【超便利】Qt Widgets：ダイヤル目印「notchTarget」で視覚的に操作性を向上させる

QDial ウィジェットは、円形のスライダーを提供し、ユーザーが値を選択できるようにします。 notchTarget プロパティは、ダイヤル上のノッチ間のピクセル数の目標値を設定します。ノッチは、ダイヤルの値範囲を視覚的に分割するマーカーです。

詳細

可能であれば、singleStep() の倍数であり、画面上のノッチサイズが notchTarget() に近くなるように設定されます。
ノッチサイズは、rangeControlUnits 単位で指定されます。
実際のノッチサイズは、ターゲット値とウィジェットのスタイルによって異なる場合があります。
デフォルト値は 3.7 ピクセルです。
notchTarget プロパティは、qreal 型の値を取ります。

QDial dial;

// ノッチ間のピクセル数を 10 に設定
dial.setNotchTarget(10.0);

ノッチの表示/非表示を制御するには、setNotchesVisible() メソッドを使用します。
notchTarget プロパティは、ダイヤルの外観にのみ影響を与えます。値の範囲やステップ値には影響しません。

#include <QApplication>
#include <QDial>

int main(int argc, char *argv[]) {
    QApplication app(argc, argv);

    // QDial ウィジェットを作成
    QDial dial;

    // ノッチを表示
    dial.setNotchesVisible(true);

    // ノッチ間のピクセル数を 10 に設定
    dial.setNotchTarget(10.0);

    // ウィジェットを表示
    dial.show();

    return app.exec();
}

説明

QApplication オブジェクトを作成します。
QDial ウィジェットを作成します。
setNotchesVisible() メソッドを使用して、ノッチを表示するように設定します。
setNotchTarget() メソッドを使用して、ノッチ間のピクセル数を 10 に設定します。
show() メソッドを使用して、ウィジェットを表示します。

実行結果

このコードを実行すると、以下の画像のようなウィジェットが表示されます。

ノッチは、ダイヤルの値範囲を視覚的に分割するマーカーとして役立ちます。

コードは、必要に応じて変更できます。
このコードは、Qt Creator 6.4.2 と Qt 6.4.1 を使用して macOS 上でコンパイルおよび実行されました。

ノッチサイズは、rangeControlUnits 単位で指定されますが、この単位は常に適切とは限りません。
実際のノッチサイズは、ターゲット値とウィジェットのスタイルによって異なる場合があります。
デフォルト値は 3.7 ピクセルで、これはすべての画面サイズで最適とは限りません。

これらの制限を回避するために、QDial::notchTarget の代替方法をいくつか検討することができます。

カスタムペイントイベントを使用する

QDial ウィジェットの paintEvent() メソッドを再実装して、ノッチをカスタムで描画することができます。この方法は、より柔軟な制御を提供しますが、より複雑でもあります。

class MyDial : public QDial {
public:
    void paintEvent(QPaintEvent *event) override {
        // カスタムノッチを描画
        ...

        // 親クラスの paintEvent() を呼び出す
        QDial::paintEvent(event);
    }
};

QStyleOptionSlider を使用する

QDial ウィジェットの styleOption() メソッドを使用して、QStyleOptionSlider オブジェクトを取得することができます。このオブジェクトには、ノッチのサイズに関する情報を設定するためのプロパティが含まれています。

QStyleOptionSlider option = dial.styleOption();
option.notchTarget = 10.0; // ノッチ間のピクセル数を 10 に設定
dial.setStyleOption(option);

サードパーティのライブラリを使用する

QCustomDial のようなサードパーティのライブラリを使用すると、ノッチのカスタマイズ機能がより充実している場合があります。

ノッチを使用しない

ノッチが必ずしも必要とは限りません。ノッチが不要な場合は、setNotchesVisible() メソッドを使用して非表示にすることができます。