SQL文で論理演算子を使いこなす:MariaDBの基礎


種類

MariaDBで使用できる論理演算子は次のとおりです。

  • XOR: 排他的論理和を表します。オペランドのうち 1 つだけが TRUE の場合にのみ TRUE を返します。
  • OR: 論理和を表します。オペランドのいずれかが TRUE の場合に TRUE を返します。
  • AND: 論理積を表します。両方のオペランドが TRUE の場合にのみ TRUE を返します。
  • NOT: 論理式の真偽値を反転します。

次の表は、論理演算子の例を示しています。

結果説明
NOT TRUEFALSETRUE を反転します。
TRUE AND TRUETRUE両方のオペランドが TRUE であるため、TRUE を返します。
TRUE AND FALSEFALSEオペランドの 1 つが FALSE であるため、FALSE を返します。
TRUE OR TRUETRUEオペランドの 1 つが TRUE であるため、TRUE を返します。
TRUE OR FALSETRUEオペランドの 1 つが TRUE であるため、TRUE を返します。
FALSE OR FALSEFALSE両方のオペランドが FALSE であるため、FALSE を返します。
TRUE XOR TRUEFALSE両方のオペランドが TRUE であるため、FALSE を返します。
TRUE XOR FALSETRUEオペランドのうち 1 つだけが TRUE であるため、TRUE を返します。
FALSE XOR FALSEFALSE両方のオペランドが FALSE であるため、FALSE を返します。

論理演算子は、さまざまな方法で使用できます。たとえば、次のように使用できます。

  • 顧客データの照会: 特定の条件に一致する顧客レコードを検索するには、論理演算子を使用できます。たとえば、次のようにクエリを実行して、カリフォルニア在住で 30 歳以上のすべての顧客を見つけることができます。
SELECT * FROM customers
WHERE state = 'CA' AND age >= 30;
  • データの検証: データが有効であることを確認するには、論理演算子を使用できます。たとえば、次のようにクエリを実行して、電子メールアドレスとパスワードが有効な顧客のみを返すことができます。
SELECT * FROM users
WHERE email LIKE '%@%' AND password >= 8;
  • 複雑な論理式の構築: より複雑な論理式を構築するには、論理演算子を組み合わせて使用できます。たとえば、次のようにクエリを実行して、カリフォルニア在住で 30 歳以上、または注文金額が $100 を超えるすべての顧客を見つけることができます。
SELECT * FROM customers
WHERE (state = 'CA' AND age >= 30) OR order_total >= 100;


SELECT * FROM customers
WHERE state = 'CA' AND age >= 30;

このクエリは、次の結果を返します。

| customer_id | name          | email                 | state | age |
|-------------|---------------|-----------------------|-------|-----|
| 1           | John Doe      | [email protected] | CA    | 32  |
| 2           | Jane Doe      | [email protected] | CA    | 31  |

この例では、users テーブルから、有効な電子メール アドレスと 8 文字以上のパスワードを持つユーザーレコードのみを返すクエリを示します。

SELECT * FROM users
WHERE email LIKE '%@%' AND password >= 8;
| user_id | name          | email                 | password |
|-------------|---------------|-----------------------|----------|
| 1           | John Doe      | [email protected] | password123 |
| 2           | Jane Doe      | [email protected] | mypassword |

この例では、customers テーブルから、カリフォルニア在住で 30 歳以上、または注文金額が $100 を超えるすべての顧客レコードを取得するクエリを示します。

SELECT * FROM customers
WHERE (state = 'CA' AND age >= 30) OR order_total >= 100;
| customer_id | name          | email                 | state | age | order_total |
|-------------|---------------|-----------------------|-------|-----|------------|
| 1           | John Doe      | [email protected] | CA    | 32  | 120.00 |
| 2           | Jane Doe      | [email protected] | CA    | 31  | 80.00 |
| 3           | Peter Jones   | [email protected]      | NY    | 27  | 150.00 |


否定ロジックの書き換え

NOT 演算子の代替として、論理式を書き換えることができます。

  • 例:NOT (state = 'CA' AND age >= 30) は、state != 'CA' OR age < 30 と書き換えることができます。

CASE 式の使用

複雑な論理式の場合、CASE 式を使用して論理演算子を置き換えることができます。

  • 例:(state = 'CA' AND age >= 30) OR order_total >= 100 は、次の CASE 式と書き換えることができます。
CASE
  WHEN state = 'CA' AND age >= 30 THEN TRUE
  WHEN order_total >= 100 THEN TRUE
  ELSE FALSE
END

サブクエリの使用

複数の論理式を組み合わせる必要がある場合、サブクエリを使用して論理演算子を置き換えることができます。

  • 例:state = 'CA' AND age >= (SELECT MIN(age) FROM customers WHERE state = 'CA') は、カリフォルニア在住の顧客の中で最も若い年齢を取得し、現在の顧客の年齢と比較するサブクエリを使用して書き換えることができます。

関数・プロシジャール・UDFの使用

複雑な論理処理をカプセル化するために、関数、プロシジャール、またはユーザー定義関数 (UDF) を作成することができます。

  • 例:isCaliforniaAdult(state, age) という関数を定義し、この関数をクエリで使用して、顧客がカリフォルニア在住の成人かどうかを判断することができます。

ORM ツールの使用

Object-Relational Mapping (ORM) ツールを使用すると、論理演算子をより自然な方法で記述することができます。

  • 例:多くの ORM ツールは、WHERE 句を生成するために、オブジェクトのプロパティとメソッドを操作するためのクエリ言語を提供します。

選択ガイド

どの代替方法が最適かは、状況によって異なります。

  • ORM ツール を使用している場合は、そのツールが提供する論理式を記述するための方法を使用するのが最善です。
  • 大量のデータ を処理する場合は、パフォーマンスを考慮する必要があります。サブクエリや関数を使用すると、クエリのパフォーマンスが低下する可能性があります。
  • 複雑な論理式 の場合は、CASE 式、サブクエリ、関数、プロシジャール、または UDF を使用すると、コードがより読みやすく、保守しやすくなります。
  • シンプルな論理式 の場合は、否定ロジックの書き換えが最も簡単です。