【初心者向け】Qt GUIプログラミング：マウスカーソルを思いのままに！QCursor::setShape()の使い方

Qt GUIライブラリには、QCursorクラスという便利な機能があります。このクラスを使用すると、マウスカーソルの形状を制御することができます。QCursor::setShape() メソッドは、カーソルの形状を設定するために使用されます。

使い方

QCursor::setShape() メソッドを使用するには、以下の手順に従います。

1. Qt::CursorShape 型の変数を作成する

   まず、Qt::CursorShape 型の変数を作成する必要があります。この変数は、カーソルの形状を表す値を格納します。Qt::CursorShape 型には、標準的なカーソル形状を表す定数が定義されています。

   // カーソル形状を表す変数
   Qt::CursorShape cursorShape;
   

2. カーソル形状を設定する

   cursorShape 変数に、カーソル形状を表す定数値を代入します。

   // カーソル形状を矢印形に設定
   cursorShape = Qt::ArrowCursor;
   

3. QCursor::setShape() メソッドを呼び出す

   QCursor::setShape() メソッドを呼び出し、cursorShape 変数に設定したカーソル形状を適用します。

   // カーソル形状を適用
   QCursor::setShape(cursorShape);
   

例

以下のコードは、マウスカーソルを矢印形に設定する例です。

// Qt ヘッダーファイルのインクルード
#include <QApplication>
#include <QCursor>

int main(int argc, char *argv[]) {
  // Qt アプリケーションの作成
  QApplication app(argc, argv);

  // カーソル形状を表す変数
  Qt::CursorShape cursorShape = Qt::ArrowCursor;

  // カーソル形状を適用
  QCursor::setShape(cursorShape);

  // メッセージループの実行
  return app.exec();
}

カスタムカーソル形状

Qt::CursorShape 型には、標準的なカーソル形状を表す定数が定義されていますが、QCursor::setShape() メソッドを使用して、独自のカーソル形状を設定することもできます。これを行うには、QBitmap オブジェクトとマスクオブジェクトを作成し、QCursor コンストラクタを使用して新しいカーソルオブジェクトを作成する必要があります。

注意事項

• カーソル形状を変更する前に、現在のカーソル形状を取得するには、QCursor::shape() メソッドを使用できます。
• QCursor::setShape() メソッドは、ウィジェットにカーソル形状を設定します。アプリケーション全体のカーソル形状を設定するには、QGuiApplication::setOverrideCursor() メソッドを使用する必要があります。

これらの資料を参照することで、Qt GUIにおける QCursor::setShape() メソッドをより深く理解することができます。

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#include <QApplication>
#include <QCursor>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // カーソル形状を表す変数
  Qt::CursorShape cursorShape = Qt::ArrowCursor;

  // カーソル形状を適用
  QCursor::setShape(cursorShape);

  // メッセージループの実行
  return app.exec();
}

例2：カーソル形状を十字形に設定する

#include <QApplication>
#include <QCursor>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // カーソル形状を表す変数
  Qt::CursorShape cursorShape = Qt::CrossCursor;

  // カーソル形状を適用
  QCursor::setShape(cursorShape);

  // メッセージループの実行
  return app.exec();
}

例3：カーソル形状をテキスト入力形に設定する

#include <QApplication>
#include <QCursor>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // カーソル形状を表す変数
  Qt::CursorShape cursorShape = Qt::IBeamCursor;

  // カーソル形状を適用
  QCursor::setShape(cursorShape);

  // メッセージループの実行
  return app.exec();
}

例4：カスタムカーソル形状を設定する

#include <QApplication>
#include <QCursor>
#include <QPixmap>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // カーソル画像を作成
  QPixmap cursorImage("custom_cursor.png");

  // マスクを作成
  QMask cursorMask(cursorImage.size());
  cursorMask.fill(QColor(0, 0, 0, 0)); // 透明なマスクを作成
  cursorMask.fill(cursorImage.mask());

  // カーソルオブジェクトを作成
  QCursor cursor(cursorImage, cursorMask);

  // カーソル形状を適用
  QCursor::setShape(cursor);

  // メッセージループの実行
  return app.exec();
}

このコードは、custom_cursor.png という名前の画像ファイルを使用して、カスタムカーソル形状を設定します。画像ファイルは、アルファチャンネルを含む PNG 形式である必要があります。

• カーソル形状を変更する前に、現在のカーソル形状を取得するには、QCursor::shape() メソッドを使用できます。
• 上記のコードはあくまで例であり、実際のアプリケーションでは状況に応じて変更する必要があります。

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代替方法

以下に、QCursor::setShape() の代替方法をいくつか紹介します。

QWidget::setCursor() メソッド

このメソッドは、特定のウィジェットにカーソル形状を設定するために使用します。QCursor::setShape() メソッドと異なり、このメソッドはアプリケーション全体のカーソル形状ではなく、特定のウィジェットにのみ適用されます。

// ウィジェットにカーソル形状を設定
widget->setCursor(Qt::CrossCursor);

QGuiApplication::setOverrideCursor() メソッド

このメソッドは、一時的にアプリケーション全体のカーソル形状を設定するために使用します。QCursor::setShape() メソッドとは異なり、このメソッドはカーソル形状を永続的に設定するのではなく、指定された時間経過後または別のカーソル形状が設定されるまで維持されます。

// アプリケーション全体のカーソル形状を一時的に設定
QGuiApplication::setOverrideCursor(Qt::WaitCursor);

// 5秒後にカーソル形状を元に戻す
QTimer::singleShot(5000, this, SLOT(resetCursor()));

void resetCursor() {
  QGuiApplication::setOverrideCursor(Qt::ArrowCursor);
}

カスタムカーソルクラス

class CustomCursor : public QObject {
public:
  CustomCursor(const QPixmap &pixmap, const QMask &mask);

  void setPosition(const QPoint &pos);

private:
  QPixmap pixmap_;
  QMask mask_;
};

CustomCursor::CustomCursor(const QPixmap &pixmap, const QMask &mask)
  : pixmap_(pixmap),
    mask_(mask)
{
}

void CustomCursor::setPosition(const QPoint &pos) {
  // カーソルを画面に描画する処理
}

プラットフォーム固有の API

一部のプラットフォームでは、QCursor::setShape() メソッドよりも高度なカーソル制御機能を提供するプラットフォーム固有の API が用意されています。これらの API を使用するには、プラットフォーム固有のドキュメントを参照する必要があります。

• カスタムカーソルクラスを作成する場合は、パフォーマンスとメモリ使用量に注意する必要があります。
• 使用する代替方法は、アプリケーションの要件によって異なります。
• 上記の代替方法は、それぞれ異なる状況で役立ちます。