MariaDBでDOプログラミングを使いこなす!SQL文構造との関連性と分かりやすい解説


DO ブロック

DO ブロックは、複数の SQL ステートメントをグループ化するブロックです。BEGIN キーワードで始まり、END キーワードで終了します。

BEGIN
  -- 複数の SQL ステートメントを記述
END;

IF 文

IF 文は、条件に基づいて異なる処理を実行するために使用されます。

IF condition THEN
  -- 条件が真の場合に実行する SQL ステートメント
ELSE
  -- 条件が偽の場合に実行する SQL ステートメント
END IF;

CASE 文

CASE 文は、複数の条件を評価し、それに応じて異なる処理を実行するために使用されます。

CASE expression
  WHEN value1 THEN
    -- value1 が一致する場合に実行する SQL ステートメント
  WHEN value2 THEN
    -- value2 が一致する場合に実行する SQL ステートメント
  ELSE
    -- いずれの条件にも一致しない場合に実行する SQL ステートメント
END CASE;

WHILE ループ

WHILE ループは、条件が真の間、繰り返し処理を実行するために使用されます。

WHILE condition DO
  -- 処理を実行
END WHILE;

REPEAT ループ

REPEAT ループは、指定された回数処理を実行するために使用されます。

REPEAT count_expression TIMES
  -- 処理を実行
END REPEAT;

LOOP ラベル

LOOP ラベルは、ループを識別するために使用されます。GOTO 文を使用して、ループラベルにジャンプすることができます。

label: LOOP
  -- 処理を実行
  IF condition THEN
    GOTO exit_label;
  END IF;
END LOOP label;

exit_label:

LEAVE 文

LEAVE 文は、現在のループから抜け出すために使用されます。

LEAVE label;

ITERATE 文

ITERATE 文は、現在のループの次のイテレーションにスキップするために使用されます。

ITERATE label;

CONTINUE 文

CONTINUE 文は、現在のループの現在のイテレーションをスキップし、次のイテレーションに進みます。

CONTINUE label;

SIGNAL 文

SIGNAL 文は、エラーまたは警告を発生するために使用されます。

SIGNAL SQLSTATE 'SQLSTATE_CODE' SET MESSAGE_TEXT = 'Error message';


次の例は、DO ブロック、IF 文、CASE 文、WHILE ループ、REPEAT ループ、LOOP ラベル、LEAVE 文、ITERATE 文、CONTINUE 文、SIGNAL 文を使用して、顧客テーブルから顧客情報を取得し、それぞれの顧客に挨拶するプログラムを示しています。

BEGIN
  DECLARE customer_id INT;
  DECLARE customer_name VARCHAR(255);

  -- 顧客テーブルから顧客 ID を取得する
  SELECT customer_id INTO customer_id
  FROM customers;

  -- ループを繰り返す
  WHILE customer_id IS NOT NULL DO
    -- 顧客情報を取得する
    SELECT customer_name INTO customer_name
    FROM customers
    WHERE customer_id = customer_id;

    -- 顧客に挨拶する
    CASE customer_name
      WHEN 'John Doe' THEN
        SELECT 'Hello, John Doe!';
      WHEN 'Jane Doe' THEN
        SELECT 'Hello, Jane Doe!';
      ELSE
        SELECT CONCAT('Hello, ', customer_name, '!');
    END CASE;

    -- 次の顧客 ID に移動する
    SELECT customer_id INTO customer_id
    FROM customers
    WHERE customer_id > customer_id;
  END WHILE;
END;


BEGIN
  DECLARE customer_id INT;
  DECLARE customer_name VARCHAR(255);

  -- 顧客テーブルから顧客 ID を取得する
  SELECT customer_id INTO customer_id
  FROM customers;

  -- ループを繰り返す
  WHILE customer_id IS NOT NULL DO
    -- 顧客情報を取得する
    SELECT customer_name INTO customer_name
    FROM customers
    WHERE customer_id = customer_id;

    -- 顧客に挨拶する
    CASE customer_name
      WHEN 'John Doe' THEN
        SELECT 'Hello, John Doe!';
      WHEN 'Jane Doe' THEN
        SELECT 'Hello, Jane Doe!';
      ELSE
        SELECT CONCAT('Hello, ', customer_name, '!');
    END CASE;

    -- 次の顧客 ID に移動する
    SELECT customer_id INTO customer_id
    FROM customers
    WHERE customer_id > customer_id;
  END WHILE;
END;

このコードは、以下のタスクを実行します。

  1. customers テーブルから顧客 ID を取得します。
  2. 取得した顧客 ID を使用して、customers テーブルから顧客名を取得します。
  3. 顧客名を使用して、顧客に挨拶します。
  4. 次の顧客 ID に移動します。
  5. すべての顧客に挨拶するまで、手順 2 ~ 4 を繰り返します。

このコードは、以下の "DO" プログラミング構造を使用しています。

  • SELECT 文
    データベースからデータを取得するために使用されます。
  • CASE 文
    複数の条件を評価し、それに応じて異なる処理を実行するために使用されます。
  • WHILE ループ
    条件が真の間、繰り返し処理を実行するために使用されます。
  • DO ブロック
    複数の SQL ステートメントをグループ化するブロックです。

このコードは、MariaDB の "SQL Statements & Structure" における "DO" プログラミングを理解するための出発点として役立ちます。



プロシージャ

プロシージャは、再利用可能なモジュール形式のコードブロックです。複雑な処理をカプセル化し、コードをより読みやすく、保守しやすくすることができます。

CREATE PROCEDURE greet_customer(customer_id INT)
BEGIN
  DECLARE customer_name VARCHAR(255);

  -- 顧客情報を取得する
  SELECT customer_name INTO customer_name
  FROM customers
  WHERE customer_id = customer_id;

  -- 顧客に挨拶する
  SELECT CONCAT('Hello, ', customer_name, '!');
END PROCEDURE;

-- プロシージャを呼び出す
CALL greet_customer(1);

関数

関数は、値を返すことができるプロシージャに似ています。計算やデータの変換など、特定のタスクを実行するために使用できます。

CREATE FUNCTION greet_customer(customer_id INT)
RETURNS VARCHAR(255)
BEGIN
  DECLARE customer_name VARCHAR(255);

  -- 顧客情報を取得する
  SELECT customer_name INTO customer_name
  FROM customers
  WHERE customer_id = customer_id;

  -- 挨拶を返す
  RETURN CONCAT('Hello, ', customer_name, '!');
END FUNCTION;

-- 関数を呼び出す
SELECT greet_customer(1);

トリガー

トリガーは、データベースイベント (挿入、更新、削除など) に応じて自動的に実行されるコードブロックです。監査目的やデータの一貫性を保つために使用できます。

CREATE TRIGGER customer_greeting
AFTER INSERT ON customers
FOR EACH ROW
BEGIN
  NEW.greeting := CONCAT('Hello, ', NEW.name, '!');
END TRIGGER;

条件付きステートメント

条件付きステートメント (IF-THEN-ELSE など) を使用して、"DO" ブロック内の処理を制御することもできます。

SELECT customer_id, customer_name
FROM customers;

-- 各顧客に挨拶する
FOR customer_row IN SELECT * FROM customers
LOOP
  DECLARE customer_id INT;
  DECLARE customer_name VARCHAR(255);

  SET customer_id = customer_row.customer_id;
  SET customer_name = customer_row.customer_name;

  -- 顧客に挨拶する
  SELECT CONCAT('Hello, ', customer_name, '!');
END LOOP;

これらの代替方法はそれぞれ長所と短所があり、状況に応じて最適な方法を選択する必要があります。

"DO" プログラミングを使用する利点

  • 複雑な制御フローを容易に実装可能
  • シンプルでわかりやすい構文
  • コードの可読性と保守性を低下させる可能性がある
  • 他の代替方法よりも冗長な場合がある