におけるネイティブプラットフォームサーフェスイベントを通知するために使用されます。このイベントは、ウィンドウの作成、破棄、サイズ変更、移動などのネイティブプラットフォームサーフェスに関する重要なイベントをアプリケーションに伝えます。

機能

この関数は、以下の機能を提供します。

イベント発生時の追加情報を提供します。
イベント発生時のウィンドウハンドルを指定します。
ネイティブプラットフォームサーフェスイベントの種類を指定します。

構文

QPlatformSurfaceEvent::QPlatformSurfaceEvent(
    QPlatformSurfaceEvent::SurfaceEventType surfaceEventType,
    WId windowHandle,
    const QVariantMap& additionalData = QVariantMap()
);

パラメータ

additionalData: イベントに関する追加情報を格納する QVariantMap 型の値。
windowHandle: イベントが発生したウィンドウのハンドル。
surfaceEventType: イベントの種類を表す QPlatformSurfaceEvent::SurfaceEventType 型の値。

戻り値

なし。

例

QPlatformSurfaceEvent event(
    QPlatformSurfaceEvent::SurfaceCreated,
    windowHandle,
    {
        {"screenSize", QSize(width, height)},
        {"devicePixelRatio", devicePixelRatio}
    }
);

QApplication::sendEvent(widget, &event);

この例では、新しいウィンドウが作成されたことを示すイベントが作成されます。イベントには、ウィンドウのハンドル、画面サイズ、デバイスピクセル比などの追加情報が含まれています。

QPlatformSurfaceEvent クラスは、ネイティブプラットフォーム固有のイベントを処理するために使用されます。アプリケーションは、これらのイベントを処理して、ウィンドウの状態を更新したり、ユーザー入力に応答したりすることができます。

ウィンドウ作成イベント

#include <QApplication>
#include <QPlatformSurfaceEvent>
#include <QWidget>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QWidget widget;
  widget.show();

  // ウィンドウ作成イベントを作成
  QPlatformSurfaceEvent event(
      QPlatformSurfaceEvent::SurfaceCreated,
      widget.windowHandle(),
      {
          {"screenSize", QSize(widget.width(), widget.height())},
          {"devicePixelRatio", widget.devicePixelRatio()}
      }
  );

  // アプリケーションにイベントを送信
  QApplication::sendEvent(&widget, &event);

  return app.exec();
}

ウィンドウサイズ変更イベント

#include <QApplication>
#include <QPlatformSurfaceEvent>
#include <QWidget>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QWidget widget;
  widget.show();

  // ウィンドウサイズ変更イベントを作成
  QPlatformSurfaceEvent event(
      QPlatformSurfaceEvent::SurfaceResized,
      widget.windowHandle(),
      {
          {"newSize", QSize(500, 300)}
      }
  );

  // アプリケーションにイベントを送信
  QApplication::sendEvent(&widget, &event);

  return app.exec();
}

このコードは、ウィンドウのサイズが変更されたときに発生するイベントを作成して送信します。イベントには、新しいウィンドウサイズなどの追加情報が含まれています。

#include <QApplication>
#include <QPlatformSurfaceEvent>
#include <QWidget>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QWidget widget;
  widget.show();

  // ウィンドウ破棄イベントを作成
  QPlatformSurfaceEvent event(
      QPlatformSurfaceEvent::SurfaceDestroyed,
      widget.windowHandle()
  );

  // アプリケーションにイベントを送信
  QApplication::sendEvent(&widget, &event);

  return app.exec();
}

このコードは、ウィンドウが破棄されたときに発生するイベントを作成して送信します. イベントには、破棄されたウィンドウのハンドルなどの追加情報が含まれています。

QPlatformSurfaceEvent::QPlatformSurfaceEvent() 関数は、ネイティブプラットフォームサーフェスイベントを通知するために使用されます。しかし、この関数は、いくつかの理由で使いにくい場合があります。

イベント発生時の追加情報を手動で用意する必要があります。
イベント発生時のウィンドウハンドルを指定する必要があります。
イベントの種類を直接指定する必要があります。

代替方法

これらの問題を解決するために、以下の代替方法を使用することができます。

QWindow::handleSurfaceEvent() メソッドを使用する

このメソッドは、ウィンドウに送信されたすべてのネイティブプラットフォームサーフェスイベントを処理します。イベントの種類、ウィンドウハンドル、追加情報は、メソッドのパラメータとして提供されます。

void QWindow::handleSurfaceEvent(QPlatformSurfaceEvent *event)
{
    switch (event->type()) {
    case QPlatformSurfaceEvent::SurfaceCreated:
        // 新しいウィンドウが作成されたときの処理
        break;
    case QPlatformSurfaceEvent::SurfaceResized:
        // ウィンドウのサイズが変更されたときの処理
        break;
    case QPlatformSurfaceEvent::SurfaceDestroyed:
        // ウィンドウが破棄されたときの処理
        break;
    default:
        // その他のイベントの処理
        break;
    }
}

QAbstractEventDispatcher::instance() メソッドを使用する

このメソッドは、アプリケーションに送信されたすべてのイベントを処理します。ネイティブプラットフォームサーフェスイベントは、QPlatformSurfaceEvent 型のイベントとして送信されます。

QAbstractEventDispatcher *dispatcher = QAbstractEventDispatcher::instance();
dispatcher->connect(qApp, &QApplication::platformSurfaceEvent, widget, &QWidget::handleSurfaceEvent);

利点

これらの代替方法は、以下の利点を提供します。

イベント発生時の追加情報を自動的に取得できます。
イベント発生時のウィンドウハンドルを自動的に取得できます。
イベントの種類を自動的に検出できます。