Qt WidgetsにおけるQMenuBar::triggered()の徹底解説


QMenuBar::triggered()は、Qt WidgetsにおけるQMenuBarウィジェットのシグナルであり、メニューバー内のアクションがトリガーされたときに発生します。このシグナルは、メニューバー内のアクションに関連する処理を実行するために使用されます。

使用方法

QMenuBar::triggered()シグナルを使用するには、まず、シグナルをスロットに接続する必要があります。スロットは、シグナルが発生したときに呼び出される関数です。シグナルとスロットを接続するには、connect()関数を使用します。

connect(menuBar, &QMenuBar::triggered, this, &MyClass::onTriggered);

上記のコードは、menuBarウィジェットのtriggered()シグナルをMyClassクラスのonTriggered()スロットに接続します。

onTriggered()スロット

onTriggered()スロットは、メニューバー内のアクションがトリガーされたときに呼び出されます。このスロット内で、アクションに関連する処理を実行することができます。

void MyClass::onTriggered(QAction *action)
{
    if (action == actionExit)
    {
        close();
    }
    else if (action == actionAbout)
    {
        QMessageBox::about(this, "About", "This is an example application.");
    }
}

上記のコードは、onTriggered()スロットの例です。このスロットでは、actionExitアクションとactionAboutアクションがトリガーされた場合の処理が定義されています。

QActionオブジェクト

onTriggered()スロットには、トリガーされたアクションを表すQActionオブジェクトが渡されます。このオブジェクトを使用して、アクションに関する情報にアクセスすることができます。

QString text = action->text();
QIcon icon = action->icon();

上記のコードは、アクションのテキストとアイコンを取得する例です。



#include <QApplication>
#include <QMenuBar>
#include <QMenu>
#include <QAction>
#include <QMessageBox>

class MainWindow : public QWidget
{
public:
    MainWindow()
    {
        createMenuBar();
    }

private:
    void createMenuBar()
    {
        menuBar = new QMenuBar(this);

        fileMenu = menuBar->addMenu("ファイル");
        editMenu = menuBar->addMenu("編集");

        actionExit = new QAction("終了", this);
        actionExit->connect(SIGNAL(triggered()), this, SLOT(close()));
        fileMenu->addAction(actionExit);

        actionAbout = new QAction("について", this);
        actionAbout->connect(SIGNAL(triggered()), this, SLOT(about()));
        editMenu->addAction(actionAbout);

        setMenuBar(menuBar);
    }

    void about()
    {
        QMessageBox::about(this, "About", "This is an example application.");
    }

private:
    QMenuBar *menuBar;
    QMenu *fileMenu;
    QMenu *editMenu;
    QAction *actionExit;
    QAction *actionAbout;
};

int main(int argc, char *argv[])
{
    QApplication app(argc, argv);

    MainWindow window;
    window.show();

    return app.exec();
}

このコードを実行すると、以下のメニューバーが表示されます。

「ファイル」メニューをクリックすると、次のアクションが表示されます。

「編集」メニューをクリックすると、次のアクションが表示されます。

「終了」アクションをクリックすると、アプリケーションが終了します。「について」アクションをクリックすると、アプリケーションに関する情報が表示されます。

  • カスタムアクションを作成する
  • キーボードショートカットをアクションに割り当てる
  • サブメニューを作成する


QAction::triggered() シグナルを使用する

QMenuBar::triggered() シグナルは、メニューバー内のすべてのアクションに対して発生します。 特定のアクションにのみ処理を関連付けたい場合は、そのアクションの triggered() シグナルを直接接続する方が効率的です。

connect(actionExit, &QAction::triggered, this, &MyClass::onExit);

上記のコードは、actionExit アクションの triggered() シグナルを MyClass クラスの onExit() スロットに接続します。

QMenu::aboutToShow() シグナルを使用する

メニューが開こうとするときに処理を実行したい場合は、QMenu::aboutToShow() シグナルを使用できます。

connect(fileMenu, &QMenu::aboutToShow, this, &MyClass::onFileMenuAboutToShow);

上記のコードは、fileMenu メニューの aboutToShow() シグナルを MyClass クラスの onFileMenuAboutToShow() スロットに接続します。

キーボードショートカットを使用する

アクションにキーボードショートカットを割り当てることで、ユーザーがキーボードを使用してアクションをトリガーできるようにすることができます。

actionExit->setShortcut(QKeySequence(Qt::CTRL + Qt::Key_Q));

上記のコードは、actionExit アクションに Ctrl+Q キーボードショートカットを割り当てます。

カスタムイベントを使用する

上記の方法でニーズを満たせない場合は、カスタムイベントを使用することができます。 カスタムイベントは、アプリケーション内で独自に定義して使用できるイベントです。

MyCustomEvent event(MyCustomEvent::ActionTriggered);
event.action = actionExit;
QApplication::postEvent(this, &event);

上記のコードは、actionExit アクションがトリガーされたときに MyCustomEvent イベントをアプリケーションに送信します。

選択方法

どの代替方法を使用するかは、状況によって異なります。 特定のアクションにのみ処理を関連付けたい場合は、QAction::triggered() シグナルを使用するのが最善です。 メニューが開こうとするときに処理を実行したい場合は、QMenu::aboutToShow() シグナルを使用します。 ユーザーがキーボードを使用してアクションをトリガーできるようにしたい場合は、キーボードショートカットを使用します。 上記の方法でニーズを満たせない場合は、カスタムイベントを使用します。