Qtでツリーウィジェットアイテムを作成・操作:QTreeWidgetItem::QTreeWidgetItem()徹底ガイド


QTreeWidgetItem::QTreeWidgetItem()は、Qt WidgetsライブラリにおけるQTreeWidgetクラスで使用されるQTreeWidgetItem構造体のコンストラクタです。このコンストラクタは、新しいツリーウィジェットアイテムを作成し、オプションで親アイテムとタイプを指定することができます。

構文

QTreeWidgetItem::QTreeWidgetItem(QTreeWidgetItem *parent, int type = Type);

引数

  • type: アイテムのタイプ。この引数は、アイテムの種類を指定します。デフォルト値はTypeです。
  • parent: 親アイテム。この引数は、新しいアイテムがどのアイテムの子孫になるかを指定します。親アイテムが指定されない場合は、トップレベルアイテムとなります。

戻り値

新しいQTreeWidgetItemオブジェクトへのポインタ。

QTreeWidget *treeWidget = new QTreeWidget(this);

// トップレベルアイテムを作成
QTreeWidgetItem *item1 = new QTreeWidgetItem(treeWidget);
item1->setText(0, "Item 1");

// 子アイテムを作成
QTreeWidgetItem *item2 = new QTreeWidgetItem(item1);
item2->setText(0, "Item 2");

この例では、QTreeWidgetオブジェクトを作成し、Item 1という名前のトップレベルアイテムを作成します。次に、Item 1の子アイテムとしてItem 2という名前のアイテムを作成します。

  • QTreeWidgetクラスは、階層化されたデータを表示するために使用されるウィジェットです。
  • QTreeWidgetItem構造体は、ツリーウィジェット内のアイテムを表すために使用されます。
  • Qtのバージョンによって、APIや機能が異なる場合があります。
  • この説明は、Qt Widgets 6.7.1に基づいています。


#include <QApplication>
#include <QTreeWidget>

int main(int argc, char *argv[]) {
    QApplication app(argc, argv);

    // ツリーウィジェットを作成
    QTreeWidget treeWidget;
    treeWidget.setColumnCount(2);
    treeWidget.setHeaderLabels({"名前", "状態"});

    // アイテムを追加
    QTreeWidgetItem *item1 = new QTreeWidgetItem(&treeWidget);
    item1->setText(0, "アイテム 1");
    item1->setIcon(0, QIcon(":/icon.png"));
    item1->setCheckState(1, Qt::Checked);

    QTreeWidgetItem *item2 = new QTreeWidgetItem(&treeWidget);
    item2->setText(0, "アイテム 2");
    item2->setIcon(0, QIcon(":/icon.png"));

    QTreeWidgetItem *item3 = new QTreeWidgetItem(item1);
    item3->setText(0, "子アイテム 1");
    item3->setIcon(0, QIcon(":/icon.png"));

    // ツリーウィジェットを表示
    treeWidget.show();

    return app.exec();
}

このコードは以下の動作をします。

  1. QTreeWidgetオブジェクトを作成し、2つの列を持つように設定します。
  2. 列ヘッダーを「名前」と「状態」に設定します。
  3. 3つのアイテムを作成します。
    • 最初のアイテムは「アイテム 1」という名前で、アイコンとチェックボックスが設定されています。
    • 2番目のアイテムは「アイテム 2」という名前で、アイコンが設定されています。
    • 3番目のアイテムは「子アイテム 1」という名前で、親アイテムとして最初のアイテムが設定されています。
  4. 作成したアイテムをツリーウィジェットに追加します。
  5. ツリーウィジェットを表示します。

このコードは、QTreeWidgetItem::QTreeWidgetItem()を使用してアイテムを作成し、そのプロパティを設定する方法を示す基本的な例です。実際のアプリケーションでは、必要に応じてコードを拡張することができます。

  • アイテムに他のプロパティを設定するには、QTreeWidgetItem構造体の他のメソッドを使用します。
  • アイテムのチェックボックスを無効にするには、setCheckState(1, Qt::Unchecked)を使用します。
  • このコードでは、仮のアイコンファイル:/icon.pngを使用しています。このファイルを実際に使用するには、プロジェクトにアイコンファイルを追加する必要があります。
  • Qtのバージョンによって、APIや機能が異なる場合があります。
  • この説明は、Qt Widgets 6.7.1に基づいています。


代替方法

以下の代替方法を検討してください。

  • QTreeWidgetItem::addChild(): 既存のアイテムの子アイテムとして新しいアイテムを作成する場合に使用します。この方法は、親子の関係を明確に保ち、コードをより読みやすくすることができます。
QTreeWidgetItem *parentItem = new QTreeWidgetItem(treeWidget);
parentItem->setText(0, "親アイテム");

QTreeWidgetItem *childItem = new QTreeWidgetItem(parentItem);
childItem->setText(0, "子アイテム");
  • insertTopLevelItem(): ツリーウィジェットのトップレベルに新しいアイテムを挿入する場合に使用します。この方法は、QTreeWidgetItem::QTreeWidgetItem()と似ていますが、親アイテムを明示的に指定する必要がありません。
QTreeWidgetItem *item = new QTreeWidgetItem(treeWidget);
item->setText(0, "新しいアイテム");

treeWidget->insertTopLevelItem(0, item);
  • itemFromIndex(): インデックス番号から既存のアイテムを取得する場合に使用します。この方法は、アイテムを動的に作成および削除する場合に役立ちます。
QModelIndex index = treeWidget->model()->index(row, 0);
QTreeWidgetItem *item = treeWidget->itemFromIndex(index);

if (item) {
    // アイテムに対する操作
}
  • コードの可読性: 状況に応じて、最もわかりやすい方法を選択してください。
  • パフォーマンス: 大量のアイテムを作成する場合は、QTreeWidgetItem::addChild()またはinsertTopLevelItem()を使用する方が効率的である可能性があります。