【Qt GUIプログラミング】QStaticTextでテキストを装飾するテクニック！setTextFormat()の使い方

QStaticText::setTextFormat()関数は、QStaticTextオブジェクトのテキスト形式を設定します。テキスト形式は、テキストの表示方法に影響を与える属性を定義します。これらの属性には、フォント、色、整列などがあります。

構文

void QStaticText::setTextFormat(Qt::TextFormat textFormat);

引数

textFormat: 設定するテキスト形式。Qt::TextFormat列挙体の値のいずれかを使用できます。

戻り値

なし

詳細

setTextFormat()関数は、QStaticTextオブジェクトの内部データ構造を更新します。このデータ構造は、テキストの表示に必要な情報を格納します。テキスト形式を変更すると、QStaticTextオブジェクトは再描画される必要があります。

テキスト形式

Qt::TextFormat列挙体は、次のテキスト形式を定義します。

Qt::AutoText
テキスト形式は、Qt::mightBeRichText()関数を使用して自動的に決定されます。
Qt::RichText
テキストはリッチテキストとして表示されます。リッチテキストには、フォント、色、整列などの書式設定が含まれる場合があります。
Qt::PlainText
テキストはプレーンテキストとして表示されます。

例

次のコードは、QStaticTextオブジェクトのテキスト形式をQt::RichTextに設定します。

QStaticText text("This is rich text.");
text.setTextFormat(Qt::RichText);

このコードを実行すると、textオブジェクトのテキストはリッチテキストとして表示されます。つまり、テキストにはフォント、色、整列などの書式設定が含まれる可能性があります。

テキスト形式を変更すると、QStaticTextオブジェクトは再描画される必要があります。
setTextFormat()関数は、QStaticTextオブジェクトのテキストまたはフォントを変更しません。テキスト形式のみを変更します。

例 1: テキストの色を変更する

この例では、QStaticText オブジェクトのテキストの色を赤に変更します。

#include <QApplication>
#include <QLabel>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QLabel label("Hello, World!");
  label.setTextFormat(Qt::RichText);

  // テキストの色を赤に変更
  QTextCharFormat format;
  format.setForeground(Qt::red);
  label.text().setFormat(0, label.text().length(), format);

  label.show();

  return app.exec();
}

このコードを実行すると、"Hello, World!" というテキストが赤色で表示されます。

例 2: テキストのフォントを変更する

この例では、QStaticText オブジェクトのテキストのフォントを "Arial" に変更します。

#include <QApplication>
#include <QLabel>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QLabel label("Hello, World!");
  label.setTextFormat(Qt::RichText);

  // テキストのフォントを "Arial" に変更
  QTextCharFormat format;
  format.setFontFamily("Arial");
  label.text().setFormat(0, label.text().length(), format);

  label.show();

  return app.exec();
}

このコードを実行すると、"Hello, World!" というテキストが "Arial" フォントで表示されます。

例 3: テキストの整列を変更する

この例では、QStaticText オブジェクトのテキストの整列を中央揃えに変更します。

#include <QApplication>
#include <QLabel>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QLabel label("Hello, World!");
  label.setTextFormat(Qt::RichText);

  // テキストの整列を中央揃えに変更
  QTextCharFormat format;
  format.setAlignment(Qt::AlignHCenter);
  label.text().setFormat(0, label.text().length(), format);

  label.show();

  return app.exec();
}

これらの例は、QStaticText::setTextFormat() 関数を使用してテキストの書式を設定する方法を示すほんの一例です。この関数は、テキストの外観をカスタマイズするための多くのオプションを提供します。

上記の例では、QTextCharFormat クラスを使用してテキストの書式を設定しています。このクラスは、フォント、色、整列などのテキスト属性を定義するためのものです。詳細については、QTextCharFormat クラスのドキュメントを参照してください。

QTextCharFormat クラスを使用する

QTextCharFormat クラスは、フォント、色、整列などのテキスト属性を定義するためのものです。QStaticText::setTextFormat() 関数を使用する代わりに、QTextCharFormat オブジェクトを作成し、そのオブジェクトを使用してテキストの書式を設定することができます。

#include <QApplication>
#include <QLabel>
#include <QTextCharFormat>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QLabel label("Hello, World!");
  label.setTextFormat(Qt::RichText);

  // QTextCharFormat オブジェクトを作成
  QTextCharFormat format;
  format.setForeground(Qt::red);
  format.setFontFamily("Arial");
  format.setAlignment(Qt::AlignHCenter);

  // テキストの書式を設定
  label.text().setFormat(0, label.text().length(), format);

  label.show();

  return app.exec();
}

このコードは、QStaticText::setTextFormat() 関数を使用する代わりに、QTextCharFormat オブジェクトを使用してテキストの書式を設定しています。

HTML 形式でテキストを設定する

#include <QApplication>
#include <QLabel>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QLabel label;
  label.setTextFormat(Qt::RichText);

  // テキストを HTML 形式で設定
  label.setText("<b>Hello, World!</b>");

  label.show();

  return app.exec();
}

このコードは、QStaticText::setTextFormat() 関数を使用する代わりに、setText() 関数を使用してテキストを HTML 形式で設定しています。

サブクラスを作成する

QStaticText クラスをサブクラス化し、独自の setTextFormat() 関数を実装することもできます。この方法は、より複雑なテキスト書式設定が必要な場合に役立ちます。

スタイルシートを使用する

Qt スタイルシートを使用して、QStaticText オブジェクトのテキストの書式を設定することもできます。スタイルシートは、CSS に似た構文を使用してテキストの外観を定義するものです。