ワンランク上のQtプログラミングを目指すあなたへ!QListView::wheelEvent()でできる高度なテクニック


機能

以下の例は、wheelEvent()関数を使用して、マウスホイールを1回転させるごとにリストビューを10ピクセルスクロールするコードを示しています。

void MyListView::wheelEvent(QWheelEvent *event) {
  QScrollBar *scrollbar = verticalScrollBar();
  int delta = event->delta();
  if (delta > 0) {
    scrollbar->setValue(scrollbar->value() - 10);
  } else if (delta < 0) {
    scrollbar->setValue(scrollbar->value() + 10);
  }
}

この例では、まずverticalScrollBar()関数を使用して、リストビューの垂直スクロールバーを取得します。次に、delta()関数を使用して、マウスホイールの回転量を取得します。回転量が正の場合は、スクロールバーの値を10ピクセル減らします。回転量が負の場合は、スクロールバーの値を10ピクセル増やします。

注意事項

wheelEvent()関数は、デフォルトではスクロールバーを使用してリストビューをスクロールします。ただし、この関数は独自のカスタムスクロールロジックを実装するためにオーバーライドすることもできます。



void MyListView::wheelEvent(QWheelEvent *event) {
  QScrollBar *scrollbar = verticalScrollBar();
  int delta = event->delta();
  if (delta > 0) {
    scrollbar->setValue(scrollbar->value() - 10);
  } else if (delta < 0) {
    scrollbar->setValue(scrollbar->value() + 10);
  }
}

例2:マウスホイールを回転させる方向に応じて、リストビュー内のアイテムをページング

void MyListView::wheelEvent(QWheelEvent *event) {
  int delta = event->delta();
  if (delta > 0) {
    previousPage();
  } else if (delta < 0) {
    nextPage();
  }
}

例3:マウスホイールを回転させる方向に応じて、リストビュー内のアイテムをドラッグ

void MyListView::wheelEvent(QWheelEvent *event) {
  int delta = event->delta();
  if (delta > 0) {
    dragItemUp();
  } else if (delta < 0) {
    dragItemDown();
  }
}

説明

上記の例は、wheelEvent()関数をさまざまな方法で使用する方法を示しています。これらの例は、ユーザーインタラクションを強化し、より直感的なリストビューを作成するための出発点として使用できます。



QListView::wheelEvent()関数は、Qt WidgetsにおけるQListViewウィジェットでマウスホイールイベントを処理するための便利なツールですが、常に最適なソリューションとは限りません。状況によっては、代替方法の方が適切な場合があります。

代替方法

QListView::wheelEvent()の代替方法として、以下の方法が考えられます。

  • QAbstractItemView::mouseMoveEvent()関数を使用する

この関数は、マウスがリストビューの上を移動したときに呼び出されます。この関数をオーバーライドすることで、マウスホイールを回転させた際に実行するカスタムロジックを実装することができます。

  • QAbstractItemView::selectionChanged()関数を使用する

この関数は、リストビュー内の選択が変更されたときに呼び出されます。この関数をオーバーライドすることで、マウスホイールを回転させた際に選択を更新するカスタムロジックを実装することができます。

  • QScrollBar::valueChanged()シグナルを使用する

このシグナルは、スクロールバーの値が変更されたときに発行されます。このシグナルを接続することで、スクロールバーの値が変更された際にリストビュー内のアイテムを更新するカスタムロジックを実装することができます。

以下の例は、QAbstractItemView::mouseMoveEvent()関数を使用して、マウスホイールを回転させた際にリストビュー内のアイテムをページングするコードを示しています。

void MyListView::mouseMoveEvent(QMouseEvent *event) {
  if (event->buttons() & Qt::WheelButton) {
    int delta = event->delta().y();
    if (delta > 0) {
      previousPage();
    } else if (delta < 0) {
      nextPage();
    }
  }
}

注意事項

これらの代替方法は、QListView::wheelEvent()関数よりも複雑な場合があります。これらの方法を使用する場合は、パフォーマンスとメモリ使用量に注意する必要があります。