C++プログラマーのためのQt GUI開発：QWidgetActionを使って本格的なアプリケーションを構築

QWidgetActionは、Qt Widgetsライブラリで提供される、カスタムウィジェットをアクションとして表示するためのクラスです。QWidgetAction::QWidgetAction()コンストラクタは、QWidgetActionオブジェクトを生成するために使用されます。

コンストラクタの引数

QWidgetAction::QWidgetAction()コンストラクタは、以下の引数を取ります。

parent: 親ウィジェットを指すポインタ。この引数は省略可能です。

コンストラクタの動作

親ウィジェットが指定されていない場合は、QWidgetActionオブジェクトは独立したウィジェットとして作成されます。
親ウィジェットが指定された場合は、QWidgetActionオブジェクトは親ウィジェットの子ウィジェットとして作成されます。
コンストラクタは、QWidgetActionオブジェクトを生成します。

例

QWidget *parentWidget = new QWidget;

// 親ウィジェットを指定してQWidgetActionオブジェクトを生成
QWidgetAction *action = new QWidgetAction(parentWidget);

// 親ウィジェットを指定せずにQWidgetActionオブジェクトを生成
QWidgetAction *actionWithoutParent = new QWidgetAction();

QWidgetActionオブジェクトの使用

QWidgetActionオブジェクトは、以下の方法で使用できます。

カスタムウィジェットに埋め込む
ステータスバーに追加する
ツールバーに追加する
メニューに追加する

QWidgetActionオブジェクトのカスタマイズ

QWidgetActionオブジェクトは、以下の方法でカスタマイズできます。

ショートカットキーを設定する
テキストを設定する
アイコンを設定する
デフォルトウィジェットを設定する

QWidgetActionは、Qt Widgetsアプリケーションでカスタムウィジェットをアクションとして表示するための便利な機能です。QWidgetAction::QWidgetAction()コンストラクタを使用して、QWidgetActionオブジェクトを生成し、さまざまな方法でカスタマイズすることができます。

この説明は、Qt Widgets 6.7.1に基づいています。

#include <QApplication>
#include <QMenu>
#include <QWidgetAction>
#include <QMessageBox>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // メニューの作成
  QMenu menu;

  // QWidgetActionの作成
  QWidget *widget = new QWidget;
  widget->setStyleSheet("background-color: red");
  widget->setFixedSize(50, 50);
  QWidgetAction *action = new QWidgetAction(&menu, widget);

  // メニューアイテムの作成
  QAction *messageBoxAction = new QAction("メッセージボックスを表示", &menu);

  // シグナルとスロットの接続
  QObject::connect(messageBoxAction, &QAction::triggered, []() {
    QMessageBox::information(nullptr, "メッセージ", "メッセージボックスが表示されました。");
  });

  // メニューアイテムの追加
  menu.addAction(messageBoxAction);
  menu.addAction(action);

  // メニューの表示
  menu.exec();

  return app.exec();
}

例2：ツールバーにQWidgetActionを追加する

#include <QApplication>
#include <QMainWindow>
#include <QToolBar>
#include <QWidgetAction>
#include <QMessageBox>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // メインウィンドウの作成
  QMainWindow mainWindow;

  // ツールバーの作成
  QToolBar *toolBar = new QToolBar(&mainWindow);

  // QWidgetActionの作成
  QWidget *widget = new QWidget;
  widget->setStyleSheet("background-color: red");
  widget->setFixedSize(50, 50);
  QWidgetAction *action = new QWidgetAction(toolBar, widget);

  // ツールバーボタンの作成
  QToolButton *button = new QToolButton(toolBar);
  button->setDefaultAction(action);

  // ツールバーボタンの追加
  toolBar.addWidget(button);

  // ツールバーの配置
  mainWindow.addToolBar(Qt::TopToolBarArea, toolBar);

  // メインウィンドウの表示
  mainWindow.show();

  return app.exec();
}

例3：ステータスバーにQWidgetActionを追加する

この例では、QWidgetActionオブジェクトをステータスバーに追加して、マウスオーバー時にメッセージを表示する方法を示します。

#include <QApplication>
#include <QMainWindow>
#include <QStatusBar>
#include <QWidgetAction>
#include <QLabel>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // メインウィンドウの作成
  QMainWindow mainWindow;

  // ステータスバーの作成
  QStatusBar *statusBar = mainWindow.statusBar();

  // QWidgetActionの作成
  QWidget *widget = new QWidget;
  widget->setStyleSheet("background-color: red");
  widget->setFixedSize(50, 50);
  QWidgetAction *action = new QWidgetAction(statusBar, widget);

  // ラベルの作成
  QLabel *label = new QLabel("ステータスバーにマウスオーバーしてください。");

  // シグナルとスロットの接続
  QObject::connect(action, &QWidgetAction::hoverEntered, label, &QLabel::show);
  QObject::connect(action, &QWidgetAction::hoverLeft, label, &QLabel::hide);

  // ステータスバーへの追加
  statusBar->addPermanentWidget(action);
  statusBar->addWidget(label);

  // メインウィンドウの表示
  mainWindow.show();

  return app.exec();
}

例4：カスタムウィジェットにQWidgetActionを埋め込む

この例では、QWidgetActionオブジェクトをカスタムウィジェットに埋め込んで、ボタンをクリックするとメッセージボックスを表示する方法を示します。

#include <QApplication>
#include <QWidget>
#include <QLayout>
#include <QWidgetAction>
#include <QMessageBox>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // カスタムウィジェットの作成
  QWidget widget;

  // QWidgetActionの作成
  QWidget *buttonWidget = new QWidget;
  buttonWidget->setStyleSheet("background

QWidgetActionは、Qt Widgetsアプリケーションでカスタムウィジェットをアクションとして表示するための便利な機能ですが、状況によっては他の方法の方が適切な場合があります。

代替方法

カスタムウィジェット: カスタムロジックが必要な場合は、カスタムウィジェットを作成して、必要な機能を実装することができます。
QMenu: カスタムウィジェットをメニューアイテムとして表示したい場合は、QMenuを使用するのが一般的です。QMenuは、QWidgetActionと同様に、カスタムウィジェットをメニューアイテムとして追加することができます。
QToolButton: カスタムウィジェットをツールバーボタンとして表示したい場合は、QToolButtonを使用するのが一般的です。QToolButtonは、QPushButtonと同様にクリックイベントを処理するためのシグナルとスロットを提供しており、アイコンやテキストを設定することもできます。
QPushButton: カスタムウィジェットをボタンとして表示したい場合は、QPushButtonを使用するのが一般的です。QPushButtonは、クリックイベントを処理するためのシグナルとスロットを提供しており、アイコンやテキストを設定することもできます。

各方法の比較

方法	利点	欠点
`QPushButton`	シンプルで使いやすい	カスタマイズ性が低い
`QToolButton`	ツールバーボタンとして使いやすい	カスタマイズ性が低い
`QMenu`	メニューアイテムとして使いやすい	カスタマイズ性が低い
カスタムウィジェット	高いカスタマイズ性	複雑なロジックが必要

例

例1：QPushButtonを使用する

#include <QApplication>
#include <QWidget>
#include <QPushButton>
#include <QMessageBox>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // ウィジェットの作成
  QWidget widget;

  // ボタンの作成
  QPushButton *button = new QPushButton("ボタン");

  // シグナルとスロットの接続
  QObject::connect(button, &QPushButton::clicked, []() {
    QMessageBox::information(nullptr, "メッセージ", "ボタンがクリックされました。");
  });

  // レイアウトの設定
  QVBoxLayout *layout = new QVBoxLayout(&widget);
  layout->addWidget(button);

  // ウィジェットの表示
  widget.show();

  return app.exec();
}

例2：QToolButtonを使用する

#include <QApplication>
#include <QMainWindow>
#include <QToolBar>
#include <QToolButton>
#include <QMessageBox>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // メインウィンドウの作成
  QMainWindow mainWindow;

  // ツールバーの作成
  QToolBar *toolBar = new QToolBar(&mainWindow);

  // ツールバーボタンの作成
  QToolButton *button = new QToolButton(toolBar);
  button->setIcon(QIcon(":/icon.png"));
  button->setText("ボタン");

  // シグナルとスロットの接続
  QObject::connect(button, &QToolButton::clicked, []() {
    QMessageBox::information(nullptr, "メッセージ", "ボタンがクリックされました。");
  });

  // ツールバーボタンの追加
  toolBar.addWidget(button);

  // ツールバーの配置
  mainWindow.addToolBar(Qt::TopToolBarArea, toolBar);

  // メインウィンドウの表示
  mainWindow.show();

  return app.exec();
}

#include <QApplication>
#include <QMainWindow>
#include <QMenu>
#include <QWidgetAction>
#include <QMessageBox>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // メインウィンドウの作成
  QMainWindow mainWindow;

  // メニューの作成
  QMenu menu(&mainWindow);

  // QWidgetActionの作成
  QWidget *widget = new QWidget;
  widget->setStyleSheet("background-color: red");
  widget->setFixedSize(50, 50);
  QWidgetAction *action = new QWidgetAction(&menu, widget);

  // メニューアイテムの作成
  QAction *messageBoxAction = new QAction("メッセージボックスを表示", &menu);

  // シグナルとスロットの接続
  QObject::connect(messageBoxAction, &QAction::triggered, []() {
    QMessageBox::information(nullptr, "メッセージ", "メッセージボックスが表示されました。");
  });

  // メニューアイテムの追加
  menu