日付時刻編集をレベルアップ！Qt Widgets：QDateTimeEditのcurrentSectionプロパティで実現できる高度な機能

QDateTimeEdit ウィジェットは、日付と時刻の編集を可能にする便利なツールです。currentSection プロパティは、現在編集されている日付または時刻のセクションを示します。これは、ユーザーが年、月、日、時、分、秒のいずれを操作しているかを判断するのに役立ちます。

使用方法

currentSection プロパティは、次のように使用できます。

QDateTimeEdit dateTimeEdit;

// 現在編集されているセクションを取得
QDateTimeEdit::Section currentSection = dateTimeEdit.currentSection();

// 特定のセクションにフォーカスを設定
dateTimeEdit.setCurrentSection(QDateTimeEdit::YearSection);

セクションの種類

QDateTimeEdit ウィジェットで利用可能なセクションは次のとおりです。

• SecondSection: 秒
• MinuteSection: 分
• HourSection: 時
• DaySection: 日
• MonthSection: 月
• YearSection: 年

例

次の例では、QDateTimeEdit ウィジェットを使用して、ユーザーが入力した日付と時刻に基づいて曜日を計算する方法を示します。

QDateTimeEdit dateTimeEdit;

// 信号接続
connect(dateTimeEdit, &QDateTimeEdit::dateTimeChanged, this, &MyClass::calculateDayOfWeek);

// 曜日を計算するスロット
void MyClass::calculateDayOfWeek() {
    QDate date = dateTimeEdit.date();
    int dayOfWeek = date.dayOfWeek();

    // 曜日を表示
    QString dayOfWeekString;
    switch (dayOfWeek) {
        case 1:
            dayOfWeekString = "月曜日";
            break;
        case 2:
            dayOfWeekString = "火曜日";
            break;
        case 3:
            dayOfWeekString = "水曜日";
            break;
        case 4:
            dayOfWeekString = "木曜日";
            break;
        case 5:
            dayOfWeekString = "金曜日";
            break;
        case 6:
            dayOfWeekString = "土曜日";
            break;
        case 7:
            dayOfWeekString = "日曜日";
            break;
    }

    QMessageBox::information(this, "曜日", dayOfWeekString);
}

この例では、dateTimeChanged 信号が接続され、ユーザーが日付または時刻を変更するたびに calculateDayOfWeek スロットが呼び出されます。このスロットは、QDateTimeEdit ウィジェットの現在の値を使用して日付を取得し、曜日を計算します。次に、計算された曜日を QMessageBox を使用してユーザーに表示します。

• ユーザーが編集しようとしているセクションを制限するには、setInputMask メソッドを使用できます。
• currentSection プロパティを変更しても、dateTime プロパティの値は更新されません。
• currentSection プロパティは、displayedSections プロパティで表示されるセクションにのみ適用されます。

---

#include <QApplication>
#include <QDateTimeEdit>
#include <QMessageBox>

class MyClass : public QObject {
public:
    MyClass(QWidget *parent = nullptr);

private:
    void calculateDayOfWeek();

private slots:
    void onDateTimeChanged();
};

MyClass::MyClass(QWidget *parent) : QObject(parent) {
    dateTimeEdit = new QDateTimeEdit(this);
    dateTimeEdit->setDisplayFormat("yyyy-MM-dd HH:mm:ss");

    connect(dateTimeEdit, &QDateTimeEdit::dateTimeChanged, this, &MyClass::onDateTimeChanged);
}

void MyClass::calculateDayOfWeek() {
    QDate date = dateTimeEdit->date();
    int dayOfWeek = date.dayOfWeek();

    QString dayOfWeekString;
    switch (dayOfWeek) {
        case 1:
            dayOfWeekString = "月曜日";
            break;
        case 2:
            dayOfWeekString = "火曜日";
            break;
        case 3:
            dayOfWeekString = "水曜日";
            break;
        case 4:
            dayOfWeekString = "木曜日";
            break;
        case 5:
            dayOfWeekString = "金曜日";
            break;
        case 6:
            dayOfWeekString = "土曜日";
            break;
        case 7:
            dayOfWeekString = "日曜日";
            break;
    }

    QMessageBox::information(this, "曜日", dayOfWeekString);
}

void MyClass::onDateTimeChanged() {
    calculateDayOfWeek();
}

int main(int argc, char *argv[]) {
    QApplication app(argc, argv);

    MyClass myClass;
    myClass.show();

    return app.exec();
}

このコードを実行すると、以下のようになります。

1. ユーザーが日付または時刻を変更するたびに、calculateDayOfWeek スロットが呼び出されます。
2. このスロットは、QDateTimeEdit ウィジェットの現在の値を使用して日付を取得し、曜日を計算します。
3. 次に、計算された曜日を QMessageBox を使用してユーザーに表示します。

• 計算された曜日を QMessageBox を使用してユーザーに表示します。
• calculateDayOfWeek スロットは、QDateTimeEdit ウィジェットの現在の値を使用して日付を取得し、曜日を計算します。
• dateTimeChanged 信号が calculateDayOfWeek スロットに接続されます。
• このコードは QDateTimeEdit ウィジェットを作成し、"yyyy-MM-dd HH:mm:ss" 形式で日付と時刻を表示するように設定します。

• このコードは、QDateTimeEdit ウィジェットの動作をカスタマイズする方法を示していません。
• このコードは、QDateTimeEdit::currentSection プロパティを使用して、ユーザーが編集しようとしているセクションを判断する方法を示していません。

---

• ユーザーが編集しようとしているセクションを制限するには、setInputMask メソッドを使用できます。
• currentSection プロパティを変更しても、dateTime プロパティの値は更新されません。
• displayedSections プロパティで表示されるセクションにのみ適用されます。

これらの制限により、QDateTimeEdit::currentSection プロパティが常に最適なソリューションとは限らない場合があります。そのような場合は、代替方法を検討する必要があります。

代替方法

QDateTimeEdit::currentSection プロパティの代替方法として、次の方法が考えられます。

• カスタムウィジェットを作成する: 独自のロジックを使用して、ユーザーが現在編集しているセクションを追跡するカスタムウィジェットを作成できます。
• QFocusEvent イベントを監視する: ユーザーが日付または時刻フィールドにフォーカスを設定するたびに発生する QFocusEvent イベントを監視できます。イベントのソースを使用して、ユーザーが編集しようとしているセクションを判断できます。
• QKeyEvent イベントを監視する: ユーザーが日付または時刻を変更するたびに発生する QKeyEvent イベントを監視できます。イベントのキーコードを使用して、ユーザーが編集しようとしているセクションを判断できます。

例

次の例では、QKeyEvent イベントを監視して、ユーザーが編集しようとしているセクションを判断する方法を示します。

#include <QApplication>
#include <QDateTimeEdit>
#include <QKeyEvent>

class MyDateTimeEdit : public QDateTimeEdit {
public:
    MyDateTimeEdit(QWidget *parent = nullptr);

protected:
    void keyPressEvent(QKeyEvent *event) override {
        if (event->key() == Qt::Key_Up || event->key() == Qt::Key_Down) {
            int currentSection = getCurrentSection();

            if (event->key() == Qt::Key_Up) {
                currentSection--;
            } else {
                currentSection++;
            }

            setCurrentSection(currentSection);
        }

        QDateTimeEdit::keyPressEvent(event);
    }

private:
    int getCurrentSection() {
        // 現在のセクションを判断するロジック
    }

    void setCurrentSection(int section) {
        // 特定のセクションにフォーカスを設定するロジック
    }
};

int main(int argc, char *argv[]) {
    QApplication app(argc, argv);

    MyDateTimeEdit dateTimeEdit;
    dateTimeEdit.show();

    return app.exec();
}

このコードを実行すると、ユーザーが上方向キーまたは下方向キーを押すと、編集しているセクションが切り替わります。