【保存版】QFontDatabase::applicationFontFamilies() 関数で Qt GUI アプリのフォントトラブルを解決する

• 戻り値: QStringList - アプリケーションフォントとして登録されたフォントファミリのリスト。
• 引数: int id - アプリケーションフォント ID。QFontDatabase::addApplicationFont() 関数で返される値です。

詳細解説

1. アプリケーションフォントの読み込み
   

   QFontDatabase::addApplicationFont() 関数を使用して、フォントファイルをアプリケーションフォントとして読み込むことができます。この関数は、フォントファイルのパスを受け取り、成功すればフォント ID を返します。この ID は、QFontDatabase::applicationFontFamilies() 関数で使用して、そのフォントファミリに属するフォントファミリーを取得するために使用されます。

2. フォントファミリの取得
   

   QFontDatabase::applicationFontFamilies() 関数は、引数として int id を受け取ります。この id は、QFontDatabase::addApplicationFont() 関数で返されたフォント ID です。この関数はその id に対応するアプリケーションフォントに属するフォントファミリのリストを返します。

3. フォントファミリ名の取得
   

   返される QStringList は、各要素がフォントファミリの名前を表します。フォントファミリ名は、通常、フォントスタイル情報を含みません。例えば、"Arial" または "Times New Roman" のような名前になります。

4. フォントスタイル情報の取得
   

   フォントスタイル情報は、QFontDatabase::styles() 関数を使用して取得できます。この関数は、引数としてフォントファミリ名を受け取り、そのフォントファミリに利用可能なスタイルのリストを返します。

例

#include <QFontDatabase>
#include <QDebug>

int main() {
  // フォントファイルを読み込む
  int fontId = QFontDatabase::addApplicationFont("path/to/font.ttf");

  // アプリケーションフォントに属するフォントファミリのリストを取得
  QStringList fontFamilies = QFontDatabase::applicationFontFamilies(fontId);

  // 取得したフォントファミリをデバッグ出力
  for (const QString& fontFamily : fontFamilies) {
    qDebug() << fontFamily;
  }

  return 0;
}

この例では、"path/to/font.ttf" というフォントファイルを読み込み、そのフォントファミリに属するフォントファミリのリストを取得してデバッグ出力しています。

• フォントファミリ名は、大文字と小文字を区別します。
• QFontDatabase::applicationFontFamilies() 関数は、アプリケーションフォントとして登録されたフォントファミリのみを返します。システムフォントに属するフォントファミリを取得するには、QFontDatabase::families() 関数を使用する必要があります。

---

#include <QFontDatabase>
#include <QDebug>

int main() {
  // フォントファイルを読み込む
  int fontId = QFontDatabase::addApplicationFont("path/to/font.ttf");

  // アプリケーションフォントに属するフォントファミリのリストを取得
  QStringList fontFamilies = QFontDatabase::applicationFontFamilies(fontId);

  // 取得したフォントファミリをデバッグ出力
  for (const QString& fontFamily : fontFamilies) {
    qDebug() << fontFamily;
  }

  return 0;
}

コード解説

1. ヘッダーファイルのインクルード
   

   このコードは、QFontDatabase と QDebug クラスを使用するため、それぞれのヘッダーファイルをインクルードします。

2. フォントファイルの読み込み
   

   QFontDatabase::addApplicationFont() 関数を使用して、"path/to/font.ttf" というフォントファイルをアプリケーションフォントとして読み込みます。この関数は成功時にフォント ID を返します。

3. フォントファミリの取得
   

   QFontDatabase::applicationFontFamilies() 関数を使用して、fontId に対応するアプリケーションフォントに属するフォントファミリのリストを取得します。

4. フォントファミリの出力
   

   for ループを使用して、取得したフォントファミリのリストを要素ごとにデバッグ出力します。

実行方法

このコードを実行するには、以下の手順を実行します。

1. Qt Creator などの IDE を起動します。
2. 新しい Qt GUI プロジェクトを作成します。
3. 上記のコードをプロジェクトのソースファイルに貼り付けます。
4. プロジェクトをビルドして実行します。

• フォントファイルのパスを、実際に使用するフォントファイルのパスに変更する必要があります。
• このコードは、あくまでもサンプルです。必要に応じて、コードを修正して、独自のアプリケーションに組み込むことができます。

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QFontEnumerator クラスの使用

#include <QFontEnumerator>
#include <QDebug>

int main() {
  // フォントエヌメレータを作成
  QFontEnumerator fontEnumerator;

  // フォントファミリを列挙
  while (fontEnumerator.hasNext()) {
    QFont font = fontEnumerator.next();
    QString fontFamily = font.family();

    // フォントファミリ情報をデバッグ出力
    qDebug() << "Font family:" << fontFamily;
    qDebug() << "Style:" << font.styleName();
    qDebug() << "Filename:" << font.fileName();
  }

  return 0;
}

QDir クラスの使用

QDir クラスを使用して、フォントファイルのディレクトリを探索し、各フォントファイルに対して QFont オブジェクトを作成することで、フォントファミリのリストを取得することができます。

#include <QDir>
#include <QFont>
#include <QDebug>

int main() {
  // フォントファイルディレクトリを指定
  QString fontDir = "/usr/share/fonts";

  // フォントファイルディレクトリをスキャン
  QDir dir(fontDir);
  QStringList filters;
  filters << "*.ttf" << "*.otf";
  dir.setFilter(QDir::Files);
  dir.setNameFilters(filters);

  // フォントファミリのリストを作成
  QStringList fontFamilies;
  for (const QString& entry : dir.entryList()) {
    QFont font(fontDir + "/" + entry);
    if (font.isValid()) {
      fontFamilies << font.family();
    }
  }

  // 取得したフォントファミリをデバッグ出力
  for (const QString& fontFamily : fontFamilies) {
    qDebug() << fontFamily;
  }

  return 0;
}

プラットフォーム固有の API の使用

各プラットフォームには、フォント管理に関する独自の API が用意されている場合があります。例えば、Windows では EnumFontsEx 関数、macOS では ATSFontGetTypeInfo 関数を使用することができます。これらの API を使用することで、より詳細なフォント情報を取得することができます。

サードパーティライブラリの使用

Qt GUI フォント管理に特化したサードパーティライブラリも存在します。これらのライブラリは、より高度な機能や使いやすさを提供する場合があります。

選択の指針

どの代替方法を選択するかは、以下の要素を考慮する必要があります。

• プラットフォーム互換性
  プラットフォーム固有の API を使用すると、コードの移植性が損なわれる可能性があります。
• パフォーマンス
  大規模なフォントコレクションを扱う場合は、QFontDatabase::applicationFontFamilies() 関数はパフォーマンス上の問題を引き起こす可能性があります。そのような場合は、QDir クラスなどのファイルシステムベースのアプローチの方が効率的である可能性があります。
• 必要な情報量
  QFontDatabase::applicationFontFamilies() 関数は、フォントファミリ名のみを返します。より詳細な情報が必要な場合は、QFontEnumerator クラスや QDir クラスを使用する必要があります。