Qt Vulkan GUIプログラミング入門：QVulkanWindow::device() 関数の基礎知識

使い方

VkDevice QVulkanWindow::device() const;

この関数は、const 修飾子付きで宣言されています。つまり、この関数はオブジェクトの状態を変更しません。

device() 関数は、VkDevice オブジェクトを返します。このオブジェクトは、Vulkan API の他の関数で使用できます。

例

QVulkanWindow window;

if (window.create()) {
    window.show();

    VkDevice device = window.device();

    // Vulkan API の他の関数を使用して、デバイスを使用してリソースを作成します。

    // ...
}

注意事項

デバイスが失われた場合は、アプリケーションは新しいデバイスを作成する必要があります。
デバイスが失われた場合、device() 関数は nullptr を返します。
device() 関数は、Vulkan インスタンスが作成され、ウィンドウが初期化された後にのみ呼び出すことができます。

詳細

Vulkan API に関する詳細については、Vulkan ドキュメントを参照してください。

QVulkanWindow クラスは、Vulkan API を使用してグラフィックレンダリングを行うための便利な機能を提供します。
QVulkanWindow::device() 関数は、Vulkan API の vkGetDevice 関数に対応しています。

#include <QVulkanWindow>
#include <iostream>

int main() {
    QVulkanWindow window;

    if (window.create()) {
        window.show();

        VkDevice device = window.device();

        if (device) {
            std::cout << "Vulkan デバイスを取得しました: " << device << std::endl;

            // Vulkan API の他の関数を使用して、デバイスを使用してリソースを作成します。

            // ...
        } else {
            std::cerr << "Vulkan デバイスを取得できませんでした。" << std::endl;
        }
    } else {
        std::cerr << "Vulkan ウィンドウを作成できませんでした。" << std::endl;
    }

    return 0;
}

このコードは次のように動作します。

QVulkanWindow オブジェクトを作成します。
create() メソッドを使用して、ウィンドウを作成します。
device() メソッドを使用して、Vulkan デバイスを取得します。
デバイスが取得された場合、デバイスのポインタをコンソールに印刷します。
デバイスが取得できなかった場合、エラーメッセージをコンソールに印刷します。

#include <QVulkanWindow>
#include <iostream>

int main() {
    QVulkanWindow window;

    if (window.create()) {
        window.show();

        VkDevice device = window.device();

        if (device) {
            std::cout << "Vulkan デバイスを取得しました: " << device << std::endl;

            // デバイスのプロパティを取得します。

            VkPhysicalDeviceProperties properties;
            vkGetPhysicalDeviceProperties(window.physicalDevice(), &properties);

            std::cout << "デバイスの名前: " << properties.deviceName << std::endl;
            std::cout << "API バージョン: " << properties.apiVersion << std::endl;

            // ...
        } else {
            std::cerr << "Vulkan デバイスを取得できませんでした。" << std::endl;
        }
    } else {
        std::cerr << "Vulkan ウィンドウを作成できませんでした。" << std::endl;
    }

    return 0;
}

代替方法

vkGetDevice() 関数を使用する

vkGetDevice() 関数は、Vulkan API の基本的な関数であり、Vulkan デバイスを取得するために直接使用できます。この関数は、VkPhysicalDevice オブジェクトとデバイスのタイプ (VK_DEVICE_TYPE_CPU または VK_DEVICE_TYPE_GPU) を引数として取り、VkDevice オブジェクトを返します。

VkDevice device;
vkGetDevice(physicalDevice, &deviceCreateInfo, &device);

QVulkanWindow::defaultDevice() 関数を使用する

QVulkanWindow::defaultDevice() 関数は、アプリケーションで使用されるデフォルトの Vulkan デバイスを取得します。この関数は、QVulkanWindow オブジェクトを引数として取り、VkDevice オブジェクトを返します。

VkDevice device = QVulkanWindow::defaultDevice();

それぞれの方法の比較

方法	利点	欠点
`QVulkanWindow::device()`	簡単で使いやすい	デバイスが失われた場合、`nullptr` を返す
`vkGetDevice()`	より多くの制御と柔軟性	より複雑で、エラー処理が必要
`QVulkanWindow::defaultDevice()`	シンプルで使いやすい	デフォルトのデバイスがアプリケーションのニーズに合わない場合がある

どの方法を使用するべきか

どの方法を使用するかは、状況によって異なります。

デフォルトのデバイスで十分な場合は、QVulkanWindow::defaultDevice() 関数を使用します。
より多くの制御と柔軟性が必要な場合は、vkGetDevice() 関数を使用します。
簡単で使いやすい方法が必要な場合は、QVulkanWindow::device() 関数を使用するのが最善です。

デバイスが失われた場合は、アプリケーションは新しいデバイスを作成する必要があります。
デバイスが失われた場合、device() 関数は nullptr を返します。
vkGetDevice() 関数は、Vulkan インスタンスが作成され、物理デバイスが選択された後にのみ呼び出すことができます。