Qt WidgetsでQMessageBox::textInteractionFlagsを使いこなす！ テキスト操作を自由自在に操る

QMessageBox::textInteractionFlags メソッドは、QMessageBox ウィジェット内のテキストラベルのテキストインタラクションフラグを設定します。これらのフラグは、テキストラベル内のテキストに対するユーザーの操作を制御します。

使用方法

このメソッドは以下の形式で使用します。

void QMessageBox::setTextInteractionFlags(Qt::TextInteractionFlags flags);

引数 flags には、設定するテキストインタラクションフラグをビットマスク形式で指定します。使用可能なフラグは以下のとおりです。

• Qt::CopyAvailable
  テキストをコピーできるようにします。
• Qt::TextEditable
  テキストを編集できるようにします。
• Qt::LinksAccessible
  テキスト内のリンクをクリックできるようにします。
• Qt::TextSelectable
  テキストを選択できるようにします。
• Qt::NoTextInteraction
  テキストに対するユーザーの操作をすべて無効にします。

例

以下の例では、QMessageBox ウィジェット内のテキストラベルのテキストを編集できるように設定します。

QMessageBox msgBox;
msgBox.setText("This is a text message.");
msgBox.setTextInteractionFlags(Qt::TextEditable);
msgBox.exec();

• テキストインタラクションフラグは、プラットフォームによって異なる場合があります。詳細については、Qt ドキュメントを参照してください。
• テキストインタラクションフラグは、QMessageBox ウィジェットの標準ボタンの動作に影響を与えます。たとえば、Qt::TextEditable フラグを設定すると、OK ボタンが Apply ボタンに変更されます。
• setTextInteractionFlags メソッドは、QMessageBox ウィジェット内のテキストラベルのみに適用されます。他のウィジェット内のテキストラベルに適用するには、そのウィジェットの setTextInteractionFlags メソッドを使用する必要があります。

QMessageBox::textInteractionFlags メソッドを使用して、QMessageBox ウィジェット内のテキストラベルのテキストインタラクションフラグを設定することで、ユーザーによるテキスト操作を制御することができます。

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例 1: テキストを選択できるようにする

QMessageBox msgBox;
msgBox.setText("This is a text message that can be selected.");
msgBox.setTextInteractionFlags(Qt::TextSelectable);
msgBox.exec();

例 2: テキスト内のリンクをクリックできるようにする

この例では、QMessageBox ウィジェット内のテキストラベルのテキスト内のリンクをクリックできるように設定します。

QMessageBox msgBox;
msgBox.setText("<a href=\"https://www.qt.io\">This is a text message with a link.</a>");
msgBox.setTextInteractionFlags(Qt::LinksAccessible);
msgBox.exec();

例 3: テキストを編集できるようにする

QMessageBox msgBox;
msgBox.setText("This is a text message that can be edited.");
msgBox.setTextInteractionFlags(Qt::TextEditable);
msgBox.exec();

例 4: テキストをコピーできるようにする

QMessageBox msgBox;
msgBox.setText("This is a text message that can be copied.");
msgBox.setTextInteractionFlags(Qt::CopyAvailable);
msgBox.exec();

例 5: 複数のフラグを組み合わせる

この例では、QMessageBox ウィジェット内のテキストラベルのテキストを選択、編集、およびコピーできるように設定します。

QMessageBox msgBox;
msgBox.setText("This is a text message that can be selected, edited, and copied.");
msgBox.setTextInteractionFlags(Qt::TextSelectable | Qt::TextEditable | Qt::CopyAvailable);
msgBox.exec();

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代替方法

以下に、QMessageBox::textInteractionFlags メソッドの代替方法をいくつか示します。

• QTextBrowser ウィジェットを使用する
  QTextBrowser ウィジェットは、QMessageBox ウィジェットよりも柔軟なテキストインタラクション機能を提供します。QTextBrowser ウィジェットには、テキストの選択、編集、コピー、リンクのクリックなどの機能を有効にするためのプロパティが用意されています。

QTextBrowser browser;
browser.setText("This is a text message with links and images.");
browser.setOpenExternalLinks(true);
browser.setSourcePath("https://www.qt.io");

QMessageBox msgBox;
msgBox.setTextInteractionFlags(Qt::NoTextInteraction);
msgBox.setLayout(&browser);
msgBox.exec();

• QLabel ウィジェットとカスタムイベントハンドラを使用する
  QLabel ウィジェットは、テキストを表示するシンプルなウィジェットですが、カスタムイベントハンドラを使用してテキストインタラクションをシミュレートすることができます。

QLabel label("This is a text message.");
label.installEventFilter(this);

bool eventFilter(QObject *obj, QEvent *event)
{
    if (event->type() == QEvent::MouseButtonPress)
    {
        QMouseEvent *mouseEvent = static_cast<QMouseEvent *>(event);
        if (mouseEvent->button() == Qt::LeftButton)
        {
            // テキストを選択する
            QTextCursor cursor = label.cursor();
            cursor.setPosition(mouseEvent->pos());
            cursor.movePosition(QTextCursor::StartOfWord, QTextCursor::WordSelection);
            cursor.movePosition(QTextCursor::EndOfWord, QTextCursor::WordSelection);
            label.setSelectedText(cursor.selectedText());
        }
        else if (mouseEvent->button() == Qt::RightButton)
        {
            // コンテキストメニューを表示する
            QMenu menu(this);
            menu.addAction("Copy", this, SLOT(copyText()));
            menu.addAction("Paste", this, SLOT(pasteText()));
            menu.exec(mouseEvent->globalPos());
        }
        return true;
    }
    return QObject::eventFilter(obj, event);
}

void copyText()
{
    QClipboard *clipboard = QApplication::clipboard();
    clipboard->setText(label.selectedText());
}

void pasteText()
{
    QClipboard *clipboard = QApplication::clipboard();
    label.setText(label.text() + clipboard->text());
}

• QTextEdit ウィジェットを使用する
  QTextEdit ウィジェットは、より高度なテキスト編集機能を提供します。QTextEdit ウィジェットには、テキストの選択、編集、コピー、書式設定、検索などの機能が用意されています。

QTextEdit editor;
editor.setText("This is a text message with rich formatting.");

QMessageBox msgBox;
msgBox.setTextInteractionFlags(Qt::NoTextInteraction);
msgBox.setLayout(&editor);
msgBox.exec();

選択方法

どの代替方法を使用するかは、アプリケーションのニーズによって異なります。

• シンプルなテキスト編集機能が必要な場合
  QTextEdit ウィジェットを使用します。
• 柔軟性とコントロールが必要な場合
  QTextBrowser ウィジェットまたは QLabel ウィジェットとカスタムイベントハンドラを使用します。

• QTextBrowser ウィジェット、QLabel ウィジェット、および QTextEdit ウィジェットは、Qt 4.0 以降で使用できます。
• QMessageBox::textInteractionFlags メソッドは、Qt 5.0 以降で使用できます。