Qt: 専門家も納得！QAbstractItemView::tabKeyNavigationとカスタムナビゲーションウィジェットで高度なナビゲーションを実現

QAbstractItemView::tabKeyNavigationは、Qt Widgetsにおける抽象的なアイテムビュークラスで、タブキーによるナビゲーション機能を制御するためのプロパティです。このプロパティは、ビュー内のアイテム間をタブキーで移動するかどうかを決定します。

デフォルト動作

デフォルトでは、QAbstractItemView::tabKeyNavigationはtrueに設定されており、タブキーでアイテム間を移動できます。

設定方法

QAbstractItemView::tabKeyNavigationプロパティをfalseに設定することで、タブキーによるナビゲーションを無効化できます。

コード例

QTableView *tableView = new QTableView(this);
tableView->setModel(new QStringListModel(QStringList{"Item 1", "Item 2", "Item 3"}));

// タブキーによるナビゲーションを無効化
tableView->setTabKeyNavigation(false);

• QAbstractItemView::tabKeyNavigationプロパティは、QAbstractItemViewを継承するすべてのクラスで利用できます。

例

上記のコード例では、QTableViewを作成し、"Item 1", "Item 2", "Item 3"という3つのアイテムを含むモデルを設定しています。その後、setTabKeyNavigation(false)メソッドを呼び出して、タブキーによるナビゲーションを無効化しています。

この設定により、ユーザーは矢印キーを使用してアイテム間を移動するしかできなくなります。

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タブキーによるナビゲーションと矢印キーによるナビゲーションの両方を有効にする

QTableView *tableView = new QTableView(this);
tableView->setModel(new QStringListModel(QStringList{"Item 1", "Item 2", "Item 3"}));

// タブキーと矢印キーによるナビゲーションを有効にする
tableView->setTabKeyNavigation(true);
tableView->setSelectionMode(QAbstractItemView::SelectionMode::SingleSelection);

この設定により、ユーザーはタブキーまたは矢印キーを使用してアイテム間を移動し、1つのアイテムを選択することができます。

タブキーで横方向にのみナビゲーションする

QTableView *tableView = new QTableView(this);
tableView->setModel(new QStringListModel(QStringList{"Item 1", "Item 2", "Item 3", "Item 4", "Item 5"}));

// タブキーで横方向にのみナビゲーションする
tableView->setTabKeyNavigation(true);
tableView->setAlternatingRowColors(true);
tableView->horizontalHeader()->setStretchLastSection(true);

このコードでは、setTabKeyNavigation(true)メソッドを呼び出してタブキーによるナビゲーションを有効にし、setAlternatingRowColors(true)メソッドを呼び出して行の色を交互に変更し、horizontalHeader()->setStretchLastSection(true)メソッドを呼び出して最後の列を伸縮するように設定しています。

この設定により、ユーザーはタブキーで横方向にのみアイテム間を移動することができます。

QTableView *tableView = new QTableView(this);
tableView->setModel(new QStringListModel(QStringList{"Item 1", "Item 2", "Item 3", "Item 4", "Item 5"}));

// 特定のアイテム間のみをタブキーで移動できるようにする
tableView->setTabKeyNavigation(true);
tableView->setItemDelegate(new MyItemDelegate(this));

このコードでは、setTabKeyNavigation(true)メソッドを呼び出してタブキーによるナビゲーションを有効にし、setItemDelegate(new MyItemDelegate(this))メソッドを呼び出してカスタムアイテムデリゲートを設定しています。

カスタムアイテムデリゲートクラスは、keyPressEvent()メソッドをオーバーライドして、タブキーによるナビゲーションを制御することができます。

この例では、MyItemDelegateクラスは、"Item 2"と"Item 4"の間のみをタブキーで移動できるように設定しています。

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QAbstractItemView::tabKeyNavigationプロパティは、タブキーによるナビゲーションを制御するための便利なプロパティですが、常に最適なソリューションとは限りません。

場合によっては、QAbstractItemView::tabKeyNavigationプロパティを使用する代わりに、以下の代替方法を検討する必要があります。

カスタムキーイベントハンドラを使用する

QAbstractItemView::keyPressEvent()メソッドをオーバーライドすることで、タブキーによるナビゲーションを完全に制御することができます。

この方法は、より柔軟な制御が必要な場合に役立ちます。

コード例

class MyTableView : public QTableView {
public:
    MyTableView(QWidget *parent = nullptr) : QTableView(parent) {}

protected:
    void keyPressEvent(QKeyEvent *event) override {
        if (event->key() == Qt::Key_Tab) {
            // カスタムナビゲーションロジックを実装する
            if (/* 条件 */) {
                // 特定のアイテムに移動する
                setCurrentItem(indexAt(currentRow(), targetColumn));
            } else {
                // デフォルトのナビゲーションを使用する
                QTableView::keyPressEvent(event);
            }
        } else {
            QTableView::keyPressEvent(event);
        }
    }
};

キーボードショートカットを使用する

QShortcutクラスを使用して、タブキー以外のキーにナビゲーション機能を割り当てることができます。

この方法は、ユーザーインターフェースをより直感的にするのに役立ちます。

コード例

QTableView *tableView = new QTableView(this);
tableView->setModel(new QStringListModel(QStringList{"Item 1", "Item 2", "Item 3"}));

// "Ctrl+N"キーで次のアイテムに移動するショートカットを作成する
QShortcut *nextShortcut = new QShortcut(QKeySequence(Qt::CTRL + Qt::Key_N), tableView);
connect(nextShortcut, &QShortcut::activated, [tableView]() {
    int currentRow = tableView->currentIndex().row();
    if (currentRow < tableView->model()->rowCount() - 1) {
        tableView->setCurrentIndex(tableView->model()->index(currentRow + 1, 0));
    }
});

// "Ctrl+P"キーで前のアイテムに移動するショートカットを作成する
QShortcut *previousShortcut = new QShortcut(QKeySequence(Qt::CTRL + Qt::Key_P), tableView);
connect(previousShortcut, &QShortcut::activated, [tableView]() {
    int currentRow = tableView->currentIndex().row();
    if (currentRow > 0) {
        tableView->setCurrentIndex(tableView->model()->index(currentRow - 1, 0));
    }
});

カスタムナビゲーションウィジェットを使用する

独自のナビゲーションロジックを実装する必要がある場合は、カスタムナビゲーションウィジェットを作成することができます。

この方法は、より複雑なナビゲーション機能が必要な場合に役立ちます。