MariaDBクエリレベルアップ!JoinsとSubqueriesを使いこなすための実践ガイド


このガイドでは、MariaDBにおけるJoinsとSubqueriesの詳細な解説を提供します。

Joins

Joinsは、2つ以上のテーブルからデータを結合するためのSQL機能です。結合結果として、複数のテーブルに関連するすべての行が1つの結果セットに表示されます。

1 Joinsの種類

MariaDBでは、以下の種類のJoinsがサポートされています。

  • CROSS JOIN
    両方の結合テーブルのすべての行をすべて組み合わせた結果セットを返します。
  • FULL JOIN
    両方の結合テーブルのすべての行を返します。一致しない行にはNULL値が表示されます。
  • RIGHT JOIN
    右側の結合テーブルのすべての行と、左側の結合テーブルで一致する行を返します。一致しない行にはNULL値が表示されます。
  • LEFT JOIN
    左側の結合テーブルのすべての行と、右側の結合テーブルで一致する行を返します。一致しない行にはNULL値が表示されます。
  • INNER JOIN
    両方の結合テーブルに一致する行のみを返します。

2 Joinsの構文

Joinsは、JOINキーワードを使用して構築されます。基本的な構文は以下のとおりです。

SELECT column_list
FROM table1
JOIN table2
ON condition;

例:

SELECT customer_name, product_name, product_price
FROM customers
INNER JOIN products
ON customers.customer_id = products.customer_id;

このクエリは、customersテーブルとproductsテーブルを結合し、顧客名、商品名、商品価格を返します。customers.customer_idproducts.customer_id列の一致に基づいて結合が行われます。

3 Joinsの詳細

  • NATURAL JOIN
    列名の一致に基づいて結合を行う省略形です。
  • USING句
    複数の列で結合する場合に使用します。
  • ON句
    結合条件を指定します。

Subqueries

Subqueriesは、別のクエリの結果を返すSQLクエリです。Subqueriesは、より複雑な条件を定義したり、集計結果を組み込んだクエリを作成したりするために使用されます。

1 Subqueriesの種類

MariaDBでは、以下の種類のSubqueriesがサポートされています。

  • CORRELATED Subqueries
    外側のクエリで生成された値を参照するSubqueryです。
  • EXISTS Subqueries
    指定された条件を満たす行があるかどうかを確認するために使用されます。
  • SELECT Subqueries
    別のクエリの結果を返す最も一般的なSubqueryです。

2 Subqueriesの構文

Subqueriesは、SELECTステートメント内にネストされます。基本的な構文は以下のとおりです。

SELECT column_list
FROM table1
WHERE condition (SELECT column_name FROM table2);

例:

SELECT customer_name
FROM customers
WHERE customer_id IN (
  SELECT customer_id
  FROM orders
  WHERE order_status = 'shipped'
);

このクエリは、customersテーブルからorder_statusshippedである注文を持つ顧客の名前のみを返します。

3 Subqueriesの詳細

  • 相関列
    外側クエリで生成された値を参照する列です。
  • 内側クエリ
    外側クエリ内でネストされたクエリです。
  • 外側クエリ
    Subqueryを含むクエリです。

JoinsとSubqueriesは、MariaDBで複雑なデータ操作を行うために不可欠なSQL機能です。これらの機能を理解することで、より効率的で効果的なクエリを書くことができます。

  • 具体的なクエリ例については、ご自身のデータ構造や要件に合わせて調整する必要があります。
  • このガイドは、MariaDBにおけるJoinsとSubqueriesの基本的な概念と構文のみを説明しています。より詳細な情報は、MariaDBの公式ドキュメントを参照してください。


1 INNER JOIN

-- 顧客名、商品名、商品価格、注文日を表示する
SELECT customer_name, product_name, product_price, order_date
FROM customers
INNER JOIN products
ON customers.customer_id = products.customer_id
INNER JOIN orders
ON customers.customer_id = orders.customer_id
INNER JOIN order_items
ON orders.order_id = order_items.order_id
WHERE products.product_id = order_items.product_id;

2 LEFT JOIN

-- すべての顧客と、その顧客が注文した商品を表示する
SELECT customer_name, product_name
FROM customers
LEFT JOIN products
ON customers.customer_id = products.customer_id;

3 RIGHT JOIN

-- すべての商品と、その商品を購入した顧客を表示する
SELECT product_name, customer_name
FROM products
RIGHT JOIN customers
ON products.customer_id = customers.customer_id;

4 FULL JOIN

-- すべての顧客と、すべての商品を表示する
SELECT customer_name, product_name
FROM customers
FULL JOIN products
ON customers.customer_id = products.customer_id;

5 CROSS JOIN

-- すべての顧客と、すべての商品の組み合わせを表示する
SELECT customer_name, product_name
FROM customers
CROSS JOIN products;

Subqueries

1 SELECT Subqueries

-- 注文金額が100ドルを超える注文を持つ顧客の名前を表示する
SELECT customer_name
FROM customers
WHERE customer_id IN (
  SELECT customer_id
  FROM orders
  WHERE order_total > 100
);

2 EXISTS Subqueries

-- 在庫切れの商品を販売している注文 ID を表示する
SELECT order_id
FROM orders
WHERE EXISTS (
  SELECT *
  FROM order_items
  WHERE order_id = orders.order_id
  AND product_quantity = 0
);
-- 各顧客の平均注文金額を表示する
SELECT customer_name, AVG(order_total) AS average_order_total
FROM customers
GROUP BY customer_name
HAVING average_order_total > (
  SELECT AVG(order_total)
  FROM orders
);
  • 具体的なクエリ例については、ご自身のデータ構造や要件に合わせて調整する必要があります。
  • より複雑なクエリを作成するには、JoinsとSubqueriesを組み合わせて使用することができます。


Views

Viewsは、仮想的なデータベーステーブルとして機能する保存済みクエリです。Viewsを使用すると、複雑なクエリをよりシンプルでわかりやすい名前で保存し、他のクエリから呼び出すことができます。

長所

  • 複数のユーザーが同じクエリを簡単に共有できる
  • データベース構造を変更せずに、データの表示方法を変更できる
  • 複雑なクエリをカプセル化して、よりシンプルに管理しやすくなる

短所

  • 不適切に設計されたビューは、パフォーマンスを低下させる可能性がある
  • ビューの更新には、元のベーステーブルの更新が必要となる

Common Table Expressions (CTEs)

CTEsは、一時的な結果セットを定義するために使用される構文です。CTEsは、複雑なクエリをより小さな、より管理しやすい部分に分割するために役立ちます。

長所

  • CTEは一時的な結果セットであるため、パフォーマンスへの影響が少ない
  • コードの再利用性を高め、保守を容易にする
  • 複雑なクエリをより論理的に分割できる

短所

  • CTEはサポートされていないデータベース管理システムもある
  • サブクエリよりも冗長な構文になる場合がある

Window Functions

Window Functionsは、特定の行のグループに対して集計計算を実行するために使用される関数です。Window Functionsを使用すると、複雑な集計処理をJOINやSubqueriesを使用せずに実行できます。

長所

  • 複雑な分析処理をより簡単に実行できる
  • コードをより簡潔に記述できる
  • JOINやSubqueriesよりも効率的に集計処理を実行できる

短所

  • JOINやSubqueriesよりも習得するのが難しい
  • Window Functionsは比較的新しい機能であり、すべてのデータベース管理システムでサポートされているわけではない

Derived Tables

Derived Tablesは、別のクエリの結果を返すサブクエリの一種です。Derived Tablesは、複雑なクエリをより小さな部分に分割するために役立ちます。

長所

  • Standard SQLでサポートされている
  • コードの再利用性を高め、保守を容易にする
  • CTEと同様に、複雑なクエリをより論理的に分割できる

短所

  • サブクエリと同じようにパフォーマンスに影響を与える可能性がある
  • CTEよりも冗長な構文になる場合がある