Qt GUI プログラミング: QImageWriter::format() 関数で画像フォーマットを取得する方法

QImageWriter::format() 関数は、Qt GUI において画像をファイルやデバイスに書き込む際に使用される QImageWriter クラスのメソッドです。この関数は、書き込まれる画像のフォーマットを取得します。

構文

QByteArray QImageWriter::format() const;

戻り値

書き込まれる画像のフォーマットを表す QByteArray 型の値を返します。

例

QImageWriter writer("image.png");
if (!writer.canWrite()) {
    // エラー処理
}

QByteArray format = writer.format();
if (format == "PNG") {
    // PNG フォーマットで書き込む
} else {
    // 他のフォーマットで書き込む
}

詳細

QImageWriter::format() 関数は、書き込まれる画像のフォーマットを文字列形式で返します。このフォーマットは、QImageWriter コンストラクタで指定されたフォーマット、または setFormat() メソッドで設定されたフォーマットになります。

複数のフォーマットをサポートする画像形式の場合、QImageWriter::canWrite() 関数を使用して、書き込み可能なフォーマットを確認することができます。
QImageWriter::format() 関数は、書き込み操作を開始する前に呼び出す必要があります。

上記以外にも、QImageWriter クラスには画像の品質や圧縮率を設定するなどのメソッドが用意されています。これらのメソッドの詳細については、Qt ドキュメントを参照してください。

#include <QCoreApplication>
#include <QImage>
#include <QImageWriter>

int main(int argc, char *argv[]) {
    QCoreApplication a(argc, argv);

    // 画像を作成
    QImage image("image.png");

    // 画像ライターを作成
    QImageWriter writer("image.png");

    // PNG フォーマットで書き込む
    if (writer.canWrite()) {
        writer.write(image);
    } else {
        // エラー処理
    }

    return 0;
}

例 2: JPEG 形式で画像を書き込む

#include <QCoreApplication>
#include <QImage>
#include <QImageWriter>

int main(int argc, char *argv[]) {
    QCoreApplication a(argc, argv);

    // 画像を作成
    QImage image("image.jpg");

    // 画像ライターを作成
    QImageWriter writer("image.jpg");

    // JPEG フォーマットで書き込む
    if (writer.canWrite()) {
        writer.write(image);
    } else {
        // エラー処理
    }

    return 0;
}

例 3: 書き込み可能なフォーマットを確認する

#include <QCoreApplication>
#include <QImage>
#include <QImageWriter>

int main(int argc, char *argv[]) {
    QCoreApplication a(argc, argv);

    // 画像を作成
    QImage image("image.png");

    // 画像ライターを作成
    QImageWriter writer("image.png");

    // 書き込み可能なフォーマットを確認
    QStringList formats = writer.supportedFormats();
    for (const QString &format : formats) {
        qDebug() << format;
    }

    return 0;
}

説明

例 1 では、PNG 形式で画像を書き込む方法を示しています。

例 2 では、JPEG 形式で画像を書き込む方法を示しています。

QPainter を使用する

QPainter クラスを使用して、画像を直接ファイルやデバイスに描画することができます。この方法は、より柔軟な描画制御が可能ですが、QImageWriter::format() 関数よりも複雑になります。

例

#include <QCoreApplication>
#include <QPainter>
#include <QImage>

int main(int argc, char *argv[]) {
    QCoreApplication a(argc, argv);

    // 画像を作成
    QImage image("image.png");

    // ペインターを作成
    QPainter painter(&image);

    // 画像に描画
    painter.fillRect(0, 0, image.width(), image.height(), Qt::red);

    // ファイルに書き込む
    image.save("image.png");

    return 0;
}

QPixmap を使用する

QPixmap クラスを使用して、画像をファイルやデバイスに書き込むことができます。QPixmap クラスは、QImage クラスと同様に画像を表現しますが、より効率的なメモリ管理が可能です。

例

#include <QCoreApplication>
#include <QPixmap>
#include <QImage>

int main(int argc, char *argv[]) {
    QCoreApplication a(argc, argv);

    // 画像を作成
    QImage image("image.png");

    // ピックスマップを作成
    QPixmap pixmap = QPixmap::fromImage(image);

    // ファイルに書き込む
    pixmap.save("image.png");

    return 0;
}

Qt Widgets を使用する

QLabel などの Qt Widgets を使用して、画像を表示することができます。これらのウィジェットは、画像をファイルから読み込み、ウィジェット内に表示することができます。

例

#include <QApplication>
#include <QLabel>
#include <QImage>

int main(int argc, char *argv[]) {
    QApplication a(argc, argv);

    // 画像を作成
    QImage image("image.png");

    // ラベルを作成
    QLabel label;

    // 画像をラベルに設定
    label.setPixmap(QPixmap::fromImage(image));

    // ラベルを表示
    label.show();

    return a.exec();
}

Qt Quick Controls を使用する

Image コンポーネントなどの Qt Quick Controls を使用して、画像を表示することができます。これらのコンポーネントは、Declarative syntax を使用して画像を定義することができます。

例

import QtQuick 2.0

Image {
    source: "image.png"
    width: 200
    height: 200
}

説明

上記は、QImageWriter::format() 関数以外の画像書き込み方法の例です。

各方法にはそれぞれ長所と短所があります。

Qt Quick Controls を使用すると、Declarative syntax を使用して画像を定義することができますが、Qt Widgets よりも複雑になります。
Qt Widgets を使用すると、簡単に画像を表示することができますが、柔軟性が制限されます。
QPixmap を使用すると、より効率的なメモリ管理が可能ですが、QImageWriter::format() 関数よりも機能が制限されます。
QPainter を使用すると、より柔軟な描画制御が可能ですが、複雑になります。