Qt Widgets: メニュー内のアクションの位置を正確に取得 - QMenu::actionGeometry()のすべて

QMenu::actionGeometry() 関数は、指定されたアクションのメニュー内におけるジオメトリを取得します。ジオメトリは、アクションの矩形領域を表す QRect オブジェクトとして返されます。

構文

QRect QMenu::actionGeometry(QAction *act) const;

引数

act: ジオメトリを取得したいアクションを指すポインタ。

戻り値

アクションのジオメトリを表す QRect オブジェクト。

詳細

QMenu::actionGeometry() 関数は、メニューがポップアップされたときのウィジェット上のアクションの位置を計算するために使用されます。例えば、アクションに対応するメニュー項目をクリックしたときに、アクションのアイコンやテキストを表示する位置を決定するために使用できます。

例

QMenu menu;
QAction *action = new QAction("My Action", &menu);
menu.addAction(action);

QRect geometry = menu.actionGeometry(action);
int x = geometry.x();
int y = geometry.y();

// アクションのアイコンやテキストを (x, y) に表示する

アクションのジオメトリは、メニューのスタイルやレイアウトによって異なる場合があります。
QMenu::actionGeometry() 関数は、メニューがポップアップされていない場合は無効な値を返す可能性があります。

上記以外にも、QMenu クラスには様々な機能があります。詳細は Qt ドキュメントを参照してください。

#include <QApplication>
#include <QMenu>
#include <QAction>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QMenu menu;
  QAction *action = new QAction("My Action", &menu);
  action->setIcon(QIcon(":/icon.png"));
  menu.addAction(action);

  menu.exec(QCursor::pos());

  return 0;
}

説明

QApplication オブジェクトを作成します。
QMenu オブジェクトを作成します。
QAction オブジェクトを作成し、アイコンを設定します。
アクションをメニューに追加します。
menu.exec(QCursor::pos()) を呼び出して、メニューをカーソルの位置にポップアップします。

例2：サブメニュー内のアクションの位置を計算する

この例では、QMenu::actionGeometry() 関数を使用して、サブメニュー内のアクションの位置を計算します。

#include <QApplication>
#include <QMenu>
#include <QAction>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QMenu mainMenu;
  QAction *action1 = new QAction("Action 1", &mainMenu);
  QAction *action2 = new QAction("Action 2", &mainMenu);
  mainMenu.addAction(action1);
  mainMenu.addAction(action2);

  QMenu subMenu;
  QAction *subAction1 = new QAction("Sub Action 1", &subMenu);
  QAction *subAction2 = new QAction("Sub Action 2", &subMenu);
  subMenu.addAction(subAction1);
  subAction2->setMenu(&subMenu);
  mainMenu.addAction(subAction2);

  mainMenu.exec(QCursor::pos());

  return 0;
}

QApplication オブジェクトを作成します。
QMenu オブジェクト (メインメニュー) を作成します。
2つのアクションを作成し、メインメニューに追加します。
QMenu オブジェクト (サブメニュー) を作成します。
2つのアクションを作成し、サブメニューに追加します。
サブメニューアクションをメインメニューに追加します。
mainMenu.exec(QCursor::pos()) を呼び出して、メインメニューをカーソルの位置にポップアップします。

QPainter を使用する

QPainter クラスを使用して、アクションのジオメトリを直接描画することができます。この方法は、アクションの外観を完全に制御したい場合に役立ちます。

void paintAction(QPainter *painter, QAction *action) {
  QRect geometry = action->rect();
  painter->drawPixmap(geometry, action->icon());
  painter->drawText(geometry.center(), action->text());
}

QMenu のシグナルを使用する

QMenu クラスには、アクションが選択されたときに発行される aboutToShow() シグナルと triggered() シグナルがあります。これらのシグナルを使用すると、アクションの位置を計算するために必要な情報を取得することができます。

void menuAboutToShow(QMenu *menu) {
  QAction *action = menu->activeAction();
  if (action) {
    QRect geometry = menu->actionGeometry(action);
    // ジオメトリを使用してアクションの位置を計算する
  }
}

void actionTriggered(QAction *action) {
  QRect geometry = action->menu()->actionGeometry(action);
  // ジオメトリを使用してアクションの位置を計算する
}

カスタムウィジェットを使用する

アクションの表示を完全に制御したい場合は、カスタムウィジェットを作成することができます。この方法は、複雑なレイアウトやアニメーションが必要な場合に役立ちます。

class MyActionWidget : public QWidget {
public:
  MyActionWidget(QAction *action) : QWidget(nullptr) {
    setAction(action);
  }

  void setAction(QAction *action) {
    _action = action;
    update();
  }

protected:
  void paintEvent(QPaintEvent *) override {
    QPainter painter(this);
    QRect geometry = rect();
    painter.drawPixmap(geometry, _action->icon());
    painter.drawText(geometry.center(), _action->text());
  }

private:
  QAction *_action;
};

サードパーティのライブラリを使用する

Qt には、QMenu クラスを拡張するサードパーティのライブラリがいくつかあります。これらのライブラリは、QMenu::actionGeometry() 関数よりも柔軟な方法でアクションのジオメトリを取得するために使用することができます。