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QMdiAreaの子ウィジェット配置を自由自在に！QMdiArea::WindowOrder徹底解説


QMdiArea::WindowOrderは、QMdiAreaウィジェットの子ウィジェットの順序を決定するための列挙型です。これは、subWindowList() 関数によって返される子ウィジェットのリストの順序、および cascadeSubWindows() と tileSubWindows() 関数によってウィジェットを配置する順序に影響を与えます。

列挙体のメンバー

QMdiArea::WindowOrder には、以下の3つのメンバーが定義されています。

  • ActivationHistoryOrder: 子ウィジェットがアクティブ化された順序で返されます。最後にアクティブ化されたウィジェットがリストの最後に配置されます。
  • StackingOrder: 子ウィジェットがスタックされた順序で返されます。最前面のウィジェットがリストの最後に配置されます。
  • CreationOrder: デフォルトの順序であり、子ウィジェットが作成された順序で返されます。

例

以下のコードは、QMdiArea ウィジェットの子ウィジェットを CreationOrder 順序でリストする方法を示しています。

QMdiArea area;

// 子ウィジェットを作成して MDI エリアに追加
QMdiSubWindow *window1 = area.addSubWindow(new QWidget());
QMdiSubWindow *window2 = area.addSubWindow(new QWidget());
QMdiSubWindow *window3 = area.addSubWindow(new QWidget());

// 子ウィジェットのリストを取得
QList<QMdiSubWindow *> windows = area.subWindowList(QMdiArea::CreationOrder);

// リストの内容を出力
for (QMdiSubWindow *window : windows) {
    qDebug() << window->windowTitle();
}

このコードは、以下の出力を生成します。

Widget1
Widget2
Widget3

以下のコードは、QMdiArea ウィジェットの子ウィジェットを StackingOrder 順序でリストする方法を示しています。

QMdiArea area;

// 子ウィジェットを作成して MDI エリアに追加
QMdiSubWindow *window1 = area.addSubWindow(new QWidget());
QMdiSubWindow *window2 = area.addSubWindow(new QWidget());
QMdiSubWindow *window3 = area.addSubWindow(new QWidget());

// 子ウィジェットをスタックする
window2->stackAbove(window1);
window3->stackAbove(window2);

// 子ウィジェットのリストを取得
QList<QMdiSubWindow *> windows = area.subWindowList(QMdiArea::StackingOrder);

// リストの内容を出力
for (QMdiSubWindow *window : windows) {
    qDebug() << window->windowTitle();
}

Widget3
Widget2
Widget1

以下のコードは、QMdiArea ウィジェットの子ウィジェットを ActivationHistoryOrder 順序でリストする方法を示しています。

QMdiArea area;

// 子ウィジェットを作成して MDI エリアに追加
QMdiSubWindow *window1 = area.addSubWindow(new QWidget());
QMdiSubWindow *window2 = area.addSubWindow(new QWidget());
QMdiSubWindow *window3 = area.addSubWindow(new QWidget());

// 子ウィジェットをアクティブ化する
window3->activateWindow();
window2->activateWindow();
window1->activateWindow();

// 子ウィジェットのリストを取得
QList<QMdiSubWindow *> windows = area.subWindowList(QMdiArea::ActivationHistoryOrder);

// リストの内容を出力
for (QMdiSubWindow *window : windows) {
    qDebug() << window->windowTitle();
}

Widget1
Widget2
Widget3

QMdiArea::WindowOrder 列挙体は、QMdiArea ウィジェットの子ウィジェットの順序を柔軟に制御するための便利なツールです。アプリケーションのニーズに応じて、適切な順序を選択することができます。

  • [API reference - Class QMdi

例1：子ウィジェットの順序を変更する

この例では、QMdiArea ウィジェットの子ウィジェットの順序を CreationOrder から StackingOrder に変更する方法を示します。

QMdiArea area;

// 子ウィジェットを作成して MDI エリアに追加
QMdiSubWindow *window1 = area.addSubWindow(new QWidget("Widget1"));
QMdiSubWindow *window2 = area.addSubWindow(new QWidget("Widget2"));
QMdiSubWindow *window3 = area.addSubWindow(new QWidget("Widget3"));

// 子ウィジェットをスタックする
window2->stackAbove(window1);
window3->stackAbove(window2);

// 子ウィジェットのリストを取得
QList<QMdiSubWindow *> windows = area.subWindowList(QMdiArea::StackingOrder);

// リストの内容を出力
for (QMdiSubWindow *window : windows) {
    qDebug() << window->windowTitle();
}

このコードを実行すると、以下の出力が生成されます。

Widget3
Widget2
Widget1

例2：アクティブな子ウィジェットに基づいて順序を決定する

この例では、QMdiArea ウィジェットの子ウィジェットの順序を、最後にアクティブ化された子ウィジェットに基づいて決定する方法を示します。

QMdiArea area;

// 子ウィジェットを作成して MDI エリアに追加
QMdiSubWindow *window1 = area.addSubWindow(new QWidget("Widget1"));
QMdiSubWindow *window2 = area.addSubWindow(new QWidget("Widget2"));
QMdiSubWindow *window3 = area.addSubWindow(new QWidget("Widget3"));

// 子ウィジェットをアクティブ化する
window3->activateWindow();
window2->activateWindow();
window1->activateWindow();

// 子ウィジェットのリストを取得
QList<QMdiSubWindow *> windows = area.subWindowList(QMdiArea::ActivationHistoryOrder);

// リストの内容を出力
for (QMdiSubWindow *window : windows) {
    qDebug() << window->windowTitle();
}

Widget1
Widget2
Widget3

例3：cascadeSubWindows() と tileSubWindows() 関数を使用して子ウィジェットを配置する

この例では、QMdiArea::WindowOrder 列挙体を cascadeSubWindows() と tileSubWindows() 関数を使用して子ウィジェットを配置する方法を示します。

QMdiArea area;

// 子ウィジェットを作成して MDI エリアに追加
QMdiSubWindow *window1 = area.addSubWindow(new QWidget("Widget1"));
QMdiSubWindow *window2 = area.addSubWindow(new QWidget("Widget2"));
QMdiSubWindow *window3 = area.addSubWindow(new QWidget("Widget3"));

// 子ウィジェットをカスケード配置する
area.cascadeSubWindows();

// 子ウィジェットをタイル配置する
area.tileSubWindows();

このコードを実行すると、子ウィジェットはそれぞれ CreationOrder 順序で配置されます。


代替方法

以下に、QMdiArea::WindowOrder の代替方法をいくつか紹介します。

  • カスタムソートアルゴリズムを使用する
    子ウィジェットの順序を独自に制御したい場合は、カスタムソートアルゴリズムを使用することができます。この方法は、より複雑なソート条件が必要な場合に役立ちます。

  • QStackedWidget クラスを使用する
    子ウィジェットをスタックして、一度に1つのウィジェットのみを表示することができます。QStackedWidget には、currentIndex() メソッドと setCurrentIndex() メソッドを使用して、現在のウィジェットを制御するためのメソッドが用意されています。

  • QWidget::layout() メソッドを使用する
    子ウィジェットを QMdiArea ウィジェット内にレイアウトマネージャーを使用して配置することができます。レイアウトマネージャーは、子ウィジェットの順序だけでなく、位置やサイズも制御することができます。

代替方法を選択する際の考慮事項

代替方法を選択する際には、以下の点を考慮する必要があります。

  • パフォーマンス
    レイアウトマネージャーを使用すると、パフォーマンスが低下する可能性があります。
  • 複雑さ
    カスタムソートアルゴリズムを使用する場合は、実装が複雑になる可能性があります。
  • 必要な機能
    使用する代替方法が、必要なすべての機能を提供していることを確認する必要があります。

例

以下の例は、QWidget::layout() メソッドを使用して QMdiArea ウィジェットの子ウィジェットを配置する方法を示しています。

QMdiArea area;

// 子ウィジェットを作成する
QWidget *widget1 = new QWidget("Widget1");
QWidget *widget2 = new QWidget("Widget2");
QWidget *widget3 = new QWidget("Widget3");

// レイアウトマネージャーを作成する
QHBoxLayout *layout = new QHBoxLayout();

// レイアウトマネージャーに子ウィジェットを追加する
layout->addWidget(widget1);
layout->addWidget(widget2);
layout->addWidget(widget3);

// レイアウトマネージャーを MDI エリアに設定する
area.setLayout(layout);

このコードを実行すると、子ウィジェットは左から右に配置されます。