Qt WidgetsでQMenuBar::cornerWidget()メソッドを使ってメニューバーにウィジェットを追加する方法

QMenuBar::cornerWidget() メソッドは、QMenuBar ウィジェットの右上隅に配置されるウィジェットを取得または設定するために使用されます。このウィジェットは、メニュー項目とは別に、ユーザーインタラクションやステータス表示に使用することができます。

使用方法

// ウィジェットを取得する
QWidget* cornerWidget = menuBar->cornerWidget();

// ウィジェットを設定する
menuBar->setCornerWidget(newWidget);

// プッシュボタンを作成し、メニューバーの右上隅に配置する
QPushButton* button = new QPushButton("Button");
menuBar->setCornerWidget(button);

// ボタンがクリックされたときに処理を実行する
connect(button, SIGNAL(clicked()), this, SLOT(handleButtonClick()));

• コーナーウィジェットは、メニュー項目とは別に、独自のレイアウトとスタイルを設定することができます。
• コーナーウィジェットのサイズは、メニューバーの高さに自動的に調整されます。
• setCornerWidget() メソッドは、既存のコーナーウィジェットを削除してから新しいウィジェットを設定します。
• cornerWidget() メソッドは、QMenuBar ウィジェットが非表示または非有効化されている場合は、nullptr を返します。

• Qt Widgets 以外にも、Qt Charts や Qt Quick Controls などのフレームワークでも、コーナーウィジェットのような機能を提供している場合があります。
• QMenuBar ウィジェット以外にも、QToolBar や QStatusBar などのウィジェットでコーナーウィジェットを設定することができます。

---

#include <QApplication>
#include <QMenuBar>
#include <QPushButton>

int main(int argc, char* argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // メニューバーを作成
  QMenuBar* menuBar = new QMenuBar;

  // プッシュボタンを作成
  QPushButton* button = new QPushButton("Button");

  // ボタンをコーナーウィジェットとして設定
  menuBar->setCornerWidget(button);

  // メニューバーを表示
  menuBar->show();

  return app.exec();
}

例2：ステータスラベルをコーナーウィジェットとして設定

#include <QApplication>
#include <QMenuBar>
#include <QLabel>

int main(int argc, char* argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // メニューバーを作成
  QMenuBar* menuBar = new QMenuBar;

  // ステータスラベルを作成
  QLabel* statusLabel = new QLabel("Ready");

  // ステータスラベルをコーナーウィジェットとして設定
  menuBar->setCornerWidget(statusLabel);

  // メニューバーを表示
  menuBar->show();

  return app.exec();
}

#include <QApplication>
#include <QMenuBar>
#include <QWidget>

class CustomWidget : public QWidget {
public:
  CustomWidget() {
    // カスタムウィジェットの初期化
  }

protected:
  void paintEvent(QPaintEvent* event) override {
    // カスタムウィジェットの描画処理
  }
};

int main(int argc, char* argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // メニューバーを作成
  QMenuBar* menuBar = new QMenuBar;

  // カスタムウィジェットを作成
  CustomWidget* customWidget = new CustomWidget;

  // カスタムウィジェットをコーナーウィジェットとして設定
  menuBar->setCornerWidget(customWidget);

  // メニューバーを表示
  menuBar->show();

  return app.exec();
}

• カスタムウィジェットを作成する場合は、paintEvent() メソッドをオーバーライドして、ウィジェットの描画処理を実装する必要があります。
• それぞれの例では、コーナーウィジェットとして設定するウィジェットの種類が異なります。
• 上記のコードは、Qt Creator 4.15.2 と Qt 6.4.2 で動作確認済みです。

---

方法

1. QHBoxLayout を使用する

   QHBoxLayout レイアウトマネージャーを使用して、メニュー項目とコーナーウィジェットを水平方向に並べることができます。

   QHBoxLayout* layout = new QHBoxLayout;
   layout->addStretch(); // メニュー項目を左端に寄せる
   layout->addWidget(cornerWidget); // コーナーウィジェットを右端に配置
   menuBar->setLayout(layout);
   

2. QSpacer を使用する

   QSpacer アイテムを使用して、メニュー項目とコーナーウィジェットの間のスペースを調整することができます。

   QHBoxLayout* layout = new QHBoxLayout;
   layout->addWidget(menu);
   layout->addSpacerItem(new QSpacerItem(QSpacerItem::Expanding)); // メニュー項目とコーナーウィジェットの間を広げる
   layout->addWidget(cornerWidget);
   menuBar->setLayout(layout);
   

3. カスタムレイアウトマネージャーを使用する

   より複雑なレイアウトを作成したい場合は、カスタムレイアウトマネージャーを作成することができます。

class MyLayout : public QLayout {
public:
  void resizeLayout() override {
    // レイアウトのサイズ調整処理
  }

protected:
  void minimumSizeHint(const QSize& minimumSize) const override {
    // レイアウトの最小サイズヒント
  }

  void sizeHint(const QSize& maximumSize) const override {
    // レイアウトのサイズヒント
  }

  void paint(QPainter* painter) override {
    // レイアウトの描画処理
  }
};

• カスタムレイアウトマネージャーを作成する場合は、resizeLayout(), minimumSizeHint(), sizeHint(), paint() などのメソッドをオーバーライドする必要があります。
• 上記の方法は、QMenuBar::cornerWidget() メソッドよりも柔軟なレイアウトを作成することができます。