Qt GUIプログラミング：QInputDevice::hasCapability()でタッチスクリーンやマウスの機能を賢く使いこなす

QInputDevice::hasCapability() は、Qt GUI における QInputDevice クラスのメソッドで、入力デバイスが特定の機能を持っているかどうかを確認するために使用されます。たとえば、タッチスクリーンデバイスが 位置情報 を提供できるかどうかを確認したり、マウスデバイスが ホイール を備えているかどうかを確認したりするために使用できます。

メソッドの構文

bool QInputDevice::hasCapability(QInputDevice::Capability capability) const

引数

• capability: 検査する機能を表す QInputDevice::Capability 型の値。

戻り値

• デバイスが指定された機能を持っている場合は true、そうでない場合は false を返します。

QInputDevice *device = QInputDevice::devices().first();

if (device->hasCapability(QInputDevice::Capability::Position)) {
    // デバイスは位置情報を提供できます。
    QPoint position = device->position();
    // ...
} else {
    // デバイスは位置情報を提供できません。
}

• QInputDevice::devices() 関数は、利用可能なすべての入力デバイスのリストを返します。
• QInputDevice::Capability 型には、以下の定数があります。
  • None: デバイス機能に関する情報が利用できません。
  • Position: デバイスの位置情報を利用できます。
  • Area: デバイスの接触面積情報を利用できます。
  • Pressure: デバイスの圧力情報を利用できます。
  • Velocity: デバイスの速度情報を利用できます。
  • Keys: デバイスのキー情報を利用できます.
  • KeyboardType: デバイスのキーボードタイプ情報を利用できます。
  • PointingDevice: デバイスがポインティングデバイスであるかどうかを判断できます。
  • TouchPoints: デバイスがマルチタッチデバイスであるかどうかを判断できます。

• Qt の最新バージョンでは、機能や API が変更されている可能性があります。
• この説明は、Qt 6.7.1 を基にしています。

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QInputDevice *device = QInputDevice::devices().first();

if (device->hasCapability(QInputDevice::Capability::TouchPoints)) {
    // デバイスはマルチタッチデバイスです。
    int numTouchPoints = device->numTouchPoints();
    for (int i = 0; i < numTouchPoints; ++i) {
        QTouchEvent::TouchPoint touchPoint = device->touchPoint(i);
        QPoint pos = touchPoint.pos();
        // ...
    }
} else {
    // デバイスはマルチタッチデバイスではありません。
}

例2：マウスデバイスのホイール機能を確認

QInputDevice *device = QInputDevice::devices().first();

if (device->hasCapability(QInputDevice::Capability::Wheel)) {
    // デバイスはホイールを備えています。
    connect(device, &QInputDevice::wheel, this, &MyClass::onWheelEvent);
} else {
    // デバイスはホイールを備えていません。
}

QInputDevice *device = QInputDevice::devices().first();

if (device->hasCapability(QInputDevice::Capability::Keys)) {
    // デバイスはキー情報を提供できます。
    connect(device, &QInputDevice::keyPress, this, &MyClass::onKeyEvent);
} else {
    // デバイスはキー情報を提供できません。
}

• 具体的な使用方法は、アプリケーションの要件によって異なります。
• これらの例は、QInputDevice::hasCapability() メソッドの使用方法を示すほんの一例です。

• Qt の最新バージョンでは、機能や API が変更されている可能性があります。
• この説明は、Qt 6.7.1 を基にしています。

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QInputDevice::hasCapability() メソッド以外にも、Qt GUI における 入力デバイスの機能を確認 する方法はいくつかあります。

方法1：QInputDevice::type() メソッドを使用する

QInputDevice::type() メソッドは、入力デバイスの種類 を返します。デバイスの種類を知ることで、そのデバイスが持つ機能を推測することができます。

QInputDevice *device = QInputDevice::devices().first();

if (device->type() == QInputDevice::DeviceType::TouchScreen) {
    // デバイスはタッチスクリーンデバイスです。
    // ...
} else if (device->type() == QInputDevice::DeviceType::Mouse) {
    // デバイスはマウスデバイスです。
    // ...
} else if (device->type() == QInputDevice::DeviceType::Keyboard) {
    // デバイスはキーボードデバイスです。
    // ...
} else {
    // デバイスの種類が不明です。
}

方法2：デバイス固有のメソッドを使用する

一部の入力デバイスは、デバイス固有のメソッド を提供して、そのデバイスが持つ機能を確認することができます。たとえば、タッチスクリーンデバイスの場合、QTouchScreenDevice::touchPoints() メソッドを使用して、デバイスがマルチタッチをサポートしているかどうかを確認できます。

QInputDevice *device = QInputDevice::devices().first();

if (qobject_cast<QTouchScreenDevice *>(device)) {
    QTouchScreenDevice *touchScreenDevice = static_cast<QTouchScreenDevice *>(device);
    if (touchScreenDevice->touchPoints() > 1) {
        // デバイスはマルチタッチをサポートしています。
        // ...
    } else {
        // デバイスはマルチタッチをサポートしていません。
        // ...
    }
}

方法3：シグナルとスロットを使用する

入力デバイスがイベントを発生させる場合、シグナルとスロット を使用してそのイベントを検出することができます。たとえば、マウスデバイスがホイールイベントを発生させる場合、QInputDevice::wheel() シグナルを接続して、ホイールが回転したことを検出することができます。

QInputDevice *device = QInputDevice::devices().first();

connect(device, &QInputDevice::wheel, this, &MyClass::onWheelEvent);

• 具体的な使用方法は、アプリケーションの要件によって異なります。
• 上記の方法は、QInputDevice::hasCapability() メソッドよりも汎用性が高く、より柔軟な方法で入力デバイスの機能を確認することができます。

• Qt の最新バージョンでは、機能や API が変更されている可能性があります。
• この説明は、Qt 6.7.1 を基にしています。