【初心者向け】Qt Widgets QMdiArea::testOption()メソッドの基本ガイド：オプションの有効確認をステップバイステップで理解

QMdiArea::testOption()メソッドは、Qt WidgetsライブラリにおけるQMdiAreaクラスに属するメソッドの一つであり、指定されたオプションが有効かどうかを確認するために使用されます。

構文

bool QMdiArea::testOption(AreaOption option) const;

引数

• option: 検査対象のオプションをQMdiArea::AreaOption型で指定します。

戻り値

• 検査対象のオプションが有効な場合はtrue、そうでない場合はfalseを返します。

オプション

QMdiAreaクラスには、以下のオプションが定義されています。

• ViewMode
  MDIエリアの表示モードを制御します。
• UsePalette
  MDIエリアのパレットを使用するかどうかを制御します。
• TabsMovable
  MDIサブウィンドウのタブを移動できるかどうかを制御します。
• TabsClosable
  MDIサブウィンドウのタブを閉じられるかどうかを制御します。
• TabPosition
  MDIサブウィンドウのタブの位置を制御します。
• ShowActiveSubWindow
  アクティブなMDIサブウィンドウを常に表示するかどうかを制御します。
• RestoreOnMaximize
  MDIサブウィンドウを最大化した後に復元するかどうかを制御します。
• MinimizeOnDoubleClick
  MDIサブウィンドウをダブルクリックしたときに最小化するかどうかを制御します。
• Indicator
  MDIサブウィンドウのタイトルバーにインジケータを表示するかどうかを制御します。
• DockOnTop
  MDIサブウィンドウをドッキングしたときに最前面に表示するかどうかを制御します。
• CloseOnClick
  MDIサブウィンドウのタイトルバーをクリックしたときに閉じるかどうかを制御します。
• AutoFillBackground
  MDIエリアの背景を自動的に塗りつぶすかどうかを制御します。

QMdiArea mdiaArea;

// MDIエリアの背景を自動的に塗りつぶすかどうかを確認
if (mdiaArea.testOption(QMdiArea::AutoFillBackground)) {
    // 背景を塗りつぶす処理
}

// MDIサブウィンドウのタイトルバーをクリックしたときに閉じるかどうかを確認
if (mdiaArea.testOption(QMdiArea::CloseOnClick)) {
    // タイトルバークリック時の処理
}

// ... 他のオプションの確認処理

• QMdiArea::activeSubWindow()メソッドを使用して、現在アクティブなMDIサブウィンドウを取得することができます。
• QMdiArea::subWindowList()メソッドを使用して、MDIエリアに存在するすべてのMDIサブウィンドウを取得することができます。
• QMdiArea::setOption()メソッドを使用して、オプションの状態を設定することができます。

---

#include <QApplication>
#include <QMdiArea>

int main(int argc, char *argv[]) {
    QApplication app(argc, argv);

    QMdiArea mdiaArea;

    // MDIエリアの背景を自動的に塗りつぶすかどうかを確認
    if (mdiaArea.testOption(QMdiArea::AutoFillBackground)) {
        // 背景色を青色に設定
        mdiaArea.setBackgroundRole(QPalette::Base);
    }

    // MDIエリアを表示
    mdiaArea.show();

    return app.exec();
}

例2：MDIサブウィンドウのタイトルバークリック時の処理

#include <QApplication>
#include <QMdiArea>
#include <QMdiSubWindow>

int main(int argc, char *argv[]) {
    QApplication app(argc, argv);

    QMdiArea mdiaArea;

    // MDIサブウィンドウを作成
    QMdiSubWindow *subWindow = new QMdiSubWindow(&mdiaArea);
    subWindow->setWindowTitle("MDIサブウィンドウ");
    subWindow->show();

    // MDIサブウィンドウのタイトルバーをクリックしたときに処理を行う
    QObject::connect(subWindow, &QMdiSubWindow::titleBarClicked, [] {
        // 処理内容
        QMessageBox::information(nullptr, "タイトルバークリック", "MDIサブウィンドウのタイトルバーがクリックされました。");
    });

    // MDIエリアを表示
    mdiaArea.show();

    return app.exec();
}

説明

例1では、QMdiArea::testOption()メソッドを使用して、MDIエリアの背景を自動的に塗りつぶすかどうかを確認しています。

例2では、QMdiArea::testOption()メソッドを使用して、MDIサブウィンドウのタイトルバーをクリックしたときに閉じるかどうかを確認しています。

これらの例は、QMdiArea::testOption()メソッドの使い方を理解するための基本的な例です。

---

しかし、状況によっては、以下の代替方法の方がより適切な場合があります。

オプションの状態を取得する

QMdiArea::option()メソッドを使用して、特定のオプションの状態を直接取得することができます。

bool isAutoFillBackground = mdiaArea.option(QMdiArea::AutoFillBackground);

この方法では、オプションが有効かどうかだけでなく、オプションが設定されている値も取得することができます。

オプションを設定して結果を確認する

QMdiArea::setOption()メソッドを使用して、オプションを一時的に設定し、その結果を確認することができます。

bool isCloseable = mdiaArea.option(QMdiArea::TabsClosable);

mdiaArea.setOption(QMdiArea::TabsClosable, true);
QMdiSubWindow *subWindow = new QMdiSubWindow(&mdiaArea);
subWindow->setWindowTitle("MDIサブウィンドウ");
subWindow->show();

// MDIサブウィンドウのタブを閉じられるかどうかを確認
if (subWindow->isTabCloseable()) {
    // 処理内容
    QMessageBox::information(nullptr, "タブ閉じる", "MDIサブウィンドウのタブを閉じることができます。");
} else {
    // 処理内容
    QMessageBox::information(nullptr, "タブ閉じる", "MDIサブウィンドウのタブを閉じることができません。");
}

// オプションを元に戻す
mdiaArea.setOption(QMdiArea::TabsClosable, isCloseable);

この方法では、オプションが有効かどうかだけでなく、オプションが設定された場合の動作を確認することができます。

シグナルとスロットを使用する

QMdiAreaクラスには、オプションの状態が変化したときに発生するシグナルが定義されています。

QObject::connect(&mdiaArea, &QMdiArea::optionChanged, [] (QMdiArea::AreaOption option) {
    // 処理内容
    if (option == QmdiArea::TabsClosable) {
        // MDIサブウィンドウのタブが閉じられるかどうかを確認
        if (mdiaArea.isTabCloseable()) {
            // 処理内容
            QMessageBox::information(nullptr, "タブ閉じる", "MDIサブウィンドウのタブを閉じることができます。");
        } else {
            // 処理内容
            QMessageBox::information(nullptr, "タブ閉じる", "MDIサブウィンドウのタブを閉じることができません。");
        }
    }
});

この方法では、オプションの状態が変化したタイミングで処理を実行することができます。

状況に応じた適切な方法を選択

どの方法が適切かは、状況によって異なります。

• オプションの状態が変化したタイミングで処理を実行したい場合は、シグナルとスロットを使用します。
• オプションが設定された場合の動作を確認したい場合は、QMdiArea::setOption()メソッドを使用します。
• オプションが設定されている値も取得したい場合は、QMdiArea::option()メソッドを使用します。
• オプションの状態を直接確認したい場合は、QMdiArea::testOption()メソッドを使用します。

• シグナルとスロットを使用する方法は、Qt 4.0以降で使用できます。
• QMdiArea::option()メソッドとQMdiArea::setOption()メソッドは、Qt 4.5以降で使用できます。
• QMdiArea::testOption()メソッドは、Qt 5.14以降で使用できます。