【決定版】MariaDBで文字列検索を行うための最適な方法:LOCATE関数 vs 代替方法
LOCATE 関数は、MariaDB の SQL 文において、ある文字列 (検索対象) が別の文字列 (検索範囲) の中で最初に現れる位置 を検索するために使用されます。
構文
LOCATE(search_pattern, search_string);
search_string
: 検索範囲となる文字列search_pattern
: 検索対象となる文字列
戻り値
- いずれかの引数が NULL の場合: NULL
- 検索対象が見つからない場合: 0
- 検索対象が見つかった場合: 検索対象が最初に現れる位置 (1 から始まる整数)
例
SELECT LOCATE('世界', 'こんにちは世界');
この例では、"こんにちは世界" という文字列の中で "世界" という文字列が最初に現れる位置を検索します。結果は 5 となります。
詳細
- LOCATE 関数は、複数の検索対象 を検索することができます。その場合は、最初の検索対象のみが検索されます。
- LOCATE 関数は、部分一致 を検索します。つまり、検索対象が検索範囲の一部として含まれていれば、その位置を返します。
- LOCATE 関数は、大文字小文字を区別しません。つまり、"世界" と "せかい" は同じものとして扱われます。
応用例
- 文字列の長さを計算する
- 文字列の一部を別の文字列に置き換える
- 特定の文字列を含むレコードを抽出する
- LOCATE 関数は、MySQL 5.0 以降 で使用できます。
- LOCATE 関数は、パフォーマンスが低下する可能性 があります。頻繁に使用する場合は、別の方法を検討する必要があります。
プログラミング
LOCATE 関数は、SQL 文の中で直接使用 することができます。また、プログラミング言語 と組み合わせて使用することもできます。
例: PHP
<?php
$searchString = "こんにちは世界";
$searchPattern = "世界";
$position = strpos($searchString, $searchPattern);
if ($position !== false) {
echo "検索対象は " . ($position + 1) . " 番目の文字から始まります。" . "\n";
} else {
echo "検索対象が見つかりませんでした。" . "\n";
}
?>
この例では、PHP の strpos()
関数を使用して、"こんにちは世界" という文字列の中で "世界" という文字列が最初に現れる位置を検索します。結果は 5 となり、"検索対象は 5 番目の文字から始まります。" というメッセージが出力されます。
LOCATE 関数は、MariaDB の SQL 文において、文字列検索 を行うための便利な関数です。様々な応用場面で使用することができます。
- 上記以外にも、MariaDB には様々な文字列操作関数があります。詳細は、MariaDB の公式ドキュメントを参照してください。
- 本説明は、MariaDB 10.5 を対象としています。
特定の文字列を含むレコードを抽出する
コード
SELECT *
FROM customers
WHERE LOCATE('東京', address) > 0;
説明
LOCATE('東京', address) > 0
は、address
列に "東京" という文字列が含まれているかどうかを条件としています。- このコードは、
customers
テーブルからaddress
列に "東京" という文字列を含むすべてのレコードを選択します。
文字列の一部を別の文字列に置き換える
目的
products
テーブルの description
列にある "旧型" という文字列を "新型" に置き換える
コード
UPDATE products
SET description = REPLACE(description, '旧型', '新型');
説明
REPLACE(description, '旧型', '新型')
は、description
列の文字列を置き換えるために使用されます。- このコードは、
products
テーブルのdescription
列にある "旧型" という文字列をすべて "新型" に置き換えます。
目的
articles
テーブルの content
列にある文字列の長さを計算する
コード
SELECT LENGTH(content) AS article_length
FROM articles;
説明
LENGTH(content)
は、content
列の文字列の長さを計算するために使用されます。- このコードは、
articles
テーブルのcontent
列にある文字列の長さをすべて計算します。
- 2 つの文字列の間にある文字列を抽出する
- 特定の文字列で終わるレコードを抽出する
- 特定の文字列で始まるレコードを抽出する
- LOCATE 関数は、パフォーマンスが低下する可能性 があります。頻繁に使用する場合は、別の方法を検討する必要があります。
- 上記のコードはあくまで例であり、実際の用途に合わせて変更する必要があります。
- 部分一致しか検索できない
- 大文字小文字を区別しない
- パフォーマンスが低下する可能性 がある
これらの欠点を克服するために、LOCATE 関数の代替方法をいくつか紹介します。
REGEXP 関数
REGEXP 関数は、正規表現 を使用して文字列検索を行うことができます。正規表現は、より柔軟で強力な文字列検索機能を提供します。
例
SELECT *
FROM customers
WHERE REGEXP_LIKE(address, '東京');
説明
REGEXP_LIKE(address, '東京')
は、address
列の文字列が正規表現 "東京" に一致するかどうかを条件としています。- このコードは、
customers
テーブルからaddress
列に "東京" という文字列を含むすべてのレコードを選択します。
利点
- 完全一致 だけでなく、部分一致 や ワイルドカード を使用した検索も可能
- 大文字小文字を区別 できる
- LOCATE 関数よりも 高速 である
欠点
- 正規表現の構文を理解する必要がある
- LOCATE 関数よりも 複雑 である
SUBSTRING_INDEX 関数
SUBSTRING_INDEX 関数は、区切り文字 を使用して文字列を分割し、特定の部分文字列を抽出することができます。
例
SELECT SUBSTRING_INDEX(address, ',', 1) AS city
FROM customers;
説明
SUBSTRING_INDEX(address, ',', 1)
は、address
列の文字列をカンマ (,) で分割し、最初の部分文字列を抽出します。- このコードは、
customers
テーブルのaddress
列から都市名を抽出します。
利点
- 区切り文字さえわかれば、誰でも簡単に使用できる
- LOCATE 関数よりも シンプル である
欠点
- 検索対象が区切り文字と同じ場合、正しく動作しない
- 正規表現 ほど柔軟ではない
INSTR 関数
INSTR 関数は、LOCATE 関数と同じように、ある文字列 (検索対象) が別の文字列 (検索範囲) の中で最初に現れる位置を検索することができます。しかし、INSTR 関数は MariaDB 10.2 以降 でのみ使用できます。
例
SELECT INSTR(address, '東京');
説明
INSTR(address, '東京')
は、address
列の文字列に "東京" という文字列が含まれているかどうかを条件としています。- このコードは、
customers
テーブルのaddress
列に "東京" という文字列を含むすべてのレコードを選択します。
利点
- LOCATE 関数よりも 高速 である (MariaDB 10.2 以降)
欠点
- MariaDB 10.2 より古いバージョンでは使用できない
- LOCATE 関数よりも 新しい機能 である
上記の代替方法でも対応できない場合は、カスタム関数 を作成することもできます。
例
CREATE FUNCTION find_city(address VARCHAR(255))
RETURNS VARCHAR(255)
BEGIN
DECLARE city VARCHAR(255);
DECLARE pos INT;
SET pos = LOCATE(',', address);
IF pos > 0 THEN
SET city = SUBSTRING(address, 1, pos - 1);
ELSE
SET city = address;
END IF;
RETURN city;
END;
説明
- 関数の内部では、LOCATE 関数と SUBSTRING 関数を使用して、都市名を抽出します。
- このコードは、
find_city
というカスタム関数を作成します。この関数は、address
列の文字列から都市名を抽出します。
利点
- 特定のニーズ に合わせてカスタマイズできる
- 最も柔軟な方法 である
- 開発に 時間と労力 がかかる
- 最も複雑な方法 である