CMakeのVariablesにおけるCTEST_CHECKOUT_COMMANDプログラミング:ソースコードを最新の状態に保つためのベストプラクティス
CTEST_CHECKOUT_COMMANDの構文は以下の通りです。
set(CTEST_CHECKOUT_COMMAND <command>)
<command>
には、ソースコードをリポジトリからチェックアウトするコマンドを指定します。具体的なコマンドは、使用しているリポジトリの種類によって異なります。
CTEST_CHECKOUT_COMMANDの例
以下は、GitリポジトリからソースコードをチェックアウトするCTEST_CHECKOUT_COMMANDの例です。
set(CTEST_CHECKOUT_COMMAND git checkout --quiet HEAD)
このコマンドは、git checkout
コマンドを使用して、現在のブランチの最新コミットをチェックアウトします。
CTEST_CHECKOUT_COMMANDの使用例
以下は、CTEST_CHECKOUT_COMMANDを使用して、テストを実行する前にGitリポジトリからソースコードをチェックアウトするCMakeLists.txtファイルの例です。
cmake_minimum_required(VERSION 3.10)
project(MyProject)
set(CMAKE_SOURCE_DIR ${CMAKE_CURRENT_SOURCE_DIR})
set(CTEST_CHECKOUT_COMMAND git checkout --quiet HEAD)
add_test(MyTest
COMMAND ${CMAKE_SOURCE_DIR}/mytest.cpp
)
このファイルは、MyProject
という名前のプロジェクトを定義します。プロジェクトのソースディレクトリはCMAKE_SOURCE_DIR
変数に設定されます。
次に、CTEST_CHECKOUT_COMMAND変数を使用して、テストを実行する前にGitリポジトリからソースコードをチェックアウトするコマンドを定義します。
最後に、MyTest
という名前のテストを追加します。このテストは、mytest.cpp
という名前のファイルを実行します。
CTEST_CHECKOUT_COMMANDは、ソースコードが常に最新の状態であることを保証し、テストが正しいコードに対して実行されるようにするために役立つ便利な変数です。
- CTEST_CHECKOUT_COMMANDは、テストを実行する前にソースコードを更新する必要がある場合にのみ使用してください。
- CTEST_CHECKOUT_COMMANDは、複数のテストを実行する場合でも一度だけ実行されます。
- CTEST_CHECKOUT_COMMANDは、テストを実行する前にソースコードが既にチェックアウトされている場合でも実行されます。
- CTEST_CHECKOUT_COMMANDは、テストを実行する前にのみ実行されます。
cmake_minimum_required(VERSION 3.10)
project(MyProject)
set(CMAKE_SOURCE_DIR ${CMAKE_CURRENT_SOURCE_DIR})
set(CTEST_CHECKOUT_COMMAND git checkout --quiet HEAD)
add_test(MyTest
COMMAND ${CMAKE_SOURCE_DIR}/mytest.cpp
)
説明
この例では、以下の操作を行います。
- CMakeの最小バージョンを3.10に設定します。
MyProject
という名前のプロジェクトを定義します。- プロジェクトのソースディレクトリを
CMAKE_SOURCE_DIR
変数に設定します。 - CTEST_CHECKOUT_COMMAND変数を使用して、テストを実行する前にGitリポジトリからソースコードをチェックアウトするコマンドを定義します。
MyTest
という名前のテストを追加します。このテストは、mytest.cpp
という名前のファイルを実行します。
この例では、ソースコードがGitリポジトリに保存されている場合にCTEST_CHECKOUT_COMMANDを使用する方法を示しています。
例2:Subversionリポジトリからソースコードをチェックアウトする
cmake_minimum_required(VERSION 3.10)
project(MyProject)
set(CMAKE_SOURCE_DIR ${CMAKE_CURRENT_SOURCE_DIR})
set(CTEST_CHECKOUT_COMMAND svn checkout --quiet https://svn.example.com/myproject)
add_test(MyTest
COMMAND ${CMAKE_SOURCE_DIR}/mytest.cpp
)
説明
- CMakeの最小バージョンを3.10に設定します。
MyProject
という名前のプロジェクトを定義します。- プロジェクトのソースディレクトリを
CMAKE_SOURCE_DIR
変数に設定します。 - CTEST_CHECKOUT_COMMAND変数を使用して、テストを実行する前にSubversionリポジトリからソースコードをチェックアウトするコマンドを定義します。
MyTest
という名前のテストを追加します。このテストは、mytest.cpp
という名前のファイルを実行します。
この例では、ソースコードがSubversionリポジトリに保存されている場合にCTEST_CHECKOUT_COMMANDを使用する方法を示しています。
例3:ソースコードを更新する必要がない場合
cmake_minimum_required(VERSION 3.10)
project(MyProject)
set(CMAKE_SOURCE_DIR ${CMAKE_CURRENT_SOURCE_DIR})
# CTEST_CHECKOUT_COMMANDは設定しない
add_test(MyTest
COMMAND ${CMAKE_SOURCE_DIR}/mytest.cpp
)
説明
- CMakeの最小バージョンを3.10に設定します。
MyProject
という名前のプロジェクトを定義します。- プロジェクトのソースディレクトリを
CMAKE_SOURCE_DIR
変数に設定します。 - CTEST_CHECKOUT_COMMAND変数は設定しません。
MyTest
という名前のテストを追加します。このテストは、mytest.cpp
という名前のファイルを実行します。
この例では、ソースコードが常に最新の状態であることが保証されている場合にCTEST_CHECKOUT_COMMANDを設定しない方法を示しています。
- CTEST_CHECKOUT_COMMANDを使用する場合は、ソースコードをリポジトリからチェックアウトするのに必要な権限を持っていることを確認してください。
- CTEST_CHECKOUT_COMMANDは、テストを実行する前にソースコードを更新する必要がある場合にのみ使用してください。
CMakeのExternalProject_Addモジュールを使用する
ExternalProject_Add
モジュールは、CMakeを使用して外部プロジェクトをビルドおよびインストールするための便利な方法です。このモジュールには、ソースコードをリポジトリからチェックアウトする機能が含まれています。
cmake_minimum_required(VERSION 3.10)
project(MyProject)
set(CMAKE_SOURCE_DIR ${CMAKE_CURRENT_SOURCE_DIR})
externalproject_add(MyProject
SOURCE_DIR https://github.com/user/project.git
UPDATE_COMMAND ${CMAKE_COMMAND} -P ${CMAKE_CURRENT_SOURCE_DIR}/update.cmake
BUILD_COMMAND ${CMAKE_COMMAND} -B builddir
INSTALL_COMMAND ${CMAKE_COMMAND} -P ${CMAKE_CURRENT_SOURCE_DIR}/install.cmake
)
add_test(MyTest
COMMAND ${MyProject_DIR}/mytest.cpp
)
説明
- CMakeの最小バージョンを3.10に設定します。
MyProject
という名前のプロジェクトを定義します。- プロジェクトのソースディレクトリを
CMAKE_SOURCE_DIR
変数に設定します。 ExternalProject_Add
モジュールを使用して、MyProject
という名前の外部プロジェクトを追加します。SOURCE_DIR
引数を使用して、外部プロジェクトのソースコードリポジトリのURLを指定します。UPDATE_COMMAND
引数を使用して、外部プロジェクトのソースコードを更新するコマンドを指定します。BUILD_COMMAND
引数を使用して、外部プロジェクトをビルドするコマンドを指定します。INSTALL_COMMAND
引数を使用して、外部プロジェクトをインストールするコマンドを指定します。MyTest
という名前のテストを追加します。このテストは、MyProject_DIR
ディレクトリにあるmytest.cpp
という名前のファイルを実行します。
この例では、ExternalProject_Add
モジュールを使用して、ソースコードをリポジトリからチェックアウトする方法を示しています。
CMakeのFetchContentモジュールを使用する
FetchContent
モジュールは、CMakeを使用して外部プロジェクトをダウンロードおよびインストールするための便利な方法です。このモジュールには、ソースコードをリポジトリからチェックアウトする機能が含まれています。
cmake_minimum_required(VERSION 3.15)
project(MyProject)
set(CMAKE_SOURCE_DIR ${CMAKE_CURRENT_SOURCE_DIR})
fetchcontent_add_git_repository(MyProject https://github.com/user/project.git)
add_test(MyTest
COMMAND ${MyProject_SOURCE_DIR}/mytest.cpp
)
説明
- CMakeの最小バージョンを3.15に設定します。
MyProject
という名前のプロジェクトを定義します。- プロジェクトのソースディレクトリを
CMAKE_SOURCE_DIR
変数に設定します。 FetchContent
モジュールを使用して、MyProject
という名前のGitリポジトリを追加します。SOURCE_DIR
引数を使用して、GitリポジトリのURLを指定します。MyTest
という名前のテストを追加します。このテストは、MyProject_SOURCE_DIR
ディレクトリにあるmytest.cpp
という名前のファイルを実行します。
この例では、FetchContent
モジュールを使用して、ソースコードをリポジトリからチェックアウトする方法を示しています。
手動でソースコードをリポジトリからチェックアウトする
CTEST_CHECKOUT_COMMAND
、ExternalProject_Add
モジュール、またはFetchContent
モジュールを使用せずに、手動でソースコードをリポジトリからチェックアウトすることもできます。
git checkout --quiet HEAD
説明
このコマンドは、現在のブランチの最新コミットをチェックアウトします。
この方法を使用する場合は、CTEST_SOURCE_DIR変数を使用して、テストが実行するソースコードのディレクトリを指定する必要があります。
set(CTEST_SOURCE_DIR ${CMAKE_CURRENT_SOURCE_DIR}/myproject)