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QMdiAreaクラスは、複数の子ウィンドウを管理するマルチドキュメントインターフェース (MDI) エリアを提供します。setupViewport()スロットは、QMdiAreaオブジェクトに新しいビューポートが設定されたときに呼び出される仮想保護スロットです。このスロットは、ビューポートが使用される前に初期化するために、QMdiAreaサブクラスで再実装する必要があります。

機能

setupViewport()スロットは、以下の機能を実行します。

ビューポートのスクロールバーの動作を設定します。
ビューポート内のウィジェットの表示方法を制御します。
ビューポートのレイアウトを設定します。

例

以下の例は、QMdiAreaサブクラスでsetupViewport()スロットを再実装する方法を示します。

class MyMdiArea : public QMdiArea
{
public:
    MyMdiArea(QWidget *parent = nullptr);

protected:
    virtual void setupViewport(QWidget *viewport) override;
};

MyMdiArea::MyMdiArea(QWidget *parent) : QMdiArea(parent)
{
}

void MyMdiArea::setupViewport(QWidget *viewport)
{
    // ビューポートのレイアウトを設定します。
    viewport->setLayout(new QHBoxLayout);

    // ビューポート内のウィジェットの表示方法を制御します。
    viewport->setMargin(10);
    viewport->setSpacing(5);

    // ビューポートのスクロールバーの動作を設定します。
    viewport->setHorizontalScrollBarPolicy(Qt::AutoScrollBar);
    viewport->setVerticalScrollBarPolicy(Qt::AutoScrollBar);

    // ビューポートのその他のプロパティを設定します。
    viewport->setBackgroundRole(QPalette::Base);
}

この例では、setupViewport()スロットは、ビューポートを水平方向にレイアウトし、ウィジェット間のマージンとスペーシングを設定し、水平および垂直スクロールバーを自動的に表示するように設定し、背景色を設定します。

setupViewport()スロットは、QMdiAreaサブクラスで必要に応じて再実装できます。このスロットを使用して、ビューポートの動作をカスタマイズできます。

ビューポート内のウィジェットの表示方法を変更する場合は、QMdiAreaのsetMargin()、setSpacing()、setHorizontalScrollBarPolicy()、setVerticalScrollBarPolicy()などの関数をを使用する必要があります。
ビューポートのレイアウトを変更する場合は、QMdiAreaのlayout()関数を使用する必要があります。
setupViewport()スロットは、QMdiAreaオブジェクトに新しいビューポートが設定されたときにのみ呼び出されます。

class MyMdiArea : public QMdiArea
{
public:
    MyMdiArea(QWidget *parent = nullptr);

protected:
    virtual void setupViewport(QWidget *viewport) override;
};

MyMdiArea::MyMdiArea(QWidget *parent) : QMdiArea(parent)
{
}

void MyMdiArea::setupViewport(QWidget *viewport)
{
    // ビューポートのレイアウトを設定します。
    viewport->setLayout(new QHBoxLayout);

    // ビューポート内のウィジェットの表示方法を制御します。
    viewport->setMargin(10);
    viewport->setSpacing(5);

    // ビューポートのスクロールバーの動作を設定します。
    viewport->setHorizontalScrollBarPolicy(Qt::AutoScrollBar);
    viewport->setVerticalScrollBarPolicy(Qt::AutoScrollBar);

    // ビューポートのその他のプロパティを設定します。
    viewport->setBackgroundRole(QPalette::Base);
}

例2: ビューポート内のウィジェットをタイル表示する

この例では、QMdiAreaサブクラスでsetupViewport()スロットを再実装し、ビューポート内のウィジェットをタイル表示するように設定します。

class MyMdiArea : public QMdiArea
{
public:
    MyMdiArea(QWidget *parent = nullptr);

protected:
    virtual void setupViewport(QWidget *viewport) override;
};

MyMdiArea::MyMdiArea(QWidget *parent) : QMdiArea(parent)
{
}

void MyMdiArea::setupViewport(QWidget *viewport)
{
    // ビューポート内のウィジェットをタイル表示します。
    viewport->setTileMode(QMdiArea::TileMode::Cascade);
}

例3: ビューポート内のウィジェットをタブ表示する

class MyMdiArea : public QMdiArea
{
public:
    MyMdiArea(QWidget *parent = nullptr);

protected:
    virtual void setupViewport(QWidget *viewport) override;
};

MyMdiArea::MyMdiArea(QWidget *parent) : QMdiArea(parent)
{
}

void MyMdiArea::setupViewport(QWidget *viewport)
{
    // ビューポート内のウィジェットをタブ表示します。
    viewport->setViewMode(QMdiArea::ViewMode::Tabbed);
}

ビューポート内のウィジェットの表示方法を変更する場合は、QMdiAreaのsetMargin()、setSpacing()、setHorizontalScrollBarPolicy()、setVerticalScrollBarPolicy()などの関数をを使用する必要があります。
ビューポートのレイアウトを変更する場合は、QMdiAreaのlayout()関数を使用する必要があります。
setupViewport()スロットは、QMdiAreaサブクラスで必要に応じて再実装できます。

しかし、setupViewport() スロットを再実装する代わりに、以下の代替方法を検討することができます。

QMdiArea::setViewMode() を使用する

QMdiArea::setViewMode() 関数は、ビューポート内のウィジェットの表示方法を設定します。この関数は、QMdiArea::TileMode::Cascade、QMdiArea::TileMode::Horizontal、QMdiArea::TileMode::Vertical、QMdiArea::ViewMode::Tabbed などのモードを設定できます。

myMdiArea->setViewMode(QMdiArea::TileMode::Cascade);

QMdiArea::setTileMode() を使用する

QMdiArea::setTileMode() 関数は、ビューポート内のウィジェットをタイル表示するかどうかを設定します。この関数は、QMdiArea::TileMode::Cascade、QMdiArea::TileMode::Horizontal、QMdiArea::TileMode::Vertical などのモードを設定できます。

myMdiArea->setTileMode(QMdiArea::TileMode::Cascade);

QMdiArea::layout() を使用する

QMdiArea::layout() 関数は、ビューポートのレイアウトを取得または設定します。この関数を使用して、ビューポート内のウィジェットの配置をカスタマイズできます。

QHBoxLayout *layout = new QHBoxLayout;
myMdiArea->layout()->addWidget(myWidget1);
myMdiArea->layout()->addWidget(myWidget2);

QMdiArea::setMargin()、setSpacing()、setHorizontalScrollBarPolicy()、setVerticalScrollBarPolicy() を使用する

これらの関数は、ビューポート内のウィジェットの表示方法を制御します。

setVerticalScrollBarPolicy() は、垂直スクロールバーの動作を設定します。
setHorizontalScrollBarPolicy() は、水平スクロールバーの動作を設定します。
setSpacing() は、ビューポート内のウィジェット間のスペーシングを設定します。
setMargin() は、ビューポートの周辺のマージンを設定します。

myMdiArea->setMargin(10);
myMdiArea->setSpacing(5);
myMdiArea->setHorizontalScrollBarPolicy(Qt::AutoScrollBar);
myMdiArea->setVerticalScrollBarPolicy(Qt::AutoScrollBar);

QMdiArea::setBackgroundRole() を使用する

この関数は、ビューポートの背景色を設定します。

myMdiArea->setBackgroundRole(QPalette::Base);

これらの代替方法は、setupViewport() スロットを再実装する必要がなく、コードをより簡潔にすることができます。

ビューポート内のウィジェットの表示方法を変更する場合は、QMdiArea::setMargin()、setSpacing()、setHorizontalScrollBarPolicy()、setVerticalScrollBarPolicy()などの関数をを使用する必要があります。
ビューポートのレイアウトを変更する場合は、QMdiArea::layout() 関数をを使用する必要があります。
上記の代替方法は、QMdiArea::setupViewport() スロットのすべての機能を提供するわけではありません。